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豊かさが物質から精神へと移りゆく中で知るべき2つのこと


2020年、誰も予期していなかったコロナウィルスが世界的パンデミックとなり、社会、政治、経済、環境、ライフスタイル、そして人の価値観まで変え始めている。

東京にこびりついて取れなかった満員電車や残業文化や仕事後の一杯という憩いの文化までこのコロナウィルスは一掃してしまった。

世界恐慌以来」「戦後初」「100年ぶりの世界的な」なんていう強烈な形容詞がニュースを彩る中、変化を好まない日本人にも変化が求められている。

テレワーク」「三密」「ソーシャルディスタンス」など生活が根本から変わる今、僕個人が思うこれからの変化を「豊かさ」を軸にして書いていこうと思います。

①コロナウィルスによる世界の変化


実のところコロナウィルスが流行する前から世界は貧富の差地球環境の悪化不景気年金問題AIに奪われる職業など問題山積みで変化自体は求められていました。


しかしながら政治の腐敗や個人や会社単位で抱えている問題が多すぎて、社会として解決策やベクトルが定まらないまま問題を先送りにしていたままでいました。

311あたりから本格的に諸行無常の鐘が音が聞こえそうな時代に入り、僕は資本主義の終焉はどのようにして起こるのかを想像してきました。

少なくとも世界同時国債デフォルト第三次世界大戦という社会基盤を根本的且つ一瞬で破壊する出来事ではなく、コロナウィルスによる大きくはあるものの選択や工夫の余地がある変化を迎えられたのは最悪のシナリオに比べればよかったなと思っています。


人類目線
であればコロナウィルスは劇的に悪い変化を起こしてますが、地球目線で見れば自粛や経済活動の停止により、地球の環境は著しく回復しています。

中国では大気の汚染が著しく減り、イタリアのベネチアの運河にはイルカや魚、白鳥までが戻ってきました。

3ヶ月程度経済のスピードを緩めただけでこれだけ変わることが証明されたのです。

新型コロナが影響? 中国で大気汚染物質の濃度が劇的改善 経済活動が停滞

新型コロナウイルスで活動が制限されたイタリア、ベネチア運河でイルカの姿が発見される

火星移住計画なんて話も出てきていますが、地球とより長く共存するために、人類はまずこの壊れかけの資本主義システムと向き合い社会を変えていかなくてはいけません。

かといって社会主義共産主義にすべきだという主張するわけではありません。


資本主義は文字通り資本=お金により社会を構築していくシステムなので、既存の「豊かさ」の価値観を変え、お金の使い道を見直すことで、新たな社会へと緩やかな変革を起こすべきだと僕は思います。


そしてすでにそのような変化は起こり始めています。

東京圏の半数が地方暮らしに関心 在住の1万人、ネット調査

東京圏以外の地方で暮らすことに関心を持っているとの回答が全体の49.8%を占めたほか、若い層ほど関心が高い傾向も浮かんだ。

上記の通り、もしこのままテレワークがある程度社会に定着すれば、感染リスクや人混みが少なく、家賃も安くて自然の多い地方に住もうというのは自然な発想だと思います。

まだ未婚で家などを購入していないネット世代の若者なら尚更です。


僕らの親世代、即ち昭和的な豊かさの価値観は、都会で働き出世して結婚。

そして一軒家を購入して子供を立派な大学や会社に入れるというのがいわゆる一般的な「豊かさ」でした。


しかし時代は令和

今も経済最優先と政府は声高に唱えます。

もちろんお金なしで生活するのはほぼ不可能ですが、経済を活性化するための都合の良い駒になるのではなく、あなたの望む豊かさのために人生の舵をきることこそ優先すべきことだと思います。

