無題

走る理由

突然だが、僕は走るのが好きだ。

理由はいくつかある。

例えば痩せるためとか健康のためとか。実際僕は太りやすくて痩せやすい体質なので「太ってきたなぁ~。」と感じたら走って体重を落とすこともよくある。
でもこれらの理由の他に僕が走る一番の目的は「モヤモヤを取り払うため」だ。

日常生活の中で自問自答する機会が多く、普段は自問だけして自答ができずモヤモヤしたまま自分の中に留めてしまうことが多い。
これらのモヤモヤを唯一解消できる時間がこの走る時間だ。

基本的に走る前は「走りたくないなぁ」、「今日はやめようかな」というネガティブな気持ちになる。それでも走るのは走った後に100%「走ってよかった」という気持ちになるからだ。

走る時間はほどんどが夜。一日を終えてそのあと何もない状況のほうが余計なことを考えずに走ることができる。
だから基本的には一人で走る。
一人で集中して自問自答を行うために走る。

走る速さはあまり気にしない。
速すぎず。遅すぎず。
速すぎると自問自答よりタイムが気になって集中できない。
遅すぎるとだるくなってしまう。
程よいペースで自分の世界に入り込む。

あたりまえだけど走るのはしんどい。呼吸が苦しくなるし体も動かなくなってくる。それらのせいもあると思うがとてもネガティブになる。

過去の嫌な出来事がフラッシュバックしてきて泣きそうになることも多々ある。自分のせいで負けた試合。忘れられない失敗。フラれたこと etc. 

どんどんフラッシュバックしてくる。そんな時、
「ここで歩いたら、また同じことを繰り返すんじゃないか...」
「ここで頑張れたらもう二度とあんな悲しい想いをしないんじゃないか...」
「今日走りきればあの悲しい出来事も報われるはず...」

こんなこと自然と考える。

ある種、祈りに近い。
そして走り終わったときにはそれらの出来事の鎖から解放される感覚が湧く。
テテテテッテッテッテーーーと頭の中でレベルアップした音がなる。
大学時代からこんなランを始めて今も続いている。

数年前よく聞くアーティストの新曲が出て、その歌詞に衝撃を受けた。
僕が溺愛するロックバンドUVERworldPRAING RUNという曲だ。
ボーカルのTAKUYA∞もどうやら数年前から毎日10キロ走っているという。ライブがある日でも、雨の日でも、熱がある日でも10キロ必ず走る。
その理由が、
「こんな素敵な空間が自分たちの元から離れていかないように祈るために走っている」という。
曲中にはこのような問いかけの歌詞がある。

「もともと強い人で怖いものなんてない人だからできるんでしょ?」
という問いかけに対し、
「違う。怖いものなんてたくさんある。でもここで止まったら全部が止まってしまいそうで、まだ終わらないでくれと祈るために走るんだ!」
と疑うことなく答える部分がある。
終盤には、
「不安だけど走ってるときは夢に向かってるようで、いつか起きる奇跡を信じて走る」
「いつかみんながびっくりする奇跡が起きても、俺たちは驚かない。起こるべきして起きた奇跡だ!」
そのように言い切り曲が終わる。

僕が走る理由と重なる部分も多い。
この曲が出てからはランニングの一番苦しい時に必ず聴く。
彼らの曲はいつも自分に勇気をくれる。

子どもの頃、走るのが大嫌いだった。
運動会の徒競走でもビリ。部活の練習の長距離でもビリ。
そんな状況でも、長距離のランニングは苦しいのを我慢すればある程度みんなと同じくらいの速さになることが分かった。
自分次第でタイムが変わる。

あとは普段何気なく過ごす日常で、「ゴールに向かって何かをする」というのは意識しにくいけど、ランニングはゴールにたどり着くには自分自身が一歩一歩前に進まなければいけない。
それが夢に近づいている感じがして、ワクワクする。

昔から何をやるにも不器用でうまくできない凡人の自分がここまで来れたのは、諦められず「これ」というものにしがみついて来たからだ。
まだまだ自分には叶えたい夢や、やり遂げたいことがたくさんある。
それらを叶えるために、たくさんのことに挑戦し続けたいし、走り続けたい。

これから先、どんなことがあるか分からない。
とんでもない失敗や立ち上がれないくらいの悲しい出来事が待っているかもしれない。
それでも最後の最後にこう言えるように常に最善の努力をしていたい。


起こるべき奇跡が起きただけさ!


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