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9チームのASIBA参画プロジェクトを一挙紹介!プロジェクトサポーターを募集します!

「ASIBA」(Architecture Studio for Impact Based Action)は、東京大学・早稲田大学建築学科生有志(代表:東京大学大学院建築学専攻修士1年 二瓶雄太)が企画・運営している、建築系学生を対象にした2ヶ月間の都市建築領域に特化したインキュベーション・プログラムです。

これまでの3回の授業を通して、9チームはそれぞれのアイデアの仮説検証を行い、事例調査やヒアリングを通じてプロジェクトの解像度を高めてきました。今週の土曜日(10/28)には企業や大学などからゲスト講師を招いて、中間講評が行われます。それに先立ち、各チームが進めているプロジェクトの中身を皆さんにもご紹介したいと思います!

ASIBAでは、現状進行中の9つのプロジェクトに関して、プロジェクトサポーターとして参加していただける方を募集しています!プロジェクトに興味を持ち、社会実装に向けて一緒に活動したいという意志のある方は大歓迎です!同じく、ASIBAの運営サポートメンバーも募集しています。ともに興味のある方は下記のTwitterまたはメールにて気軽にご相談ください。
Twitter:@asiba_studio
メール:asiba.studio@gmail.com


1. 二畳からはじまる。
 二畳建築設計事務所

  • プロジェクトの概要:
    このプロジェクトは、建築空間を所有するハードルを下げることを目的としています。そのために軽トラの荷台の上に二畳空間を作ります。そうして出来上がった二畳建築は、土地を所有することなく、最小限のコストで提供可能となります。

  • 意気込み:
    12月に2つ目の二畳建築の実装を行う予定です。仮説検証、そしてその先を目指して精進して参ります。

二畳建築設計事務所
代表:新美志織
> 工学院大学工学研究科建築学専攻 M2
>【二畳建築】というプロジェクトを構想中。軽トラックの荷台に乗せられる規格内で小さな建築を設計・販売する。二畳建築の実験的な試みとして、非喫煙者のためのタバコを吸わない喫煙所【スエナイ喫煙所】プロジェクトにも参画。
> 隈研吾奨学金財団2期生, クマ財団7期生, グッドデザイン・ニューホープ賞 優秀賞, 赤レンガ卒業設計展2022 優秀賞, Design Review 2022 優秀賞, 他


2. 人間よ、だらしなくあれ。 - Boys, be humorous -
 中山亘

  • プロジェクトの概要:
    落語とは、だらしない人間が集う滑稽な世界の物語。江戸の時世の昔話に思われがちですが、今も昔も人間の本質は案外変わらないものです。ひとたびこの世界に飛び込んでみれば 、日々を馬鹿真面目に過ごす我々の凝り固まった日常を笑い飛ばしてくれましょう。 
    そこで私は、都市空間を舞台とした、落語の物語とその了見を追体験できる没入型アクティビティを提案します。

  • 意気込み:
    昨今のサウナブームに乗じて、落語を使った次世代のエンターテインメントカルチャーを確立すべく、だらしなさに誠心誠意向き合い取り組んでいきます!

中山亘
> 東京大学大学院新領域創成科学研究科社会文化環境学専攻 M1
> 1/1スケールのフォリーを明治神宮にて制作した経験から、設計の提案段階にとどまらずに肌感覚を持って建築をつくりあげることの重要性を感じる。最近は落語と建築を絡めたプロジェクトなど、興味分野を跨いだ事業を構想中。
> せんだいデザインリーグ セミファイナル, 関門海峡建築展 最優秀賞, 九大学内卒制 最優秀賞, 建築学生WS明治神宮 最優秀賞, tonica建築展 最優秀賞, 他


3. 境界を滲ませるスラブ
 森田靖之

  • プロジェクトの概要:
    建築は一度決めた境界を変更すること、越えることを苦手とします。境界をおおらかに捉えるために、既存の建築や都市にアタッチメントとしてのスラブを嵌め込むプロジェクトです。

  • 意気込み:
    実現できるよう頑張ります。

森田靖之
> 多摩美術大学大学院美術研究科デザイン専攻環境デザイン領域 M1
> 産学連携プロジェクトや他校と連携した展示会、国際コンペティションなどに多数参加。都市の隙間や路地、等高線やスロープなどの特徴的な要素に対して設計を行うことでその特性を引き継ぎ活かした空間をつくる。
> Asia Young Designer Awards 2022 国際学生建築コンペティション 最優秀賞, 大東建託プロジェクト 特別賞, 次世代を担うデザイン展 優秀賞


