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Arc column vol.23【崖っぷちに立たされた時に起きるメンタル状態と対処法】

Arc column vol.23
【崖っぷちに立たされた時に起きるメンタル状態と対処法】2023/7/9(日)

7月に入り各都道県で甲子園に向けての予選が始まったり、来週からは 都市対抗野球が始まったりと今年も熱い夏がやってきましたね!

都市対抗や高校野球は1発勝負のトーナメント。 負けたら終わりのヒリヒリした緊張感は言葉ではなかなか表せられないですよね。

しかし、これは野球だけでなく多くのスポーツ等で経験すること。

負けたら終わりの戦いや失敗できない状況で、独特な緊張感を味わったことがある人も多いのではないでしょうか。

そこで、今日はこのような絶対に負けられない戦いや失敗できない状況の中で、崖っぷちに立たされた時に我々はどんなメンタル状態になりやすいのかを紹介していき、 そこから切り替えるための方法をお伝えします。

早速ですが、崖っぷちに立たされた時、どんなことを思い浮かべるでしょうか。

「失敗したらどうしよう」、「ミスしたらどうしよう」、「自分のせいで負けたらどうしよ
う」、今まで経験したことのあるミスなどを思い出してしまいこのようなことが頭をよぎること
はありませんか。

これは、その場面で起こりうる可能性のあるリスクを過大評価してしまうというメンタルになっ
ている状態です。

このようにリスクを自分の中で過大評価してしまうと、必要以上に緊張感が高まり思うようなプ
レーはできません。

リスクを考えることは危機管理として必要なことですが、過大評価が大きくなりすぎると、自分 の力が発揮しにくくになりますよね。 すると、これに併せて自己能力を過少評価するようになってしまうのです。

自己評価が下がってしまうと、自分のプレーに自信がなくなり、失敗することを恐れるようにな
ります。すると、【安全に!慎重に!】と、
こんな感情を抱くようになり、チャレンジすることを怖がるようになるので、受け身のプレーになってしまう可能性が高まるのです。

このようなメンタル状態の中で最高のパフォーマンスを出すことは難しく、思い切った意思決定 をすることができなくなってしまうのです。

考え方1つで自分のパフォーマンスや意思決定にブ レーキがかかってしまうのはもったいないですよね。

では、このようなメンタル状態から抜け出すにはどのようにしたら良いのでしょうか。 それは、
考え方、気持ちを切り替えるために水に流すことです。

これを【ウォッシュアウト】と言います。
実際に流すのではなく、水に流すようにイメージして、過去のミスや失敗、マイナスな考え方、自分にコントロールできないことを気にしなくなる
手法です。

僕も慶應高校の時に、ベンチに小さいトイレの模型が置いてありました。当時はあまり活用でき
ていませんでしたが、今思うと非常に大切なメンタルスキルであったと振り返っています。

ここでウォッシュアウトする際に気を付けてほしいことがあります。 ただ単純に切り替えるのではく、理由をちゃんとつけて流すということです。

理由をつけてイメージから流すことで、次に同じような場面が訪れた時に瞬時に切り替えるスキ
ルを使うことができるのです。

メンタルは強い、弱いで片づけるのではなく、切り替えるスキルや考え方を身につけていれば、 どんな場面が来てもいつもの自分に近い状態で試合やプレーに臨むことができると私は考えます。

特に指導者は選手に対して、本番に弱いとか、メンタルが弱いとかの言葉を掛けるのではなく、 選手1人1人の性格、特徴、考え方を把握し、場面によってどのようなメンタル状態になりやすいのかを知り、どのような場面が来ても高いパフォーマンスが出るようなメンタルに持っていけるように普段から訓練し、引き出しを増やす必要があると思います。

メンタルコントロールは間違いなくスキルです!
普段から本気でイメージし、繰り返し訓練することが大切です。
技術のスキルアップをするのと同じくらい、いや、それ以上にメンタルコントロールのスキル
アップの訓練に時間を使って良いと思います。

どんな崖っぷちの状態でも選手が最大のチャレンジをし、最高のパフォーマンスを出せるような
メンタルの普段の練習から取り組んでいきましょう!

もっともっとメンタルなどの専門的な分野の知識を取り入れる時間が増えていきますように!

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佐藤 旭

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