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初任者は授業数を半分にすべき

わたしが初任者の時には担任ではありませんでした。
さらに,教科担任は横持ちであったため,同じ授業内容を繰り返すことができたので,自分の中でだんたんと発問の仕方などを試したり,変更したりすることができました。

しかし,特に小学校で担任を持っている教員は,週あたりの時数は28〜30時間であることが多いなど、毎日の授業をこなすだけで非常に大変です。企業で言えば、いきなり入社してすぐ、「自社の製品の営業に行ってこい!」と放り出されるようなものです。できなくて当然なのに、できないと責められる。そんな環境からのスタートなのが、初任者です。

今回は初任者の辛さを書いてみます。


自分の授業を振り返る時間がない

毎日空き時間がない中で自分の授業の発問がどうだったのか,本日の授業を振り返り,次回以降の授業の展開をどのようにすべきか検討することができません。
特に初任者は実施した授業数が少ないですから,振り返りは重要になってきます。

指示の出し方,立ち位置,間,話し方,発言の際の聞き方指導などたくさんのことを意識していく必要がありますが,この多くは現場で経験をして獲得していくことが多いです。この経験をより早く経験し,獲得していくためにはOJTが必須になります。

初任者の授業力が育つ=学校の教育力のボトムアップにつながるのにもったいないです。


他人の授業を見て学ぶ機会がない

いくら自分の授業を振り返ったとしても,新しい視点などを獲得するためには,他の教員の授業を見て学ぶことが必須です。わたし自身も附属学校の公開授業や,サークルなどを通して,指導の幅を広げてきました。

大学を卒業してすぐに,外部との関係を築くことは大変です(時間的なこともあります)。つまり,自分の勤務校内で学ぶことが中心となってくることが多いのです。授業を見せてもらうためには事前にお願いしたり,自分の授業時間を変更したりして時間を作る必要がありますから,非常に面倒がかかります。さらに,初任者がいきなり時間割を変更したいといったときに,どの程度親身になって相談してくれる教員がいるのでしょうか。実際は自分のことで手一杯となっている教員が多いですから,なかなか難しい問題です。

だからこそ,初任のうちだけでも授業数を減らす必要があります。


他の業務に慣れるための時間がない

教員のメインとなる役割は授業ですが,実際の問題として,授業外の仕事がとても多いです。

その一例をブログにも書きました。

学校にはたくさん〇〇教育というのがあります。
学校では様々な教育に関わることが ”無料” でできるので,よく利用されるのです。ある〇〇教育を導入するということは,その活動に従事させ,報告する教員を配置することになります。これが無駄な校務分掌です。こういった本来行わなくてもよかった業務が教員に割り振られ,そこに初任者だからという理由で優遇されることはありません。

無駄な業務のせいで,本来力を注ぐべき授業に十分注ぐことができない状況となり,結果時間外勤務することになってしまうのです。


初任者研修が多くあること

初任者研修は法的にも実施しなければならない研修となっています。
つまり,研修を受ける時には学校で勤務することはできません。月に4回(週1回程度)そのように研修が入ることもあります。

そのような研修の時に授業を他の教員が行わなければならないことや,自分が研修で向ける分の授業計画を立てる必要があり,初任者のうちからスケジュール管理を行うのは大変ですので,実際大変な負担となっているのが実情ではないかと思います。わたしはその1人でした…



最後に

以上4点のことが解消されることで,初任者の働き方はグッと楽になります。
ただ,現実的に初任者を大切にするとは形式的にはいいますが,真に大切にしてくれるような先輩教員は数少ないです。

まずは,そんな先輩教員を探すことですね。
おすすめは熱血教員ではなく,効率化を心がけて定時退勤している,かつ学級経営が上手そうな教員を見つけることです。

初任者の方を大切にしていける環境になったらいいですね。

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