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AM6時にポテチをつくる

退職間近の父は最近畑仕事に精を出している。
先日、ラジオの経済コーナーで物価上昇などが取り上げられていたとき、パーソナリティーが「食べ物を作れる人は強い」というようなことを言っていた。

学生の頃、実家が農業を営んでる友人は、米や野菜が送られてきたりして羨ましかったのを覚えている。

節約のための自炊といっても、材料は必要なわけで、材料の出費も抑えられるとなるとかなり助かるはずだ。

そして実家で育った野菜たちは、見た目は劣っていても綺麗な水と愛を注がれて育ったものたち。
子供に送ろう、親の気持ちも温かく感じた。

私の父は決して野菜を送ってきたりしない。
小さな畑を間借りしていて、家庭菜園よりも少し規模が大きいくらい。
送ってこない理由は収穫量が少ないというのもあるが、恐らく出来が悪いからだと思う。
枝豆はすかすかだし、ナスは変な味がしていたのを思い出す。
ただ、ジャガイモだけは違った。
ポテトフライにしてくれるので、とても美味しく食べた思い出が残っている。

ポテトサラダとか、じゃがバターだとそこまで美味しく感じなかったかもしれない。
しかし「揚げたて」の称号を得た我が家のジャガイモは香ばしくて手が止まらなくなる。

家族LINEには収穫されたじゃがいもと、美味しいポテチの作り方なんて動画が送られていた。

そのせいもあり、土曜日の朝、寝起きにも関わらずポテチが食べたくなった。

ポテチを作る時は最初から最後まで「音」が素晴らしい。

皮を剥くときのスサーという音、薄切りにするときのシャキシャキという音、油でパチパチと揚がる音、食べるときのパリッ!とした響き。

寝起きには少し重いと思った揚げ物も、賑やかな音で体も目覚めて、香ばしさで食欲が増してくる。

少し贅沢で元気の出る土曜日が始まった。
BGMは木梨さんのラジオ、私の朝はとてと賑やかだ。





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