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1%の努力

 「2ちゃんねる」や「ニコニコ動画」で有名な西村博之さんの本を読んだ。今まで自分が読んできた自己啓発系の本と自分の心に刺さってくる感じが違った。何かにぶつかって立ち止まったとき、ちょっと違う視点で考えたい、そんなときに何度も何度も読み直したいと思える内容であった。その内容の一部を自分の想いや考えたことを踏まえながら紹介していきたいと思う。


1.物事の判断の基準

 ”それは修復可能か?”

 世の中にあることで何が無駄で何が必要かはひとそれぞれだし、判断の基準が異なってくるためなかなか「これだ!」となる基準はないと思っていた。しかしこの本には、”それは修復可能か?”というたった一つの判断の基準で無駄か必要を判断できると書かれていて、全くその通りだと感じた。

 後からでも取り戻せるものに関しては、今すぐに必要ではないということだ。たとえば、大学で新しいことを学ぼうとしたとき、60歳くらいからでもできてしまうということだ。現在の日本は、リカレント教育にも関心が出始めてきているので定年退職後に大学に入ることは容易であろう。逆に不可逆的なものとしては、ねむいことを我慢することで今日一日のパフォーマンスが下がるということである。これは、今日という一日を全てダメにしてしまい、後から修復しようとしても今日という一日は二度と修復できない。したがって、寝る時間はなんとしても確保する必要があるということになると書かれていた。

 全くその通りだと考える一方で極端だなーという印象も受けた。実際に自分の家のクローゼットの中にあった服を整理した際にこの思考を試してみた。「あーこれ大事に着ていたな」「このデザインすごく好きだったな」など思いながらも「これって修復できるものなのかな?」と考えてみた。すると、「服なんていつでも買えるし、1年以上着ていない服はいるのか」という考えにいたり、計142着の衣類を捨てた。どんだけあったんだよと思い知らされ、心がすごくすがすがしくなった。

 服以外のことに関してもこのような思考法を試していきながら、「今しかできないこと」を吟味し、「今しかできないこと」に挑戦していきたいなと感じた。


2.壺になにを入れるのか

 ネットで有名な「この壺は満杯か?」の話がある。以下❝❝が引用部分である。 

❝ ある大学でこんな授業があったという。「クイズの時間だ」教授はそう言って、大きな壺を取り出し教壇に置いた。その壺に、彼は一つ一つ岩を詰めた。壺がいっぱいになるまで岩を詰めて、彼は学生に聞いた。
「この壺は満杯か?」
教室中の学生が「はい」と答えた。「本当に?」
そう言いながら教授は、教壇の下からバケツいっぱいの
砂利をとり出した。そして砂利を壺の中に流し込み、壺を振りながら、
岩と岩の間を砂利で埋めていく。
そしてもう一度聞いた。                      「この壺は満杯か?」
学生は答えられない。一人の生徒が「多分違うだろう」と答えた。    教授は「そうだ」と笑い、今度は教壇の陰から、
砂の入ったバケツを取り出した。                   それを岩と砂利の隙間に流し込んだ後、三度目の質問を投げかけた。  「この壺はこれでいっぱいになったか?」 
学生は声を揃えて、「いいえ」と答えた。               教授は水差しを取り出し、壺の縁までなみなみと注いだ。
彼は学生に最後の質問を投げかける。
「僕が何を言いたいのかわかるだろうか」一人の学生が手を挙げた。
「どんなにスケジュールが厳しい時でも、最大限の努力をすれば、
いつでも予定を詰め込む事は可能だということです」
「それは違う」と教授は言った。
「重要なポイントはそこにはないんだよ。
 この例が私達に示してくれる真実は、
 大きな岩を先に入れないかぎり、それが入る余地は、
 その後二度とないという事なんだ」
「君たちの人生にとって”大きな岩”とは何だろう」
と教授は話し始める。
「それは、仕事であったり、志であったり、愛する人であったり、
 家庭であったり、自分の夢であったり…。
 ここで言う”大きな岩”とは、君たちにとって一番大事なものだ。
 それを最初に壺の中に入れなさい。
 さもないと、君達はそれを永遠に失う事になる。           もし君達が小さな砂利や砂や、つまり自分にとって重要性の低いものから自分の壺を満たしていけば、君達の人生は重要でない「何か」に満たされたものになるだろう。そして大きな岩、つまり自分にとって一番大事なものに割く時間を失い、その結果、それ自体失うだろう」 ❝


 自分にとっての大きな岩になるものを始めに入れないと後からでは修復ができないという話であり、優先順位を決めて人生の選択をしていかなくてはならないと書かれている。そして、自分の中での大きな岩は、自分にとってなくてはならない存在であり、ないと困ってしまうものなはずである。そしてその岩に関することを仕事にし、安定収入にすることが自分にとってベストなのではないかと書かれている。

 自分にとって必要なものは自分にニーズがあるし、もしかしたら同じニーズを抱えている人だっているかもしれない。そのためにも、まずは自分の大切なもの・譲れないものを洗い出し、できるだけ自分が楽しいと思いながら生活ができる工夫をしていきたいと感じた。


3.今実績はあるか?

 何事も結果が伴っていないと意味がない。結果があれば人ついてくる。結果を出していない人に何を言われても響かないのは、前提条件が異なるからであろう。逆に実績を作ってしまえば、簡単にできることも増える。だからこそまず実績を作り上げることが大切だと感じた。

 本を読んだすぐ、数人の友人に同じ質問をしてみた。どの人も「実績か・・・。これっていうものはまだないな。強いて言えば・・・・」というかんじであった。自分も実績といわれると何があるかなと考えなければならなかった。経験と実績は異なるし、ある程度の結果を伴っていなくてはならない、となるとないのかもしれない。そもそも結果もどのくらいの結果から周囲に影響を及ぼすことのできる結果なのか、周囲の人に聞きながらでないと自分のやってきたことの価値が分からない場合だってあるはずだ。

 自分の価値を見つめなおすためにも、自分はどんな実績があるのか、それにはどんな価値があるのか今後noteにまとめていきたいと思う。


4.おわりに

 今回紹介した内容は一部であり、もっと「なるほど」となるものもたくさんあった。そのなかで、自分の心に響いた内容を少し紹介しながら感想を書いた。

 本の帯にも書いてあるが「頭のいい生き方」ってこうなんだなっと思い知らされる本であった。

 少なくともあと3回は読み直すだろう。

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