【本要約】「恐竜の尻尾の頭」を見つければ人生攻略! 残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法
読者さんに質問です。
こんにちは、けいごです。
現代社会は大学を卒業しても就職出来ない人、アルバイトの仕事をしながらネットカフェでその日暮らしをしている人、就職しても過労死寸前まで追い込まれる人、、、様々な境遇の方々がいます。このような残酷な世界では、いつ自分がその立場になるかわかりません。
そんな中、自分はどのように生きていけばよいのでしょうか。本記事では、そのヒントとなる本を紹介します。
人は「やってもできない」
自己啓発本は、知能や性格が教育や訓練によって開発出来ることを前提にしています。社会的に成功している人には、それが「信念」であり、「哲学」となっています。
それに対して行動遺伝学は、遺伝的な影響を教育では変えることが出来ないというデータを積み上げています。どちらを信じればいいのでしょうか?
著者は、このうち「行動遺伝学」の考え方をしています。何故なら、「やればできる」のであれば、「やって出来なかったときに、人生そのものが台無しになってしまうから」です。
それよりも「やってできない」という事実を認め、その上でどのように生きていくのかの「成功哲学」をつくっていくべきだという軸で話が進められています。
デキスギくん、ジャイアン、シズカちゃん、のび太くん
アメリカの認知心理学者であるハワード・ガードナーによると、知能は身長や体重のように単純な検査で測定可能なものではありません。様々なモジュールが組み合わさり、お互いのパーツが影響し合っています。
「MI:個性を生かす多重知能の理論」において、ガードナーは人間固有の8つの知能を上げています。それは以下です。
この説によれば、デキスギくんは言語的知能と論理数学的知能、ジャイアンは身体運動的能力、シズカちゃんは音楽的知能、のび太くんは対人的知能をそれそれ持っています。
「やればできる」という理論に基づけば、ジャイアンが言語的知能を延ばそうとすれば、デキスギくんのような成績が出るということになります。しかし、ジャイアンにとってそれは効率的ではないことが分かります。時間と資源が限られている中で、自分の遺伝子を残そうと思えば、もっと得意なものに資源を集中させるのが最適な戦略です。
比較優位を見つける
特に身体運動的知能や音楽的知能は、抜きんでて優れていないと労働市場からは評価されません。しかし「言語的知能」や「論理数学的知能」は、他人よりもちょっと優れているだけで労働市場から評価されます。例えばデキスギくんは医者になれば安定した生活を送れます。
言語的知能や論理数学的知能の代表的職業として「法律家」があります。この職業においてデキスギくんとシズカちゃんを比較すると、デキスギ君はシズカちゃんの100倍有能です。これを「絶対優位」といいます。シズカちゃんは歌手になるのを諦めてタイピストになる勉強をしました。それでもデキスギくんはシズカちゃんの2倍のタイプ能力があったとします。このとき、デキスギくんにとって法律の仕事は「比較優位」で、タイプの仕事は「比較劣位」にあることになります。つまり、デキスギくんは、自分にとって「比較劣位」であるタイプの仕事をシズカちゃんに任せることで、大きな収益を得ることが出来ます。
このときシズカちゃんにとっては、タイプの仕事によって「比較優位」を獲得することが出来ます。
人は変われるかもしれないけど・・・
「7つの習慣(S.コヴィー)」や「思考は現実化する(ナポレオン・ヒル)」といった有名な自己啓発の本は、「自分が変われば世界が変わる」というスタンスで書かれています。確かにそうなのかもしれません。
しかし、実際にそれに費やして社会的に成功した人は、どのくらいいるのでしょうか?
田中孝顕は、思考は現実化するの翻訳者でもあり、能力開発のプログラムを販売する会社の社長でもあります。
彼は中学校ではいじめにあい、人見知りが激しくなりました。学校にはなじめない生活を送っていました。どうにかして改善するべく催眠術を受けたり、心理学本を読み漁った結果、あいかわらず人づきあいが苦手で、山の別荘で一人孤独な執筆活動をしています。自己啓発ビジネスで実際に成功している人ではありますが、当の本人は変わっていないのです。
例えばヒンデゥー教やチベット仏教の高僧なら、厳しい訓練によって自分を変えられるのかもしれません。しかしその高みを目指すなら、人生そのものが修行となってしまいます。
それをやるのであれば、いまの自分と付き合いながら人生を楽しむ方がずっといいのではないでしょうか?
【解答】恐竜の尻尾の頭を見つけろ!
例えば、アーティストになろうと考えたとして、国民的な大スターになれる人はほんの一握りです。そのため、ほとんどの人は「ロングテール」になってしまいます。ロングテールとは、以下のことです。
テールとは尻尾のことです。つまりロングテールとは、恐竜の長い尻尾にたとえられます。
これに対してごく少数のヒット曲を、恐竜の頭に例えて「ショートヘッド」と呼びます。
インターネットが普及される前の時代では、ロングテールは店のリソースの都合で排除されていました。限られた資源の中で、ショートヘッドを置かなければならないからです。
しかし現代は違います、「ロングテール」でもインターネット上に配信して誰かしらが聴いてくれます。そしてそれを配信するコストは「フリー」です。
そのような中では、ヒット曲を出せなくても、特定の市場(ニッチ市場)を見つけてチャレンジし続けることが出来ます。これは、音楽に限らず小説や映画、ゲームやファッションなど、多くのジャンルにニッチが存在します。
自分の好きには、必ずマーケットがあります。そのため、空振りはしません。バットにボールを当てることが出来ます。ほとんどの人は社会的な意味での成功はしないでしょうけど、少なくとも塁に出て挑戦し続けることは可能です。
Keigo.log サイトマップ
この記事を気に入った読者様、是非フォローと拡散宜しくお願い致します!
Xも宜しくお願いします。
Xでは、ゆるくマネーハックするつぶやきをしています。
ご一読有難う御座いました! もし「ここがわかりやすい」「ここがわかりにくい」などありましたら、ご遠慮なくコメント欄にご投稿ください!