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これから男磨きを始めるビギナーに伝えたいこと

「ジョージ-メンズコーチ」氏の「スポーツ経験がない男は危機感持った方が良い」という発言がSNS上でバズってから、「男磨き」という習慣/文化が広く世間に認知されるようになりました。

私はかれこれ4年ほど「男磨き」に励んできました。私自身、間違いなく「男磨き」を通して人生を豊かにした自負はあるので、この習慣が世間に広く周知されるようになったことは嬉しい限りです。

しかし、この「男磨き」という分野には問題点も確かに存在しています。

それはひとえに「過激」であるということです。特にジョージ氏を中心としたインフルエンサーが提唱するものは、そのまま受け取ると人生のバランスを大きく崩す可能性も十分にあり得ると考えています。

そこで今回は、男磨きに興味を持った初心者に向けて、これまでの経験を通して伝えたいことを一気に整理したいと思います。あくまで参考程度にお願いしますね。


そもそも「男磨き」要るの?

「男磨き」の分野は、少々強迫的な表現が多く用いられています。

「これをしないと人生終わる」「こんなのも続かない男は雑魚だ」「一生童貞のまま底辺這いつくばっていろよ」…。

昨今の多様性社会とは逆行し、差別的表現や男性/女性蔑視なども当たり前のように存在しています(私はここに最大の問題を感じていますが、改善する目途は立っておりません)。
これは、ひとえに男性らしさを強調するという文化から来る体育会系の性質であったり、インフルエンサーがある種のビジネス戦略として用いていたりすることに起因します。

厄介なことに異性からの「モテ」というのはコンプレックスの根幹ともいえるものなので、このような表現を見聞きした影響を不必要に強く受けてしまっている男性も多いです。

「男磨き」というのは手段です。
モテたいのか、引きこもりを脱したいのか…何でも良いですが、何かしらの目的があって、その達成のために用いられるべきものです。

まずは、今の自分を省みて、果たして本当に「男磨き」を行うべきなのかを十分に吟味する必要があります。

例えば、受験を控えていて、志望校と現状とのギャップに問題を抱えている受験生は、まずやらなければならないことは「受験勉強」です。「男磨き」ではありません。

強迫的な表現は一旦置いておいて、果たしてあなたは本当に「男らしさ」を真っ先に身に付ける必要があるのかをじっくり考えてみてください。

男磨きとは楽しむもの

先ほどの章に関連しますが、習慣とは人生を豊かにするものです。習慣に人生を握られていては本末転倒です。

男磨きという習慣は、その強迫的な表現のせいで、「手段の目的化」状態に陥っている人が本当に多いです。
「彼女がいるとテストステロン(男性ホルモンの一種)が下がるから彼女を作らない」が典型的な例です。あなたの人生はテストステロンを高めるために存在しているのですか?

いつも他者と自らを比較して、うだつが上がらない日々だったけれど、そんな自分を変えたくて男磨きを始めてから、日々自分が成長していることを実感して、最高のパートナーも出来て、人生が楽しくなった!
これが本来あるべき姿ではないでしょうか。

私は幸いにも、目的意識が明確化している状態でこの男磨きを始めていました。ちょっと複雑なのですが、簡単に言えば「モテたかった」んですよね。

ですから、男磨き習慣をやっている時は「楽しい」と感じていました。きつい筋トレですら、この一回一回のトレーニングが、自分の理想の身体を築いてくれて、理想の恋愛関係に繋がると思うと、辛さを吹き飛ばせるくらい「楽しい」んです。

反対に、強迫的な考えの基に行う習慣は楽しくありません。
そして、楽しくない習慣は続きません。

どうか「このままじゃ俺はおしまいだ」とか、そういう自らの首を絞めるような考えで行わないでください。
"危機感"はあっても良いとは思いますが、それ以上にこの習慣を楽しんでください。

