洋楽ポップスの地理学的考察①~歌に登場する地名を追ってみよう~
英語の歌を聞いていると、結構な頻度で「地名」が登場します。今はGoogle Mapで簡単に場所を確認できる時代。曲中の登場人物がどんな「旅」をしていたのかを確認してみたいと思います。そこから何かが見えてくるやもしれませぬ。
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〈ライブと地名〉
どうも僕です。本論に入る前に、ちょっとした脱線をさせてください。
歌に地名が出てくると、萌えますよね。あと、ライブで「その土地の名前」が入っている曲をやると、絶対に盛り上がりますよね。ちなみに、小生が敬愛する Carole King は、ライブのMCでこんな感じのことを言ってました。多分、1971年のカーネギーホールのコンサートです(念のため、小生はまだこの世におりません…)。
“Home Again”という曲への導入としての発言です。「こう言えば、絶対に拍手をもらえるはず。実は私、ここブルックリンの生まれなの。だから、ニューヨークに戻って来るということは、私にとってHome Againなの」ということで、もちろん、狙い通りに地元の人たちから盛大に拍手をもらいました。
こういうの、すごく好きなんです。1991年に小生の大好きなPaul Simonが来日した時、当時まだ高校生だった私は一人で(さびしい…)東京ドームまで見に行ったのですが、“Born at the Right Time”という曲のこの部分で、めちゃめちゃ観客がわきました。
そう、もちろん、最後のTokyoのところです。
こちらでご確認ください。
なんでしょうね、この、なんとも言えない高揚感は。うおおーとなりました。“Come on, Tokyo!” や “We love you, Atlanta!” みたいなことを叫んで、アーティストがライブを盛り上げる姿もよく目にしますよね。
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〈町興しにも寄与するYO〉
まだ絶賛脱線中です…。The Eaglesの “Take It Easy” という超有名な曲の歌詞には、こんな一節があります。
で、ここに登場する「アリゾナ州ウインズロー」は、ほぼこの曲でのみ知られていると言っていいんじゃないかしら。Standin' on the Corner Park なんていう公園もあるし、曲に出てくる「フラットベッドフォード」も飾ってあるそうです。完全に、この曲一発で「町興し」をしている感じが否めません。
なお、ちょっと街を離れると…。こんな感じになってしまう模様。
ちなみに、あまりにイーグルスの曲のことしか言われないことに腹を立てた人が、Yeah, you can stand on a corner in Winslow, Arizona, like The Eagles mentioned, but there is way more to see and do in this cool town. なんてことを言っています。
なお、もう20年近く前の話になりますが、あのころ、アンディー・バーガー氏と、「TYPOS」という名前のデュオを組んで、細々と活動しておりました。新大久保の「水族館」というライブバーでやったときに、セットリストにこの曲を入れました。それで、「歌の中に地名を入れて盛り上げてみたい」ということで、
を、さんざん考えた挙句に
Well, I'm a standin' on a corner
In Takadanobaba(高田馬場)
Such a fine sight to see
というふうに変えて歌ってみたのですが、ええ、予想通り…
ぜ ん ぜ ん も り あ が り ま せ ん で し た
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〈どんな都市が出てくるん?〉
WikiにはList of songs about citiesというページがあり、「都市名が出てくる曲」がリストアップされてます(つまり「ご当地ソング」ってこと)。以下のリンクは「アメリカ」ですが、もちろんTake It Easyも出てますね。
やっぱりニューヨークは、パネエ数の曲に出てくるので、別ページになっています。すんごい数があるなあ…。
あと「別ページ扱い」になっているのは、Los Angelesとか、San Franciscoとか。ちょっと意外なところでMiamiも同様の扱いになってます。
いかん、まだ本題に入れていない…。とりあえず、ここまでを序論として、次回からは個別の歌をもっと深く掘り下げますね。
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本題に入らずに第1回が終わってしまいましたが…
期待の新シリーズですので、次回もお楽しみに~!
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