石川佳奈 Kana Ishikawa

アーティスト。主に映像インスタレーション、ゲリラインタビュー、パフォーマンス。いつも群…

石川佳奈 Kana Ishikawa

アーティスト。主に映像インスタレーション、ゲリラインタビュー、パフォーマンス。いつも群と個の関係への違和感をきっかけに作品を作ります。

最近の記事

  • 固定された記事

12月11日からの個展について

12月11日(金) 〜 17日(木)まで、北千住BUoYにて、手をモチーフにした映像インスタレーション作品を旧作から新作まで全6点を展示します。 今年5月のオンライン個展から本展開催の経緯5月に北千住のBUoYにて個展を計画しておりましたが、緊急事態宣言のため延期となり、オンラインにて個展を開催いたしました。 その後日々を過ごす中で、自分の気持ちや思考、当たり前という感覚も更新されていき、手やそもそも触ることはどういうことなのかを考え始め、明らかにオンラインでの体験とオフ

    • 体験型作品へのご参加について

      「まちがう手 ぶれる指」12月11日(金) 〜 17日(木)@BUoYでは、 新型コロナウイルス感染拡大防止ガイドラインに従い、予防を徹底した上で体験型の作品を展示します。 体験型作品について 私は日常生活で感じる違和感や身体感覚をきっかけに作品制作をする一方で、都内のマッサージ店でほぐしとストレッチを提供するセラピストを5年間しています。 マッサージ屋さんには肩や腰や色々な部分が凝り疲れている方達が今も沢山訪れます。 コリ固まった体を突貫工事のように自分の指で指定の時間内

      • [制作日記]

        今日は次の作品のための言葉でのアイディア出しをしました。 簡単に言うと健康に関連することについて考えています。 最初は5月のオンラインの作品の延長で考えていましたが、普段考えていることや自分の日常と近いことをきっかけに展開したい思いが強くなりテーマが変化しています。 STAY HOME期間2ヶ月の職場の休業や、多くの人がリモートワーク化していること、健康やリラックスを提供するリラクゼーション業で私は収入を得ていることなどが影響していて、これらを土台に考え始めています。 ◎

        • オンライン展示の宣伝と、この2ヶ月の日記のようなもの

          こんばんは。 東京の緊急事態宣言も解除になりましたね。みなさまいかがお過ごしでしょうか? 今日はただの日記を書きます。 私は、緊急事態宣言が発令されてから約1ヶ月半の間、職場が休業で家で自粛生活をしていました。 この期間中は毎週考えていること、感じていることが変化していたように思います。 今まで人と定期的に会っているからできていることがあることに気づいたり、自分のだらしない部分を存分に発揮したかと思えば、きちんと過ごす週があったり色々でした。今まで何をどうやってがんばって

        • 固定された記事

        12月11日からの個展について

          再生

          触りながら触られる

          私は、コミュニケーションをテーマに近年作品を制作しています。 それは、私が日常生活で「人はどのようにして人を信じたり、心を開いていたり、親密になっていくのだろうか。」という ことを考える機会が多いように感じるからです。 このことについて改めて考えたいと思い、男女間でのやりとりをモチーフとした《触りながら触られる》とい作品の制作が始めました。 他人を簡単に立ち入らせることを躊躇うパーソナルエリアは、精神的、物理的、それぞれの面で誰もが持っているものだと思いますが、そのエリアの内外を分ける部分が、私には肌のような膜になっているように感じます。その膜は、過去の経験や傷などに基づき、自分自身を守るために強度を増したり、親しい人に心を開いてく過程で膜までの距離感が変わったりと、揺らぐものだと思います。 特に、恋人同士や夫婦、微妙な関係性の二人が向き合う過程では、暗黙のうちに全身の感覚を使って、互いの膜の存在を確かめたり、接近したり、摩擦を起したりしながら、どこまでその膜に介入するかの交渉が行われているように感じます。私は、人によって違うその膜が揺らぐのを感じた時に愛おしさを覚えます。今回は男女のエピソードをモチーフにしていますが、どんな人との間にも起こりうる近づきたい欲求や嫌悪感が映し出された膜の存在を通して、人と向き合い続ける心のしなやかさを捉え続けていたいとの思いで、制作しました。 《作品について》 時々発せられる男女の台詞は、実際に親しい人との別れや親密になる経験、関係性が揺らいだ体験をした人からその時に 発せられた言葉をインタビューで拾い上げた言葉です。 動画の中では、その言葉が発せられた状況を作家と役者で解釈し直し、シンプルな動きに置き換えて演じています。全部 で 14 話あり、男女は何度も中央に垂れる膜の前に現れては近づいたり離れたりを繰り返します。 ■出演 : 浜野基彦(テアトル・エコー) 石川佳奈 ■録音、音響、撮影補助 : フクシマヂロウ ■映像同期 : 本宮 曜 ( 株式会社アイデアスケッチ ) ■グラフィックデザイン : 西尾優 ■撮影:ただ(ゆかい)画像提供:スパイラル/株式会社ワコールアートセンター) =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- 新作映像作品は2020年5月28までオンラインにて発表中です。 詳しくは下記リンクをご覧ください。 石川佳奈オンライン個展《足並みそろうと全滅しちゃうので。》 https://note.com/ashinami/n/n16b3fe30cee3