青春は犠牲にするな

「男磨き」はとりわけ、「今を犠牲にして将来を楽にする」という意味合いで用いられる文脈が非常に多いです。
確かに、「うさぎとかめ」や「アリとキリギリス」で語られるように、人生は長期的な目線で送ることが一般的に有効だとされています。

しかし、これは特に中高生に該当する話ですが、青春を犠牲にしてまで行う必要はないと考えています。

学生生活というのはそれだけで大きな人生経験となります。
部活動に励んだり、友達と笑ったり、時には恋をしたり…。
こういう甘酸っぱい経験は、残念ながら大人になってからは出来ません。

そもそも、男磨きというのはある意味人生や自分の「基盤作り」でしかありません。一生記憶に残るような経験は、筋トレしている時間でも、瞑想をしている時間でもなく、偶発的な出会いやイベントの上に成立します。

「人生を生きる」ことを見失わないで下さい。

さあ、はじめよう

さて、いざ男磨きを始めようとしても、どうすれば良いのか分からない…なんて人も多いと思います。
これに関しては人それぞれに正解が存在しますが、一例として私の経験を述べますね。

私は、はじめは主に「読書」と「筋トレ」をベースに習慣作りを始めていました。これらの習慣の良い点は、他の良い習慣を連続的に引き寄せてくれる「キーストーン・ハビット」であるという点です。

読書を通して早起きの技術を知れば、それを実践することで「早起き」や「朝活」という良い習慣を引き寄せてくれますし、筋トレもある程度行うと栄養学や生理学に目が行くようになり、筋トレする時間以外でも自身の身体にとって良い習慣をとるようになります。

何よりも大切なのは続けることで、「一日どれくらい頑張ったか」よりも「どれくらい習慣を継続したか」を意識することを強く推奨します。時には休息日を設けることも忘れないでくださいね。

インフルエンサーとの向き合い方

さて、男磨き系のインフルエンサーはどうも曲者揃いで、活用する方法を間違えるとかえって逆効果になることも多いです。

理想的な方法は、あくまで「知識の吸収」で、次いで「モチベーションアップ」です。
反対に最悪なのは、「エンタメとしての利用」や「真に受けて説教された気分になる」です。

こうしたインフルエンサーが多数存在しているのにも関わらず、人生を改善したという人がそこまで多くないのは、後者での利用が圧倒的に多いことが原因だと推測しています。
ジョージ氏の「スポーツ経験がない人は危機感持った方が良い」という発言の元動画も、真意を読み取れば確かに人生に役立つ知識やモチベーションを得られるものだと思いますが、実際にはエンタメとして捉えたり、真に受けてピキっている人が大半だと思います。

また、こうしたインフルエンサーの言っていることを全て取り入れる必要もありません(私のこの記事も然りです)。宗教ではないのですから、自分にとって必要な情報だけを抜き取って活用してください(インフルエンサーの彼らが「勝ち組」とか、「上」とか、そういう認識も不要です)。

そもそも、インフルエンサーはカメラの前での振る舞いが商品価値となりますから、誇張している場合が殆どです。真に受けないように気を付けましょう。

他人にひけらかしてはいけない

勘違いしてる人が非常に多いですが、男磨きをしたから人間的に偉い訳では決してありません。こうした習慣を継続していると確かに自尊心が生まれますが、それは自分の中に留めるべきです。間違っても他人にひけらかしたり否定したりしてはいけません。

私の友達には、お酒を毎晩飲む人も、タバコを吸う人も、男らしくない人も沢山います。でもそれは、私が自分の意思で男磨きをしているように、彼らの自由であり個性です。否定も卑下もしてはいけません。

本当に人生に悪影響がある場合に限り、関係を断てば良いだけであって、他人の人生にいちいち土足で上がり込むとシンプルに嫌われます。

あくまで趣味として勝手に行っているという認識が大切です。


以上になります。

皆さんが男磨きを通して、充実した人生を送る基盤を築いて下さることを心から応援しています。

おわり


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