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海外フリーランス:住む環境をよくしたい!安居昭博さんにインタビュー!

この記事は全文公開です。
ミャンマーの難民の子供たちのためサポートよろしくお願いします!

「勿体無い」と感じることはありませんか?

どんなことでも無駄がなく暮らせる。

そんな環境を目指している安居昭博さんにインタビューしました。

安居さんのプロフィール

現在、オランダで「Circular initiative & Partners」という事業と「Earthackers」という活動を行なっています。

安居

Homepage: http://www.blog.akihiroyasui.com/about/

安居さんが今やっている活動

1) Circular initiative & Partners

これは日本の行政や企業と、ヨーロッパで広がりつつあるサーキュラー・エコノミーと言われる仕組みをつなぎます。企業の人に来てもらって、オランダでのサーキュラー・エコノミーの取り組みなどを紹介しています。さらに、日本でサーキュラー・エコノミーを実現するためのビジネスモデルの構築をサポートをしています。

Circular Economy (サーキュラー・エコノミー)とは
日本語では「循環型社会」と言います。
サーキュラー・エコノミーとは再生し続ける経済環境を指す概念です。製品・部品・資源を最大限に活用し、それらの価値を減らさずに再生・再利用し続けます。
世の中には、非常に多くの「無駄」が存在しています。
たとえば、資源の無駄、捨てられる素材、まだ使用できるにもかかわらず破棄されている製品などです。企業はサーキュラー・エコノミーのビジネスモデルを導入することで、そうした無駄を活用し、利益を生み出すことが可能になります。
(例:家庭から出た生ゴミを集め堆肥を作ることで地域の農家さんは肥料を購入する必要がなく、さらに美味しい野菜・果物が消費者に届く仕組みなど。)

サーキュラー・エコノミーでビジネスを築きたいなら、環境、経済(収益)、社会の3つの面から考える必要があります。従来の企業は短期間での利益の最大化を目指していました。これからは、収益を上げながら社会に与えるインパクトを大きくすることを目指す必要があります。

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Link: https://circularinitiatives.com/

2) EarthHackers

サーキュラー・エコノミーを実現しているスタートアップをインタビューして、ドキュメンタリーにして発信しています。

ブログもあります!:ベルリン初!「廃棄される食品」だけを売るスタートアップ

ちなみにドキュメンタリー作成に必要な映像作成スキルは独学で身につけました。

安居エディット

Link: https://www.earthackers.com/

なぜサステイナビリティに興味を持ったのか?

〜安居さんの子供時代〜

小学校:
他の人に流されていた小学生時代。学校もゲームも両方とも好きな、普通の小学生でした。
中学校:中学の頃から純粋に障害者の人やホームレスの人を自分の人生の延長線にあるとして考えていました。(視覚障害者の人を見かけたら、「将来自分も目が見えなくなったらどうしよう」と考えたりして、通学中に目を瞑ったまま歩いたりしていました。)
高校:18歳の時に大きな分岐点がありました。それは、大学受験に失敗したことです。浪人して、ショックで鬱になりました。でも、その時初めて自分の心と向き合うチャンスがありました。引きこもっていた時に「自分ジャズ好きだったな」「自分海外行きたかったな」とポツポツと自分がやりたくて、くすぶっていたことが表に出てきて「やりたいと思ったことは全部やろう」と決めました。
大学;1年浪人後入学した大学では、ジャズバンドでコントラバスを弾いたり、1人でバックパッカー(低い予算で、海外旅行をする人)をしたりしました。

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コントラバスを弾く安居さん

オランダの前にドイツにいた。なぜドイツに興味を?

最初にドイツに興味を持ったのは、東日本大震災(2011年)のときです。当時僕は大学3年生、石巻市にボランティアにいきました。そこには社会問題に興味を持った人たちがたくさんいました。自由時間には原発や汚染水、政治、次世代エネルギーの話を熱く語り合うチャンスがありました。「日本語で得られる情報は限られ、バイアスがかかっている」ことに気づき海外メディアの情報を追うようになりました。

ある時、「ドイツは3.11事故をきっかけに脱原発に方向を変えた。」という記事を読んで、世界の反対側にあった事故に影響を受けて、国家方針を変えるまで至ったドイツに興味を持ちました。
さらに調べてみると、脱原発のデモは実際に事故があった日本よりドイツの方が大きかったことがわかりました。2012年に初めてドイツへ行ったときは、「自分の意見をそのまま出していいんだ」という感情を味わえて、意見が違っても友達でいられることを実感しました。

海外へ行きたい中高生へ!

安居さんのプラン:
ドイツとオーストリアの大学院に申請して、同時に奨学金にも申請する。(僕はとてもラッキーでした。3、4校から入学許可をもらい、返済不要の奨学金までもらえました。)

大学院受験がダメだった場合ワーキングホリデービザでドイツに行く。
ワーキングホリデービザとは?:https://www.jawhm.or.jp/step1.html

ドイツにいけない場合ワーキングホリデービザでカナダやデンマークへ行く。(日本は色々な国とワーキングホリデービザ協定を結んでいます。2019年には25カ国でした。)

そのほか:WWOOFを使って行く。World Wide Opportunities on Organic Farms [ウーフ] とは、登録された有機農家さんの元で一定の期間労働を提供する代わりに、食料と宿泊場所を提供してもらいます。

安居さんのWWOOF経験
2012年に初めてドイツに行った時は、WWOOFを使って行きました。
経済的な面では?:
有機農家さんと働く代わりに3食とベッドが無料でした。現地にいた2ヶ月間に使ったお金は約3万円だけです。途中ドイツからイタリアへの移動代だけで1万5千円くらいしたので、滞在費だけで考えればとてもお得です。
なんで有機農家さんの元に行こうと思ったの?:
農家とエネルギーは直結しています。脱原発で一番影響を受けるのは農家です。「脱原発」というのは簡単ですが、地元の人たちは実際どう思っているのか知りたくて、ドイツのウーフに行きました。
WWOOFジャパンはこちら

さらにドイツの大学院は学費無料!!!