4. 建築設備の「自律」による、建築と人間の「共生」
 宮田龍弥 ・ 藤間朋久

  • プロジェクトの概要:
    建築設備の運用段階での最適化は、都市のスクラップアンドビルドの風潮や、設備運用の難しさのために、現状ほとんど行われてこなかった。確立したノウハウがないまま、熟練技能者の不足が進んでいる一方で、地球環境は未だ危機的状況にある。そこで今、新たに建築設備の「自律的」運用、それによる人間と建築の「共生」の未来へと、時代が移行していく機運が高まっている。その第一歩として空調設備の自動不具合検知・診断ツールの提案を行う。設備機器に取り付けたセンシングデータから得られるデータを記録し、情報技術の新たな手法によって分析することで、空調システムに起こる不具合を早期発見し、人間の側に修繕を促す。それによって機器の劣化を防ぎ、エネルギーの損失を抑えることが可能となってゆく。

  • 意気込み:
    建築環境の観点から地球温暖化問題に取り組みたい、という強い意志をもった二人でチームを組んで参加します。研究と事業の両方の観点から、新たな価値創生を目指します!

宮田龍弥
> 東京大学工学部建築学科 B4
> 建築設備のメンテナンス手法に関する研究を進める傍ら、Green Building Japan(GBJ)学生ユースの一員として、環境に配慮した建物づくりを広める活動を行う。研究内容の社会実装に関心があり、建築設備分野でのDXを試みる。
藤間朋久
> 東京大学工学部建築学科 B3
> 地球環境への危機感や建築を通した自然観から、Green Building領域の活動を行っている。GBJ学生ユースにて日本のGreen Buildingへの関心度向上を目指したプログラムの企画・運営を行い、今年9月下旬にアメリカで開催された世界最大規模のGreen Buildingカンファレンス「Greenbuild2023」に唯一の日本人学生として参加。


5. 生成AIを持ちいたボトムアップデザインサービス
 NESS

  • プロジェクトの概要:
    NESSは「生成AIのLORA(追加学習)を用いた、地域性をもとにしたボトムアップデザインの探求」を行うプロジェクトチームです。5月に発表した京島LORAのプロトタイプから始まった一連のプロジェクトは、数回の実証実験を繰り返し、社会へ実装するための道を辿っている最中です。市民参加型まちづくりや地域愛着、脱成長の文脈において、生成Alはどのような役割を担っていけるのか。生成AI技術をコンヴィヴィアルな道具と見立て、加速する技術・経済至上主義に対するオルタナティブな利用方法を模索しています。 現在開発中のサービスは、テキストのみで「未来の写真”を作ることができる」生成AIを活用し、市民の多様な意見の具体的な集約を可能にするまちづくりワークショップのツールを開発しています。市民にとっては言葉のみでは伝わらないイメージを、生成されたヴィジュアライゼーションして説明することを可能にし、行政やデベロッパーは具体的な計画段階から市民の考えや要望を回収する事や市民にとっては想像が難しい景観や街並みの変化を市民に伝えることを可能にするツールです。

  • 意気込み:
    現在再開発等の計画が進められているが、「建築や都市を開発する」という行為は多様化した現代市民の意見や多様な世代の声との折り合いをつけることなど、ボトムアップな市民参加や市民理解を育むことなしには、今後長く持続的に愛される構築物にはなりえない時代であると考えています。現在、市民参加施策は整備されていますが、本来的な機能発揮が十分ではないことや、市民参加のデザインプロセスは質の高い「課題 - 方針 - 実行」が生まれにくいシステムであり、トップダウン/ボトムアップどちらのデザインプロセスも課題を抱えています。建築や都市の「つくりかた」は度々議論されてきましたが、これからは市民・行政・開発者の双方による新しい立体的な「つくられかた」の変化が必要だと考えています。

NESS
> NESSは「生成AIのLORA (追加学習)を用いた、地域性をもとにしたボトムアップデザインの探求」を行うプロジェクトチームです。5月に発表した京島LORAのプロトタイプ から始まった一連のプロジェクトは、数回の実証実験を繰り返し、社会へ実装するための道を辿っている最中です。 街づくりや地域愛着、脱成長の文脈において、生成AIはどのような役割を担っていけるのか。生成AI技術をコンヴィヴィアルな道具と見立て、加速する技術・経済至上主義に対するオルタナティブな利用方法を模索しています。


