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アミ小さな宇宙人 第11章 科学が霊性を発見する時

科学は時に「自然を破壊しうる悪」みたいな描き方をされたりする。
でも本当にそうだろうか?
この章では科学、つまりテクノロジーのあるべき姿とは?
また”仕事”について主に綴られている。




進化した文明では、皆毎日が日曜日のように「好きな事をして過ごしている」という。
テクノロジーが進歩し、ほとんどの作業を機械がやってしまうからだ。
では進化した文明に「仕事」は存在しないのだろうか?

進化した文明での「仕事」とは


私達が普段「仕事」と呼んで認識しているものは「作業」であり、
進化していようがいまいが、仕事とは本来「愛」が根底にあるものを言う。作業に愛は….まあ、あるに越したことはないけど、機械、つまりロボットでもも同じことができてしまう。

1部を除き、ほとんどの人は生活や家族の為に自分をすり減らしながら、つまりはお金のために”作業労働”を行う労働者というわけ。


ここでいう「仕事」とは、英語で言うところの「mission」とかになるのかな。「profession」とか.....
いわゆる一般的な認識としての「仕事」はその殆どが作業であり「work」に当たると思う。

つまり本来「仕事」とは専門性とか、使命感とか持って携わっている事、みたいな事を指す。


進化した文明で「仕事とは何か?」を具体的に定義す流としたら
テクノロジーによってシステム化された人々の生活に必要な「作業」がきちんとなされるように、
機械をメンテナンスしたり、
機械をもっと良く改良したり、
そのための研究や勉強をしたり、
そう言う事をしない人たちは自分の好きな事や専門性を活かして、
パンを焼いたり、人を楽しませたり、美しいものを追求したり、本を読んだり、自然と戯れたり、体を動かしたり、つまり毎日を日曜日のように楽しんでいて、それが人の為にもなって行くような循環を生んでおり、
そんな風に生きる事こそが
奉仕という『仕事』(ミッション)なのだとアミは言う。

なんだかアリストテレスの哲学の話みたいになるけど、
人の人生とは「幸せになる為」にあり、その”幸せ”とは人に奉仕することによって得られるものだから。
テクノロジーは、人が幸せな人生への追及をする為の時間的余裕を作ってくれたり(家事用のロボット掃除機や、乾燥機付き洗濯機、食洗機なんかもそう)、間違いを減らしたり、病気を早期に見つけたり、看護を楽にしたりして
人々の「もっとこうなったらいいのに!もっと楽になるのに!っていう願いや、お悩みを解消する為に使われた時、それは紛れもなく”愛”であり、そのテクノロジーを持って作られた製品は”愛の結晶”という訳。
でもテクノロジーが愛のない人の手によって間違った方向に使われ始めた。

それによって地球は自滅の道を進み出し、ついに自滅の瀬戸際に立たされてしまっている。

それをなんとか食い止める為に、
地球の人たちが、自ら自分たちの星を自滅から救えるよう必要な事を教える教師のようなミッションを持って、アミはペドロの前に現れたのだ。

誰の物?という概念


アミは「宇宙人は地球のあんずという果物が好きで良くあんず畑にはUFOが現れる」と言う。
ペドロはその行為を、「盗むなんて酷い」と言う。

アミは悪びれもせず、「必要なものを必要だけ取ることの何が行けないんだ?」と言う。
苦労して育てた果実を盗まれ売りさばかれるようなことが頻繁にあれば、誰も働かなくなる、と言うペドロに対し、
「見返りがないと働けないと言うこと?」とアミ。
見返りとはこの場合、対価つまりお金のこと。

お金がもらえなければ働かない、代償がなければ何も与えなんて、エゴイズムだとアミは言った。

アミの文明には”所有”の概念がない為、人から物を奪う、盗ると言う概念もない。
お金という概念も存在しない。


科学と霊性は同じ。

霊性(精神性)は、宗教なんかじゃなく科学と同じ「法則」。
つまり「現象」なんだ。

科学が武器を作る事をやめて、愛を発見し、それに使われるようになれば自ずと生まれてくるものがある。
それはまるで雨が降る現象(メカニズム)や、AとBを混ぜるとCが発生する、と言うのとなんら変わりはない。
人間だって、
お互い心からの笑顔で接する→双方に暖かい気持ちが生まれる、みたいに、現象はたった一つの言葉や、表情から毎日起こっている。

科学が愛を知り目覚めれば、自ずと愛と同じ”現象”が起こる。

この現象ってちょっとわかりづらいかもしれない。
日常的に毎日、この瞬間にも起こっていることだから。
でも、それを少し意識すると、
私がコンビニに行くことで世界が変わる、みたいなw
もっと言うと、この今から発する言葉一つが起こす現象がやがて世の中を変える一粒の種となる、と思えれば、ヒーロー気分には十分なれるし、行動もなんとなく意識的に行うようになる。
科学(現象)の一部なんだ、人間もね。
だから毎日それを少し意識するだけで、科学反応(現象)を起こせる。
愛を生むことができる。

-余談-

Bump of chikenの「Aurora」という曲は、曲中に一度もオーロラが出てこないんですよね。

では、どうしてオーロラなのか?
なんとなく思うに、
優しさとか、勇気とか、一人一人の涙とか、言葉とか、もちろん自分の(bumpの)音楽も含めて、それが反応しあって起こる”現象”を、自然科学現象の中でも究極に美しいとされるオーロラ現象になぞらえて書かれた曲なんじゃないか?って思うんです。めちゃ深いです…


Bumpは近年タイアップばかりが目立つけど、生業としての音楽家の理想モデルって気がしている。論語と算盤をこう..上手にね。

飽きっぽい人達を相手にしていると、繊細すぎる感性はすぐに壊れてしまう。
ポップ・ミュージックを生業にしたミュージシャンは魂を売るようでどんどん首が締まってしまう。
肩の力を抜く事が出来ないと、そういうプライドとか信念とか色々を手放せない限り、消えていくしかなくなっちゃうよね。
そういう意味で、職業音楽家に舵を切ったBump(というか藤くん)の腹の括り方は尊敬する!(何様やねん)
いや、そういえば「物語の続きを書きたい」って以前インタビューで言ってた…
アニメや映画の音楽は元々藤くんのやりたい事だったのかもね。

これからも陰ながら活動を応援してます。


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