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ターナー賞2020に代わる「ターナー・バーサリー」の実施へ

2020年5月26日、テート・ブリテン(Tate Britain)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の状況に際して、2020年度のターナー賞を実施する代わりに、10,000ポンド(約135万円)の助成金「ターナー・バーサリー」を10名のアーティストに授与すること発表した。
そして、その「ターナー・バーサリー」の受賞者は以下だ。
アリカ、リズ・ジョンソン・アルトゥール、オリート・アシェリー、シャワンダ・コルベット、ジェイミー・クルー、ショーン・エドワーズ、シゼル・マイネッヒ・ハンセン、イマ=アバシ・オコン、イムラン・ペレッタ、アルベルタ・ウィットル

ターナー賞2020キャンセル

2020年5月26日、テート・ブリテン館長(ディレクター)で、ターナー賞審査委員長のアレックス・ファーカソンは、「COVID-19による、ギャラリーの休館や市民の行動の自粛は極めて重要だが、その一方でそれらのことが、アーティストの命や生活に大きな混乱をもたらしてもいる。現在の状況下において、ターナー賞の展覧会を開催することは、事実上に於いて不可能である為、この例外的な困難の時に、例年の同賞よりも多くのアーティストを支援すべきだと判断しました。ウィリアム・ターナーもかつて自身の財産をアーティスト支援のために残す計画をしており、私共の判断に賛同してくれるでしょう」と述べた。

2020年度ターナー・バーサリーの審査員は、アレックス・ファーカソン(テート・ブリテン館長)のほか、リチャード・バーケット(ICAロンドンキュレーター)、サラ・マンロー(バルティック・センター・フォー・コンテンポラリー・アート ディレクター)、ファトシュ・ウステク(リバプール・ビエンナーレ ディレクター)、デュロ・オロウ(デザイナー、キュレーター)。
ターナー賞の審査員は、過去1年間にわたり、優れた展覧会やその他のプレゼンテーション(現代アートに貢献する)に、4人のアーティストターナー賞候補の選考に備えてきた。-TATE

ターナー賞は1984年の創設以来、スポンサー企業の倒産を受けて中止となった1990年を除き、その時代に合わせて形態を変えながら毎年開催されている、それは、英国はもとより、世界中へ、「現代アートという文化」にスポットライトを当てていた。

(註)ターナー賞(Turner Prize)は、グローバルな現代アートの賞として国際的な注目を集めてきた。2019年度は、Brexit(イギリスの欧州連合離脱)をはじめ、世界各地で衝突が絶えない状況を受け、最終候補のアーティストによる連帯の重要性を語る声明を受け、同賞史上初めて、最終候補4名が形成したコレクティブ(collective/集合体)として、その4名に同賞が授与される形となった。異例な計らいだ、そして、今年2020年は、ターナー・バーサリーへの展開した。

(追記)「イメージと文化」と言う視点で、現代アートの受け手(観る側)となる時、その情報の80%以上は、イメージ(視覚)から、ヒトの受容器官にインプットされる、そして、その受け取り方(極)は様々だろう。この項目は、「イメージと文化」という流れで、アートの全容とその周辺の視覚文化を私的な駄文に載せて追っております。そして、このターナー賞の存在は、その視点から考えても、現在形のアートを感じとるには、大きな項目と感じております。このあたりは、いずれ順次、駄文にしたい気持ちもあるのですが・・

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