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世界にどっぷり浸かる【自転しながら公転する】

久しぶりに長編小説を読み終えた。
よく、スカッとする読後感など耳にするけれど、今日読んだ本は、スカッともするし、ほわっともするし、なんというか、とにかくじんわりと良かった。
お得意の抽象的ワードがオンパレードだけれど、良いものを表現するのには、ボキャブラリーが足りないみたい。
一番感じたのは、読む前より心が軽やかになった。そんな感想。

山本文緒さんの小説を読んだのは『恋愛中毒』が最初だった、恐らく。
そこから続けて夢中で何冊も読んだ。
家にある本で一番多いのは、多分山本文緒さんの本たち。
それくらい大好きな作家さんである。

今日読んだのは『自転しながら公転する』
キャッチコピーは「明日死んでも、100歳生きても」もうこれだけでグッときてしまう。
主人公の女性と歳も近いこともあって、読み進めて行く中で、あぁあ~分かる…分かる…と度々悶絶した。

帯は「結婚、仕事、親の介護、全部やらなきゃダメですか?」
人生に悩んだ時、手に取りたくなる。
発売とほぼ同時に購入し、少し寝かせて「今」読みたい!となり、一気に読んだ。
読みたい時に読みたい本がある幸せ。
という訳で、私は積ん読は宝の山だと思っている。
以前も似たような文章書いたな。

単行本になるにあたり書き下ろしたという、プロローグとエピローグが、物語により深みを持たせ、話が繋がった時にまるですぐ読み返したくなる仕掛けが施されているよう。
なーんて読後の熱量から、偉そうなことをベラベラ言ってしまう。感想はこれくらいにしておく。


今日は仕事休みで、午前中は家でダラ~としていた。
ほんのちょっと前に「のんびりする才能ない、せかせかしているのが性に合う」なんて書いたが、思いっきりやっているよ。
無気力で堕落した時間をたっぷり過ごす。
謎の罪悪感というか、焦燥感がない訳でもないけれど、割と開き直っている。そんな自分に少し驚いている。
昔とは違うなーと。
きっと色々不安なんだと思う。そして不安の正体もなんとなく分かってはいる。だから今はやり過ごすしかない。

午後からは少し動いた。
家事はすごい。熱中すると今、息止まってた?!(な訳がない)と勘違いするくらい没頭できる。
没頭は余計な事を考えなくて済むからいい。
目に見えて変わるのも家事の良いところ。些細なことでも。自分の案配で好きなようにできるしね。

基本めんどくさがりだし、低調な時は本当にやるまでが億劫だけれど、やらない事には事態は何にも変わらんのだと、手をつけてみる。
と、始めてみると結構やりがいあったりして。

なんだ、出来るんじゃん。調子悪めでも動いてればなんとかなるんじゃん。(体の調子が悪い場合はゆっくり回復を待つのが得策なんだろーけど)
そういう風に行動することで頭というか心に効くのに、私には手っ取り早いのが家事なようだ。

良い本と家事のお陰で少し浮上した、そんな1日でした。


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