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あなたのビジネス、小さく長くやるか?大きく拡大してやるか?

岩井俊二監督の映画のようになってしまったこのタイトルですが、あなたのビジネスをどのようにしていきたいかによって、とるべき戦略が2つに分かれるというお話です。

日本の企業の99.7%が中小企業である中で、またその中小企業も実に多くのカタチがある。

そしてその中小企業の様々なカタチによって日本の経済は回されて行っているわけですが、中小企業には課題が多く事業として成り立たないことが多いのも事実。

多くの中小企業経営者が、売上と人材と資金繰りの問題で悩んでいます。

「やっぱり俺ら中小企業は、事業として存続していくなんて無理なのかな?」

こういうお声を多く頂戴します。


ですが、そうでしょうか?

中小企業はあまりメディアに出ることも少なく、また財務情報も公開されることもすくないためあまり知られていないのですが、例えば売上1億円以下程度であっても、十分に安定的な利益体質となっていて、人材不足の問題にも悩まず、資金も安定的に確保していて、なにより社長が目を輝かせながら楽しく事業をされているところもある。

何も拡大だけが成功のカタチではなく、小さく長く、そしてプカプカと青い池の中でラクに浮かんで進んでいく成功のカタチも、これからの経営環境であれば可能となる。


中小企業の戦略はおおきく2つ。

①事業を組織化し拡大させることで安定化させる
②ビジネスモデルを尖らせまくってニッチな分野で独り勝ちする

このどちらしかありません。

皆様はどちらの戦略で生き残っていきますか?

今回はこんなお話をしていきたいと思います。


中小企業は売上1億円以下、利益トントンの企業がほとんど

業種もさることながら、事業規模も企業によって実に様々です。

中小企業の平均売上高は?とよく聞かれますが、実際には1億円くらいかなとおもっていましたが中小企業庁の調査においても、やはり1億円程度(中央値)と出ています。

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上の図を見てみると、売上高は3000万円~4000万円の企業が一番多い一方で、大きいところでも10億円超の企業が全体の9%あるとされていますが、今の日本、10億円もあったら十分に上場できてしまう規模です。


一方、利益の方はどうでしょうか?

100万円程度が中央値となっており、▲400万円~+400万円程度の企業が全体の50%をしめており、ほとんどの中小企業が1年間頑張ってきて、利益はほぼトントンということがわかります。

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このように見ていくと、日本の中小企業は売上高1億円以下の企業はほぼ利益トントンで戦っているところが多いということがわかります。

一年間事業をしていて利益がでないと言うことは、事業として継続していく体制としては本当に難しいと言うことです。


このような状態からの脱却モデルとして、中小企業における事業戦略を大きく2つ分けるとすると、

①事業を組織化し拡大させることで安定化させる
②ビジネスモデルを尖らせまくってニッチな分野で独り勝ちする

と思います。


事業を組織化し拡大させることで安定化させる

①の「事業を組織化し拡大させることで安定化」させる戦略は、イメージ的には売上高5億円以上の事業を目指す。
※5億円の定義は私見です。例えば小売や卸であれば粗利で5億円必要でしょうか。

これくらいの規模の事業となると、事業や組織もそれなりに成熟されてきて、組織をきちんと組成していくことで安定的なビジネスモデルとなる。

この①モデルの場合を目指すときに必要な仕組みは、おおむね3つ。

・ビジネスモデル
・業務管理
・組織戦略

これらの3つの仕組みを社内に醸成することで、事業はそう、自然に浮上してくる。

<事業を拡大させるための3つの要素はこちら


一方で、事業の拡大ではなく、「小さく長くやっていければいい」という経営者の方は②ビジネスモデルを尖らせまくってニッチな分野で独り勝ちする戦略をとるの正しい。

これをもっと具体的に考えてみるとこう表現できます。

「誰もいない青い池を見つけ、そこでプカプカと浮き輪に乗って優雅に利益をとる。そしてまた新しい青い池を見つける旅を続ける。」戦略。


ビジネスモデルを尖らせまくってニッチな分野で独り勝ちする

小さな事業は上述の通り利益が出せないところが多い。

利益が出せなければ小さな事業であればあるほど、継続していくのは難しい。

事業を継続していくためのキャッシュが確保できないからです。

小さな事業の弱点はと言うと、
・財務がぜい寂だから売上減少に弱い
財務がぜい弱だからコストがかけられない
・他社にマネされると終わる
といったところでしょうか。

ここを克服していくには、
①高い利益率を確保できるモデルとする
②1つのモデルではなく、数年ごとに新しいモデルに移行していく

ということが実際必要と感じます。

とても難しそうですよね?

確かに小さな事業を今やっていければ十分なんだという経営者の方はここまで要求はされないでしょう。

一方で、今回のテーマは「小さく、そして長く継続していける事業モデル」となるとそうはいかないのです。

小さな事業は吹けば飛ぶ事業とお話したこともありますが、それだけデリケートな状態で事業を長く継続的に行っていくということはそれだけ大変なことなのです。

そのため、「誰もいない青い池を見つけ、そこでプカプカと浮き輪に乗って優雅に利益をとる。そしてまた新しい青い池を見つける旅を続ける。」ような戦略が求められるのです。


ここで、
①高い利益率を確保できるモデルとする
②1つのモデルではなく、数年ごとに新しいモデルに移行していく
ということを改めて考えてみましょう。

※ここで言う高い利益率の定義については「ビジネスモデルとLTV」が参考になると思います。

このようなモデルを作っていくのにどのような仕組みが必要かというと、先ほどの売上拡大モデルでは3つの仕組みが必要と言いましたが、今回は1つで大丈夫です。

人も少なく経営者に属人化させたままのモデルで大丈夫なので、業務管理も組織戦略も重要性は高くないためあまり考えなくて結構です。

その代わり、ビジネスモデルだけを徹底的に磨いていきましょう

具体的にどのようにビジネスモデルと尖らせていくかというと、
商品サービスにストーリーを付与する
・いいお客様に提供する

の2点です。

↓詳細はこちらの記事



そして、次に②1つのモデルではなく、数年ごとに新しいモデルに移行していくことが必要です。

残念ながら、どんなに優れたビジネスモデルでもずっとは続いていきません。

「これは何て優れたビジネスモデルなんだ!」

とひらめいた時、自分の人生はこれでもう安泰だと思ってしまう方も少なくありません。

ですが、現在の経営環境を踏まえてい考えていくと、その事業を長く続けていく、例えば生涯就業年数から考えると30年間、そのまま続いていくモデルなどは存在しないのです。

そのため、またいつかはその強いビジネスモデルから脱却して、また新しいビジネスモデルとなる「青い池」を探す旅が始まるのです。

なんだか、青い池を探し続けるなんて、冒険家みたいですね。

でもそうなんです、冒険家が新しい世界を創造していくのです。


経営お役立ちコンテンツ「となりのブレイン」

いかがでしたでしょうか?

今回は
①事業を組織化し拡大させることで安定化させる
②ビジネスモデルを尖らせまくってニッチな分野で独り勝ちする
という2つのモデルの整理を行いました。

以前に書いた記事も含め読んでいただくと理解が深まると思います。

少しでもお役に立てた部分があれば幸いです。

弊社ではこの2つのモデルを、
①売上10億円企業
②30年事業継続企業
と呼び、それぞれのコースに応じてコンサルティングを行っております。

ご相談等あればご遠慮なくご連絡ください。

今後も色々な角度から事業を飛躍させる仕組みについてお話していきますので、よろしけばフォローをお願いします!

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