マシュー・バーニーの視点を考える
マシュー・バーニーの視点を考える
マシュー・バーニー(Matthew Barney,1967 - /アメリカの現代アーティスト/NY在住)
コンテポラリー・アートを代表する作家のひとりとして1990年代以来、台頭の位置付けにある。
その彫刻と映像作品は
その彫刻は美容整用のシリコンなどの素材から構成される作品も多い。
そして、映像による作品では、人体をテーマにしたパフォーマンスやビデオなどから成立するが、その気だるいような編集が、異様な雰囲気を構成する。
Drawing Restraint
人体をテーマにしたパフォーマンスやビデオなどからなる「Drawing Restraint」(拘束のドローイング)シリーズの制作を続ける。
Drawing Restraint」(拘束のドローイング)
Drawing Restraint 9 Trailer
Cremaster
そして、ランダムに5部作の膨大な意味づけを持つ、映像作品「Cremaster」(クレマスター)シリーズが著名だ。
マシュー・バーニーが出演する映像作品の中で用いた彫刻をインスタレーションとして発表している。そこには、性の曖昧さがテーマとされている・・
Cremaster
略歴とアートワーク - Matthew Barney
1967年,サンフランシスコ生まれる。
1987年、イェール大学医学部に入学。その後、美術学部に転部する。そして、在学中、体を拘束した状態で描く行為自体を作品とした「拘束のドローイング」シリーズの制作を開始した。
その作品は、フットボール(特待生だった)の経験と医学の知識をベースにしたパフォーマンスだ。
そこには、美容整形用のシリコンなどを使ったリアルな彫刻に派生され、インスタレーションや映像作品にも展開した。
1991年、サンフランシスコ近代美術館での個展で注目され、ドクメンタ9(1992)の招聘(しょうへい/招かれる)を、はじめとして国際展に多数参加する。
1993年、ヴェネチア・ビエンナーレでアペルト部門「ヨーロッパ2000」賞
1996年、グッゲンハイム美術館「ヒューゴ・ボス」賞
・・・・
業績
Public collection:ダラス美術館 (The Dallas Museum of Art/DMA) 、シカゴ現代美術館(Museum of Contemporary Art, Chicago- MCA)、ニューヨーク近代美術館(MoMA)、ウォーカー・アートセンター (Walker Art Center) 、テート・ギャラリー(Tate)、ホイットニー美術館(Whitney Museum of American Art)、ソロモン・R・グッゲンハイム美術館、東京都現代美術館、金沢21世紀美術館、ルイ・ヴィトン財団・・・
そして、日本国内でも、評価が高い。以下抜粋
2005年に金沢21世紀美術館で日本初個展「拘束のドローイング」
2017年には、1都市2作品までの限定上映であった「Cremaster」(クレマスター)全5作が、東京都写真美術館、山口情報芸術センター(YCAM)ほか上映されている。
Matthew Barney
次回からは、Matthew Barney:「Cremaster」(クレマスター)に続きます。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?