「豊かさ」の概念は今まさに変わってきているし、変えていくべきタイミングだと思います。

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②豊かさは物質から精神へ


話を昭和から西暦というさらにマクロな視点に変えてみましょう。

西洋文化が基盤となっている現代社会

西暦0年からの時代の変化を追っていくと、「豊かさ=物質的な所有」であり、時代と共にそれが肥大化してきたことがわかります。


としては領地を、貴族や特権階級は土地、家、宝石、奴隷を求め、その所有する大きさこそが地位や名誉などの豊かさを象徴していました。

西洋諸国は戦争をしそれらを奪い合い、大航海時代になるとその他の地域を植民地化し領地を広げ、人々を奴隷にしました。

お金の価値が上がってからは珍しい特産品、または奴隷自体を売買しお金を稼ぎました。

経済の発展や革命により富裕層以外の一般層にもお金や所有物が増えてきたとき産業革命が起こりました。

これにより大量生産大量消費の社会が始まり、必要以上の物が生産され、それを売り捌くために科学とテクノロジーの発展と併せて西洋式経済はグローバル化されていきました。


グローバル化していく段階で「自由に選択できる経済」と「全員の平等を目指す社会」の二手に分かれ、その果てには地球を破壊できるほどの核兵器を両サイドが所有するという戦争に発展しました。

争いの末、社会は自由経済という基盤で落ち着き、発展途上国は先進国の示す「豊かさ」を追いかけました。


所有による物質的な豊かさは華やかで刺激的なため、多くの「持たない者」たちはその社会を喜んで受け入れました。

そして多くのもたない者たちに物が行き渡り始めるのと比例し、資源となる地球は汚染され、自然は破壊されました。


自然が減った分、不自然なものが増え、地球が持っていた色彩は都市により色を奪われてきました。

水や土などの自然に触れる時間は減り、お金や携帯などの人工物に触れる時間が増えました。

社会が便利になればなるほど、その余った時間をさらに便利にするために使い、ゆったりと物事を考える時間はどんどん減っていきました。

自然を共存ではなく科学でコントロールすることで便利さは増えましたが、その分コントロールできない気候変動災害も増えました。

そして現代の科学や医療ではすぐに解決することができないコロナウィルスが地球上に現れたのが今です。


「所有」という概念が地球全体に広がり、一見文明は豊かさを手にしたかと思いました。

しかしながら所有することで人はもっと所有したくなり、また同時にそれを失うことを恐れ、いくら所有しても「足りない」という感覚に陥ってしまうのが人間の性です。

それを証拠に多くの充分に所有する人たちはそれを分け与えることはせず、時にさらに奪い、溜め込むことでその性を解消しようとしてきました。


しかしそれでも「足りない」という感覚は満たされません。

この物が溢れた時代にこそもっと多くの人がこのジレンマに気づくべきです。

どんなにたくさんの素敵な服や靴を持っていっても、一度に着れる服は限られていて、履ける靴は一足だということを。

そして「死」や「本質的な幸せ」の解決に物質は直接作用しないことを。


大袈裟ですが、この約2000年間の歴史から導き出すべき結論は物質主義の限界、即ち物質の所有の大小では非物質の心を満たすことはできないということです。

そして心を満たすには、物ではなくこの心の性質を理解することがこれからの「豊かさ」へのキーだと思います。

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③豊かさを感じるには「足る」を知り、「自分」を知ること


「足るを知る」

という言葉は老子「足るを知る者は富む」という名言から抜粋しています。

意味は

・自分が充分と感じるポイントを理解すること
・「足りないもの」ではなく「今持っているもの」に焦点を当て感謝すること

だと思います。

「バブルの恩恵を受けた年上世代ならまだしも「ゆとり」や「悟り世代」の私は多くを求めないし、足るを知っている」

と思うかも知れません。


しかし足るを知るだけでは真の豊かさは感じられません。

これは僕の感覚的なものでもありますが、僕ら世代の「足るを知る」という言葉は

・自分のできる範囲の中だけで楽しむ
・始めから多くを望まず目標を高くしない
・妥協や諦めにより欲自体にに蓋をする

上記のようなニュアンスを多分に含んでます。

なのでこの「足るを知る」という感覚だけでは、欲深くも傷つきもしない分、スケールの小さな豊かさとなってしまいます。

欲求に蓋をするわけでも、欲深くもならずに欲を満たすには「自分」を知る必要があります。


ここでいう「自分」とはあなたの持つ「心の癖」を理解し、本質的な欲を知るということです。


昭和世代の中流層が描いた理想の生活のほとんどは、テレビで放映されたニュースやドラマが元になっています。

「都会の生活」「エリート」「ブランド物」「庭付き一戸建て」「3高」「イケメン」「リア充」etc...