          触りながら触られる

          再生

          植物は〈知性〉をもっている

          植物は〈知性〉をもっている

          植物はなぜ動かないのか 弱くて強い植物のはなし

          現在開催中の個展で発表している映像作品は、雑草学者の稲垣栄洋さんが話した「足並みそろうと全滅しちゃうので。」というの言葉をきっかけに制作したものです。 それから、著書を何冊か読み、雑草の多様な生き方や、植物目線の稲垣さんの語り口に引き込まれています。 「植物はなぜ動かないのか 弱くて強い植物のはなし」 には、踏まれても踏まれても立ち上がるイメージの雑草も実は「踏まれたら踏まれたまま」だとあり、それを活かしていきてくだけというかしなやかさとしたたかさにやられます。 しかも

          植物はなぜ動かないのか 弱くて強い植物のはなし

          石川佳奈オンライン個展「足並みそろうと全滅しちゃうので。」鑑賞方法

          こちらの展示は終了いたしました。 ご覧いただいた皆さま、ありがとうございました!(※2020年5月31日 追記) __________________________________ この度は、ご興味を持っていただき誠にありがとうございます。 オンライン個展「足並みそろうと全滅しちゃうので。」の鑑賞へのご案内ページです。 今回はインスタレーションとして展開する予定の作品を、オンライン用にアレンジした新作映像作品の展示です。 詳しい経緯、コンセプト、経歴などは下記の記

          石川佳奈オンライン個展「足並みそろうと全滅しちゃうので。」鑑賞方法

          いよいよ明後日から!石川佳奈オンライン個展「足並みそろうと全滅しちゃうので。」

          いよいよ明後日から!石川佳奈オンライン個展「足並みそろうと全滅しちゃうので。」

          「断固として戦う敵」だと思えない――個展まで5日

          発症せずに感染を広めることのできるコロナウィルスを専門家は「ウィルスの生存戦略としては成功してると語っているのをよく見かける。 植物もウィルスも人間も地球に共存しているただの生命体にすぎないと強く感じるようになった。「断固として戦う敵」だと思えない。 結局いつも自己中心でいること、人間の視点でしか生きてないことを心にとどめておきたいと思いながら制作している。 個展まであと5日。詳細はこちらです、よろしくお願いします↓ ※先日、毎日書こうと意気込んだものの、1日も続きません

          「断固として戦う敵」だと思えない――個展まで5日

          「足並みそろうと全滅しちゃうので。」 ある雑草学者のことば ――個展まで5日

          今度の個展のタイトル「足並みそろうと全滅しちゃうので。」は雑草学者 稲垣栄洋氏の言葉で、2018年の朝日新聞の朝刊で鷲田清一さんのコラムに掲載されていました。 昨年秋頃にその時スクラップしていた記事を思い出して、今こそ覚えておきたい言葉だなと思ったのはあいちトリエンナーレを巡る出来事があったからです。 元々あいちトリエンナーレには閉会間近に行くつもりで、東京に住む私は作品の実物を見ることもできず、ただSNSやニュースで断片的に流れてくる情報でしか分からず全体像が見えないま

          「足並みそろうと全滅しちゃうので。」 ある雑草学者のことば ――個展まで5日

          オンライン個展を開催します

          こんにちは。現代美術家の石川佳奈です。 いつもは映像インスタレーションの作品を作っています。 オンライン個展開催の経緯5月に北千住のBUoYというギャラリーで個展を計画しておりましたが、新型コロナウィルス感染拡大により延期をすることになりました。 そこで、今回はオンラインにて実験的に個展を開催いたします。  連日状況は変わり、日々自分の考えも更新されていく中、今の問題意識や考えが腐ってしまう前に公開できたらと思った次第です。 私は最近のいろいろなニュースに感情を動かされるな

          オンライン個展を開催します