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いちご大福は白あんに限る。

いちご大福はやっぱり白あんがよい。

たいていのいちご大福は、いちごがこしあんに包まれている。
しかしそれは、私が好きないちご大福ではない。

生まれて初めていちご大福を食べたのは、おそらく小学生の頃。
祖父母の家に向かう途中の和菓子屋さんで見つけた。

自宅のほうでは見かけない、しゃれた和菓子に私はすっかり夢中になった。
餅もいちごも大好きなのだ。

その頃の私は、あんこが苦手だった。
でも、いちごの酸味を中和させる白あんは、素晴らしいハーモニーを奏でていたから、これだけは許せた。

長いこと、私が食べるいちご大福はこの店のものだけだった。

大人になって、私自身、住む地域が変わった。
祖父母も亡くなった。

もうあの店に行くことはなくなった。

いつのまにかいちご大福は珍しいものではなくなって、冬になればスーパーやコンビニでも売られるようになった。
しかしどういうわけか、いずれも、こしあんに包まれている。

いや、あんこといえばまずはこし(あるいは粒)あんだ。
おかしくはないかもしれない。

でも、白あんのいちご大福とは似ても似つかない。
それもそのはず、あんこは小豆で作るが、白あんは白いんげん豆で作るのだ。

色が違うだけなら、パクっと食べてしまえば分からない。
しかし味が違うのではねぇ。

こしあんのいちご大福は、残念ながらあまり好みではない。

私のいちご大福は白あんでなければいけない。

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