【エッセイ】妄想1週間 水
ニャギ(猫)がきている。馬房の裏の戸のところで日向ぼっこをしている。
上着を着こんで近づくとひょいと立ち上がり、馬屋の奥のほうへ引っ込んでしまった。それなら、と入り口から入っていくと、廊下に座っていたくせにまたひょいと立ち上がって、元の場所に戻る。
話が違うじゃないか。姉が言うには、休憩用のベンチに座っていたら勝手に膝に乗ってくるから抱っこし放題とのことだったのに。
面倒になって、抱っこするのをあきらめた。家に戻ってまた見ると、ニャギはさんさんと日を浴びてうずくまっていた。
このごろは古い犬小屋に入って寝ていることがしばしばあるらしい。エサが欲しいと鳴いて寄ってくる。エサをやるとしばらくは触っても抱き上げても抵抗しない。なんて図々しいんだろう。
母も姉も嬉しそうだ。
しかし私は、今日抱っこさせてくれなかったことをまだ許していない。
午後、図書館に行くがカードを忘れたので、雑誌をゆっくり読んで帰る。
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