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『南光』(朱和之著/中村加代子訳)についての書評・記事・イベントの一覧
シリーズ〈アジア文芸ライブラリー〉の2作目として2024年5月に刊行された朱和之著、中村加代子訳『南光』は日本統治時代の台湾に生まれた写真家、鄧南光の生涯を描いた伝記小説です。
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春秋社のウェブマガジン「web春秋 はるとあき」で訳者の中村加代子さんによるあとがきが全文公開されています。おまけにモデルとなった南光さんによる写真も紹介しています。
また、編集後記として、以下のnoteで個人的な紹介記事を書きました。
1)書評・紹介記事・番組
1. 「「本」のメルマガ」vol.897(2024年5月15日)(吉上恭太さん)
「「本」のメルマガ」で吉上恭太さんの「ときには積ん読の日々」「第179回 ライカのファインダーでのぞいた台湾の歴史」としてご紹介いただきました。全文が以下から読めます。
この「序」を読んだときに何十年もまえに、ライカを初めて手にとったときのことが蘇ってきた。ライカ礼賛の言葉があのときの「ときめき」を思い出させてくれた。
素人のただのカメラ好きが興奮したのだから、人生を写真とともに歩もうと考えている青年にとって、ライカがもたらす夢は計り知れないものがあったにちがいない。ライカ以前にライカのようなカメラはなかったのだから。
2. 『モノ・マガジン』NO.940(2024年7月2日号)
2024年6月14日発売『モノ・マガジン』で髙山宗東さんが、同じく中村加代子さん訳の陳柔縉『台湾博覧会1935 スタンプコレクション』とあわせてご紹介いただきました。
3. 『CAPA』2024年7月号
写真雑誌『CAPA』7月号の「注目の本」コーナーでご紹介いただきました。
4. 『東京人』2024年8月号
雑誌『東京人』8月号の「今月の東京本」コーナーにてご紹介いただきました。
5. 『毎日新聞』7月10日夕刊「激動の台湾と歩んだ写真家に光 鄧南光モデルの小説、日本語訳出版」
毎日新聞の記事にて、本作のモデルとなった鄧南光の写真を交えた紹介記事が出ました。南光氏の息子・鄧世光さんへのインタビューもあります。執筆は外信部の鈴木玲子記者。
100年前に東京に留学してカメラを学び、今では失われた台湾や東京の世相など貴重な写真を残した。小説を通して、激動の台湾近現代史を歩んだその存在に光が当てられている。
6. 『台湾観光』日本語版No.636(2024年7月)
台湾観光協会が発行する『台湾観光』日本語版にて「本から始まる台湾旅 鄧南光 ライカと共に台湾の近現代を生きた写真家」として、訳者の中村さん自身による紹介コラムが掲載されています。『台湾観光』は以下から読むことができます。
7. 『本の雑誌』2024年8月号「新刊めったくたガイド」(石川美南さん)
『本の雑誌』の「新刊めったくたガイド」石川美南さん「シャッター音が聞こえ、物語はつづく」のなかで、写真に関する海外文学いくつかと一緒にご紹介いただきました。
まず言いたいのは、カメラの描写のすばらしさ。ライカのファインダーとレンズのわずかなずれ、シャッターを切る千分の一秒の長さ、暗室に充満する酢酸のツンとする匂い……。写真という技術の複雑さと面白さが、鮮やかに伝わってくる。また、南光自身はもちろん、写真家仲間たちの人となりや写真観が生き生きと描写されるのも魅力だ。
8. 『週刊読書人』2024年7月12日号(栗原悠さん)
『週刊読書人』にて近現代日本文学が専門の栗原悠さんに書評を書いていただきました。
(↓)久しぶりに『週刊読書人』に書評を寄稿した。春秋社の新シリーズ「アジア文芸ライブラリー」の一冊で、朱和之『南光』という小説(専門外だけれども…😅)。「南光」とは戦前法政大学に内地留学し、台湾に戻ってからは南光写真機店を営みつつ自身も写真家として活躍した鄧騰煇(南光)のこと。
— KURIHARA Yutaka (@moyoko0629) July 12, 2024
評者自身の専門とはやや離れた本書の書評を書くことにしたのは、依頼を受けてまず検索してみた南光のスナップに写る台湾の人々の姿に目を惹かれたからである。〔中略〕一九七五年生まれの作者自身が見出した鄧の人物像が色濃く反映されたものとして理解して読んだのだが、そこにこそ本書の小説としての魅力も宿っているのではないかと思われる。
9. 『毎日新聞』7月13日書評(川本三郎さん)
『毎日新聞』書評欄で評論家の川本三郎さんにご紹介いただきました。2044文字の大型書評です。
写真という新しい芸術に挑む苦労と喜びが著者の自由な想像力で生き生きと描かれている。同時に日本統治下から戦後の混乱期に至る台湾の現代史も豊かにとらえられている。
作者の意図は写真がとらえる「凝固した瞬間」を時間の大河に還し、そこに閉じ込められた喜怒哀楽をあらためて感じることだった。
2)イベント・読書会など(開催中・今後の予定)
東京堂書店 刊行記念パネル展
神保町の東京堂書店2階の旧カフェスペースで、モデルとなった鄧南光の写真や柳智之さんのイラストなどをパネル展示しています。
日本統治下の台湾に生まれた写真家、鄧南光の物語。アジア文芸ライブラリー第2作『南光』(朱和之/著 中村加代子/訳 春秋社)、好評発売中!https://t.co/souJIfzZs5当店2Fにて刊行記念パネル展も開催中。時代のうねりに翻弄された写真家のまなざしとその想いを小説×写真で感じて下さい。 pic.twitter.com/ZEQdA1vndA
— 東京堂書店@神保町 (@books_tokyodo) May 17, 2024
朱和之『南光』(中村加代子訳)は紙・電子書籍ともに発売中です。お買い求めは以下からどうぞ。もちろん書店店頭でもお買い求め・ご注文いただけます。
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