『城の崎にて・小僧の神様』 作者: 志賀直哉
明治から昭和にかけて活躍し、小説の神様と言われた志賀直哉の短編集。
私が本書を手にした動機としては、作家、北方謙三が、小説家になる為に志賀直哉の『城の崎にて』を原稿用紙に書き写したりして学んだということを知ったので、一度読んでみようと思ってのことだ。
なんの予備知識もなく頁を繰ったが、なるほど惹かれるところは大いにあった。
巻末の解説によれば、本書に収められているのは明治45年から大正15年に至る、作者が30歳から44歳時の代表的な15篇だという。
そして、これ以降の昭和期の