即ち、現代人が持つ欲求の多くは身体や心から自然に湧き出たものではなく、テレビやメディアが認知させたものです。

その作られた欲が知らず識らずのうちに心の癖へとなりあなたの心に現れてきます。

ちなみに欲というと風俗やキャバクラなどの身体的な発散やエリートでありたいという自己顕示欲的なものを思い浮かべやすいですが、

事故や病気を想像させて不安にさせたり、「英語ができないとこれからの時代やばい」や「脱毛しないとモテない」など不安煽り誘導する安心に対する欲など様々な欲が現代には散りばめられています。


この子供の頃からの刷り込みを疑うところからまず始めなければなりません。

当然、欲自体が悪ではありません。

欲に囚われて抜けられなくなるのが悪なのです。


それを避けるには今のあなたの欲求が「所有というゴール」なのか「目的を果たすための手段」なのかを見極める必要があります。


お金持ちになりたい」ならそれは「ゴール」ですが、「お金を貯めて ○○ をしたい」ならそれは手段です。

ブランド物を持ちたい」ならそれは「ゴール」ですが、「そのブランド物はこのような特徴があって、これがあれば○○できる」のであればそれは手段です。


それがゴールの場合、手にした途端、また似た類の欲求があなたの前に現れます。

それが手段の場合、その手段を得たことにあなたは感謝し、その感謝が心に充足感を与え、未来に対してワクワクします。

欲が「ゴール」の場合、その欲には終わりはありません。

ちなみに「手段を得る」こと自体が「ゴール」になってしまうというもあるので気をつけてください。笑

なぜならこの世の中には、どの地位の人にもそれに合わせた欲が用意されていて、あなたの地位が上がろうと目の前の餌のグレードがアップするだけで欲に囚われる構図に変わりはないからです。

このいつからか生まれた欲の連鎖を見極めることが真の豊かさへと繋がる重要な要素になると思います。

まずこの欲の種類に気づくことで、不必要な欲を追うという無駄なエネルギーの消費をなくすことができます。


そしてそのセーブしたエネルギーをあなたの本質的な欲を満たすために使うことこそが真の「豊かさ」を高める方法だと思います。


本質的な欲を見つけるにはどうしたら良いか?


色々な方法があると思いますが、下記3つがシンプルかなと思います。

・昔を振り返り、好き/嫌いだったものを洗い出す
・今の生活を見つめ直し、満足してる点とそのために妥協している点を洗い出す
・先の未来でやってみたいわくわくすることを洗い出す

「3つ子の魂百まで」という言葉通り、実は心が本質的に求めているものは幼少期からあまり変わらないことが多いです。

あなたはどんなものに好き嫌いを感じ、何に怒りや不安を感じていたかを思い出せると、案外その影響が無意識に今のあなたの状況を作っていたことに気づきます。

次に今のあなたの状況で満足している点妥協や不満を感じている点を考えます。

そしてどうすれば満足できる時間を増やし不満な時間を減らせるかを考えます。

最後にあなたがこの先何をしたいのか、どんなことをしている時わくわく時間を忘れ集中できるのか考えてみます。

これら3つを見つけ出すことが今後の豊かさへと繋がるヒントになると思います。


もうTVから流れてくる情報を闇雲に追いかけて、そのゴールとのギャップコンプレックスを感じる時代ではありません。

「所有」という物質的な欲を見破り、自分自身の心、精神を見つめ、見極めることで真の豊かさ手にする時代だと思います!

シンプルに言えばネガティブになる時間を減らしポジティブな時間の割合を増やしていくことに尽きると思います。

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④最後に


自分の心の癖や欲に気づくには瞑想やマインドフルネスが良いと呼ばれています。

キリストよりさらに500年遡ったブッダの時代に編み出された方法が今また注目を浴び流行しているのを見ると「時代は繰り返す」という言葉の偉大さを感じます。

しかし単に昔に戻るのではなく、この2000年間の気づきの上に同じ答えに行くつくことで人間として一回り大きくなれると思います。


ちなみに占星術の世界でも2020年は大きな時代の変換期と言われ、権威の山羊座から平等の水瓶座の時代に入るそうです。

どこまで当たるかはわかりませんが、今時代が大きく変わっているのは確かです。

どうせ変わるなら良い方に変わることを願いつつこの記事を終わろうと思います。

それではまた^^

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