ドイツの大学・大学院では、留学生でも学費が無料です!(州によって違いがあります。)さらには公共の交通費も無料です。また奨学金は返済不要です!

ヨーロッパの奨学金事情:
奨学金は返さなくていいんです。僕の場合、大学院の授業料が無料で、10万円くらいもらっていたので、「もっと頑張ろう」と思えました。
日本では、返済不要の奨学金より、返済しないといけない奨学金のほうが多いです。ヨーロッパでは「子供が学ぶことは権利である。家庭の経済格差が学ぶチャンスの格差にならないようにする。」という考えがあるからです。
日本で大学や大学院に行った友人の中には、卒業し就職してから36歳まで奨学金の返済に追われている人もいます。

ドイツに行く前はどんな仕事をしていたの?

2013〜2015年には自動車会社で働いていました。2015年3月にやめて、それから大学院へ申請しました。実は会社をやめる時に「ドイツでサスティナビリティ関連の仕事がしたいので、大学院に入学します。」と言ってやめましたが、その時にはまだ応募をしていませんでした(笑)。

中高生の皆さんへ:リスクについて

「リスク」と聞くとどんなことを思い浮かべますか?

何かをやめることはリスクと言われることが多いですが、やめないリスクもあります。僕の場合、「会社にい続ける=海外にいけない」というリスクがありました。「もしこのまま会社にい続けたら、収入は安定するだろう。でも今がドイツに留学するチャンスだ。」と考えて、やめる方の選択をしました。

皆さんも、何か選択をするときは必ず「何かをしないリスク」が存在することを覚えていてください。

サステイナビリティを仕事にする:お金

僕がCircular initiative & Partnersで行うイベントは、1回1人9万円です。高いですね。高いのは、自分の収支のバランスを取るためです。Earthackersで映像をとった相手からお金は基本とりません。なぜなら、僕が紹介するのはスタートアップだったり、素晴らしいことをしているのに知名度が低くて苦戦している事業です。資金のない活動を行っている人が、僕が作った映像が企業や個人に見られたおかげでお金のサポートを得てもっとアイデアを広げていけるようにしたいです。

サステイナビリティを仕事にする:気持ち

仕事をしている時にテンションがさがることはほぼないです。on/offの切り替えはなく、「常にon」と「たまにターボモード」です。
前はがっかりすることもありました。しかしそれは、結果に対し期待することや、他人に期待することが原因だと気づきました。期待して、うまくいかないとがっかりします。でも他人がどう動くかは、コントロールできません。なので期待はしません。もちろん、相性はあります。僕としては、何かうまくいかないと「人が悪いのではなくて相性や状況、タイミングがあわなかったんだ」と考えています。

期待しなかったことで新しいチャンスが生まれた話:
日本に帰るときに、飛行場に1.5時間前に行ったら、荷物は乗せられないと言われてしまい、ホテルだけ自前もちでフライトが1日遅れました。でもおかげで気になっていたホテルにとまることができ、いつか会いましょう、と話していた人と会えました。確かに飛行機は逃しましたが、「student hotel」という面白いホテル(学生寮がホテルになる場所)に行けて、会いたい人と会えました。

student hotel: More than just a hotel <興味がある方はこちら

ドイツ・オランダ生活あるある話

僕はドイツに行く前に、日本でドイツ語学習3ヶ月、加えてドイツ語検定3級取得、日常会話はできるように準備をしてからドイツに行きました。でも、ヨーロッパでは英語さえできれば現地の言葉ができなくても生活できます。英語だけで入学から卒業まで完結できる学校のコースも多いです。留学生の中には、ドイツ語学習なんて全然しなくて、「(ドイツにいても)みんな英語が話せるのに、なぜ私がドイツ語の勉強をやんなきゃいけないんだ?」と言う人もいましたね。特にアメリカ人は英語で全部完結してました(笑)。でも現地の人と同じ言葉を話すと、もっとたくさん教えてくれたり、「あっこいつ本気だ」と認識してもらえます。

モットー

自分は他人がやっていないことをやる。いいアイデアを広めたい。

中高生へのメッセージ

短期でもいいから、実際に海外に行ってみてください。語学力とかよりも現地でしか感じられないものを感じたり、学ぶ目的意識などが変わるのではないでしょうか。
歴史も文化も、日本には特色があります。世界には原生林がのこっている国は少なく、奈良時代(1200から1300年前)からの建物が残っている国も少ないです。海外に行くことで、日本の強みや特徴が理解できます。

まとめ

安居さんのお話を聞いて、自分ももっともっとチャレンジするところはたくさんあることを改めて実感しました。何より、「常にオン。時々ターボモード」という考え方は真似しようと思います。120%を出し続けるために、普段の生活を工夫します。

安居さんの活動が知りたい人!

フェイスブックはこちら
ホームページはこちら
Campfireはこちら

Earthackersはこちら
Earthackers Youtubeはこちら
Circular intiative & Partnersはこちら

WWOOFジャパンはこちら

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オランダ発 一流シェフが腕をふるう「廃棄食品レストラン」(AMSTERDAM)

https://www.earthackers.com/instockrestaurantamsterdam/



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