緒川ゆい

monogataryドットコム、エブリスタにて小説投稿を行っています。 WEBライター…

緒川ゆい

monogataryドットコム、エブリスタにて小説投稿を行っています。 WEBライターとして不動産、IT記事執筆しております。 よろしくお願いいたします。 受賞歴はこちらから。ご覧いただければ幸いです。 https://lit.link/yuiogawa

最近の記事

書くことは好き。でも出すことに伴う人の目は怖い。誰かの涙を想像すると筆が迷う。ただ、思うのは、迷える私だから書ける作品もあるのでは、ということ。今の私を私だけは否定しないでいたいと思う。

    • 一歩一歩行こうや。歩幅も速度もそれぞれでいい。今はそう思う。大事なのは自分で決めた一歩であること。前でも後ろでも関係ない。

      • みんなみんな繋がっている。

        こんにちは! WEB投稿を中心に小説を書いております、緒川ゆいと申します。 連続投稿チャレンジも5回目。ああ、5回目! グッズ抽選資格が得られる、5回目! 続けることが鬼のように苦手な私にとってはほんとよくやったなおい! と言いたくなる数字。。! 頑張った、私! とひたりつつ。本題に映らせていただければと思います。 選ばせていただいたテーマは「私のイチオシ」。 私にとってのここ最近のイチオシといえば、これだと思います。 プラネタリウムコニカミノルタで上映中のプログラム、

        • 水も文字もめぐりめぐって

          こんにちは、緒川ゆいと申します! 頑張って続けるぞ、と気合入れて始めて、連続投稿チャレンジ四回目。なんとか続いている。まさに奇跡。 さて、お題一覧を見てなににしようか……悩んだのですが、これにしました! 「習慣にしていること」。 なんだろうなあ、と思っていて、ひとつ思い出しました。 それがこれ。 一日に2Lの水を意識して飲むこと。 ↑ 物書きネタじゃないんかい(笑) ……すみません、続けることに意義があるということで許してください。 で、話を戻しますと……。 実は、

        書くことは好き。でも出すことに伴う人の目は怖い。誰かの涙を想像すると筆が迷う。ただ、思うのは、迷える私だから書ける作品もあるのでは、ということ。今の私を私だけは否定しないでいたいと思う。

          【小説】楽しんで、政宗。

          こんにちは! 緒川ゆいです! 連続投稿三回目。 ふふ。なぜか小説で挑戦(笑) よろしければぜひ、お読みいただければ幸いです♪ ハッシュタグは、 #新生活をたのしく ----------------------------------------------------------------------------  やりたい仕事なら大抵のことは我慢できる。  まあ、そうかもしれない。とはいえ、たとえ好きな仕事だってこう何回も修正依頼が来たらさすがに投げ出したくもなる。

          【小説】楽しんで、政宗。

          本棚の魔王さま

          私の本棚の一等地には私にとっての魔王さまがいます。 その魔王様について書いたエッセイを、私の本棚、というハッシュタグは思い出させてくれました。 過去に書いたエッセイではありますが、今日はそちらをnoteにもアップさせてもらえたらと思います。 タイトル「私のシリウス」 ※このエッセイは、2022年10月21日にお題「シリウス」で書き、monogataryにアップしたものです。 -------------------------------------------------

          本棚の魔王さま

          こじらせ自己紹介

          はじめまして。緒川ゆいと申します。 WEB投稿を中心に小説の執筆をしております。 (・・・なんて言いつつ、最近、仕事で死にそうに忙しいのと、どうしても挑戦したい公募があるのとでSNSやら投稿サイトでの執筆やらが滞りがちになっておるのですが💦) noteもここ数か月はすっかりご無沙汰で……けれど、あれですね。最近、メールで新着情報とか届くようになりましたよね? 前からそうだっけ?   まあ、いつからかは置いておいて、今朝、通知メールに誘われ、noteを開いてみたら、素敵なイベ

          こじらせ自己紹介

          [詩]金魚柄のコップが割れたそんな日に

          金魚柄のコップ そこに金魚はいない いないのに 砕けた瞬間、命を感じてしまうのはなぜだろう 痛みを覚えるのはなぜだろう これまでとて遠くへなんていけはしなかった。むしろ割れたらばこそ世界は広がったはずなのに 遮るガラスを意識するのはなぜだろう ただ泳いていたかった たくさんでなくてもいい ただ泳ぎたかった 色も形も叫ぶ声も どんなでも構わない ただそれぞれの思いを心を底に沈んだ人の色を それぞれに愛し 同じ強さで己の色を愛し 思い思いの速さで泳げれば ただそれだけで良かったの

          [詩]金魚柄のコップが割れたそんな日に

          それでも、あなたが好きです(第7話 最終話)

          『話したいことがあります。明日朝、あの屋上で待ってます』  一方的なメッセージを送る。当然のように返事はない。けれどメッセージの横に小さく既読の文字が灯った。  希望の灯のように、既読、が蛍の目を温めた。  約束の朝、いつもの屋上公園へ向かう。  道すがら視界に入り込んでくるのは、駅を埋める人の群れ。  だが、もう壁には見えない。  それぞれの人が、それぞれの場所へ向かう。今、目の前にあるのはその彼らの切り取られた一瞬。  塊ではない、個である人の姿が蛍の視界を過っていく

