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【エッセイ】褒めてつかわす

 実家から帰るとき、ニャギが暗がりでうずくまっていた。
 いつもなら顔をこちらに向けるなり立ち上がるなり、なにか反応を示すのだが、顔を地面に向けたまま動かない。
 ヘッドライトでニャギをとらえたまま、車を降りて様子を見に行く。口元から何かが出ているのが見えた。
 たぶん、ネズミのしっぽと足(2本)だった。
 無言でニャギから遠ざかる。
 そのままひー、じゃ、じゃあね!と告げて車で自宅に戻った。

 一部始終を姉に伝えると、褒めといて!と返信があった。
 うん、馬屋のネズミをとってくれるのはありがたいんだけどね…見せつけてくれなくてもね…。
 ということで、褒めるのは姉と母におまかせで。わたしには懐かないわけだ。

 写真は、カブ愛でる(もてあそぶ)ねこ。

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