6. 建材再利用の標準化
 ReLink

  • プロジェクトの概要:
    建材再利用の標準化と聞くと、つまらない、リユース(再利用)材は個性があるから面白いのにと感じる人もいると思います。 建築分野における建材の再利用は、アンティークなど部材の歴史的価値やユニークさが評価される場所で活躍してきました。 一方で戦後、急速に発展してきた日本の建築産業には、標準化を進めながら生産効率を上げ、多くの人が多様な場所で利用しやすいよう開発され、その発展を支えてきた建築部材が多く存在しています。それらは個性的ではないですが、今もなお必要不可欠な部材たちです。 しかし、こうした部材のほとんどは、まだ使えても建物の用途が変わるたびにスクラップされ、廃棄されている現状があります。工事業者の中では、まだ使えそうなのにもったいないなと思いながらも処分せざるおえず、あるとき新品の同じものを別の場所で使っているなんてことはたくさんあるわけです。 しかし、それらを救い出して使おう!と考えてみても簡単ではありません。「その再利用部材は信頼できるのか?」「どういう状態なのかわからないと買えない。」そんな意見は多くあります。しかし、その品質を確認方法から毎回検討するのはコストがかかりすぎてしまい、なかなか実行できません。だからこそ建材再利用には標準化が必要だと思っています。 私たちが提案するプロジェクトは、建材再利用を標準化していくプロジェクトです。もしかしたら使うかもしれないと思いながらも捨てるしかなかったものを、使うときが来た時に安価に手に入れられる。その選択肢を私たちがつくります。 そして、これは単にゴミが減らせるだけではありません。これまで捨てられてきた建築部材に価値が付くということ。それはつまり、これまで築年数と共に価値がなくなるしかなかった建物に価値が付くということです。私たちは、新しい価値観と市場の可能性を見ています。

  • 意気込み:
    2020年、まだ日本ではSDGsという言葉が広く知られる前、それまではノスタルジーに応える創作スタイルのひとつとして扱われてきた建材の再利用に対し、フリマアプリによって建材が市場価値をもった商品として流通する世界を卒業設計で描きました。それからの2年で、私たちは多くの中古建材販売店が日本に存在していることを知り、市場を盛り上げたいとReLinkを立ち上げ活動してきました。今回の新しいプロジェクトを、建材再利用が市場になっていくための確実な一歩になる事業にしたいと思っています。

ReLink
ReLinkは、建設現場で出た中古建材・余剰建材をリユースして、商品として広く流通できる世界を目指して、明治大学門脇研究室の学生らが立ち上げたプロジェクト。中古建材販売店を気軽に検索できるウェブサイトを運営するとともに、リユースデザインの提案も行っている。


7. 住宅3DスキャンのtoCプラットフォーム 
 Y3N

  • プロジェクトの概要:
    人々が自らの住まいと向き合うためには、愛着が薄れてただの箱と化した住居を再び「生きられた家」として取り戻すためには、自らと家との「繋がり」に気づくプロセスが必要です。3Dスキャン技術はただのVR制作ツールではありません。それは自らの住まいの個性や痕跡をフラットかつリッチに記述する手段です。ひとりひとりが自らの住まいに対して愛着を感じ、それを友人と共有したくなるような仕組みを作っていきたいです。

  • 意気込み:
    描いた未来がどれだけ美しくとも、目の前の顧客課題を見つけられないと誰にも届かないことをひしひしと感じる日々です。ヒアリングを重ね、仮説を立て直し、ひたすら足を動かしていきます。

Y3N
東大建築のはぐれもの2人組、YYとYNが改めて建築と向き合うための遊び場。


8.ぐちゃぐちゃな様相に少しの秩序を 
 馬場悠輔

  • プロジェクトの概要:
    都市のズレから生まれる迷惑行為や不調和な様相に、ルールを与えて、都市に一時だけ存在する空間をつくる。

  • 意気込み:
    まずはゴミ拾いから

馬場悠輔
> 東京藝術大学美術学部建築科学部 B4
> ゴミ箱に関するリサーチを元に、解体予定の学校にてその建物の内情を元にした展示会を実施。廃屋やゴミ箱に付随する文化への関心から作品制作を行っている。


9. つくるを広げる 
 俵健太郎

  • プロジェクトの概要:
    一般の人の手から離れてしまった建設という行為を楽しく取り戻そうとするプロジェクト。 現代における最適なつくる場所、つくり方 つくる仲間の見つけ方を探ります。

  • 意気込み:
    つくる楽しさをたくさんの人に広めることができたらいいなと思っています!

俵健太郎
> 東京大学大学院新領域創成科学研究科社会文化環境学専攻 M2
>「すべての人が家づくりに関わる世の中をつくること」を目指し、実践と研究の双方で活動を行う。工務店インターン、学園祭パビリオン建設、古民家リノベ+茅葺きワークショップの主催、鉄筋コンクリート作り、解体祭の実行、解体材を利用した神輿の設計施工など。
> 2022年度 東京大学工学部長賞 (学修)


ASIBA中間講評会のお知らせ

ASIBAプログラムでは3回のセッションとレクチャー等を終え、中間ピッチイベントを開催。
都市建築の課題感やアイデアを起点に社会実装を目指している各プロジェクトの進捗や概要などをピッチし、多様なゲストの方々からフィードバックをいただきます。参加者の方とのネットワーキングも開催予定です。
ASIBAの雰囲気を知りたい、このプロジェクトは気になるなどがあれば、学生、社会人の方々もぜひ応援しにきてください!
→ 詳細はこちら



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