          それでも、あなたが好きです(第7話 最終話)

          それでも、あなたが好きです(第6話)

          『明日、夏生さんお休みですよね? 一緒に映画行きませんか』 『いいよ。何時?』 『じゃあ、九時に』 『早くない? 君、起きられないと思うけど』 『いやいや。その台詞そっくりそのままお返ししますよ』 『起きれるし。じゃあ九時で』 『ええ、九時で』 「気持ち悪いよ。ケイ」  休憩室でメッセージ画面を眺め締まりなく口許を緩める蛍の顔を見て、向かいでまかないのパスタを食べていたリオが顔をしかめる。 「うまくいったの? 新しい恋」 「新しい……ではないけど。まあ、そう、かな」

          それでも、あなたが好きです(第6話)

          それでも、あなたが好きです(第5話)

          『ごめん。会えない』  浮かび上がる文字。哀しい痛みを帯びたその文字を蛍は指でなぞる。  夏生の立場ならそう言うだろう。理解はできる。できるけれどそれでも蛍は夏生ともう一度会って話がしたかった。  ちゃんと謝りたかった。  自分のことを理解してくれた彼を自分が傷つけたことがどうしても許せなかった。 『どうしても会って謝りたいんです』  そう送ったが、夏生からは『謝ることないよ。気にしないで』の一言だけが返ってきてそれっきり返信は途絶えた。  こうなると打つ手はない。彼と

          それでも、あなたが好きです(第5話)

          それでも、あなたが好きです(第4話)

           夏生が蛍を連れてきたのは、渋谷の裏通りにある居酒屋兼定食屋のような小さな店だった。  入り口に「クマ」と書かれた熊の頭の形を模した看板が下がっている。  レトロなアーチ型の扉を開けるとドアベルがからん、と乾いた音で鳴った。 「いらっしゃい」  カウンターの中にいた長い髪を無造作に背中で結わえ、洗いざらしのエプロンをした女性が御義理程度の挨拶を投げてくる。が、ドアをくぐって入ってきた夏生の顔を見たとたん、急に女の声が華やいだ。 「なに?! 夏生じゃない。久しぶりすぎるよ

          それでも、あなたが好きです(第4話)

          それでも、あなたが好きです(第3話)

           彼の言葉を聞いたからといってすべてが変わったわけではない。相変わらず自分を取り巻く環境は見えない棘に満ちていると感じる。  それでも彼のように自分を肯定してくれる人がいると知ったことは、痛みしかないと思っていた蛍の日常にわずかながらの温もりを与えた。  彼の言葉に背中を押されるように蛍は自分の中の自分を以前ほどは否定しないでいられるようになってきた。  確かに自分は世間の大多数の人たちと比べれば少数派に属する。生きにくいし、どうせなら皆と同じ側に行きたいとも思う。今だってあ

          それでも、あなたが好きです(第3話)

          それでも、あなたが好きです(第2話)

           気づいてはいた。自分が普通と違うことに。  けれど見て見ぬふりをしようとしていた。もちろん授業では習ったことがある。この世界にはいろんな愛の形を持つ人がいると。それを皆で認め合っていかなければならない、と。  世界は確実に良い方向へ変わりつつある。人と違っても胸を張って自分を生きればいい、と。  信じたい気持ちもあった。けれど信じ切れない思いもあった。 「いじめはしてはいけない」「人の痛みを考えること」と教師から言われ、神妙な顔で頷いておきながら、陰で人をいじめる輩がいるこ

          それでも、あなたが好きです(第2話)

          それでも、あなたが好きです(第1話)

          【あらすじ】 中学時代、男性でありながら男性を好きになったことで学校で阻害され、不登校となった蛍(けい)の前にやってきたのは家庭教師の夏生(なつき)だった。夏生の「君は君のままでいい。人を好きになれた自分を誇りなさい」という言葉に救われて以来、彼のことを好きになってしまった蛍だったが、夏生にも抱えている苦悩があった。蛍に夏生は語る。「俺はアセクシャルなんだ。恋愛感情というものも俺にはわからない」と。五年後、大学生になった蛍は夏生と再会する。変わらぬ笑顔を見せる夏生に蛍は再び恋

          それでも、あなたが好きです(第1話)

          こじらせ負けず嫌い

           私は子どものころから周りから「優しい人」と言われてきた。  一般的に、おばさん、と呼ばれる年齢になった今でも言われる。  あなたは優しい人だ、と。  優しい人。人を憂える、人。  ああ、確かに私は優しい人に見えるかもしれない。昔から人が泣いているのも怒っているのも、そのまま放ってはおかないタイプではあったから。  だから仲たがいをしている人を見たら仲裁しようとしてきたし、飲み会でひとりぽつねんとしている人を見たらその人の隣に座っていた。  だが、自分が優しくなどないこ

          こじらせ負けず嫌い