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第4の台座「850 Improntas」と題した彫刻(The Fourth Plinth/2024年-)-London

第4の台座(The Fourth Plinth-London)「850 Improntas(850インプリント/imprint-痕跡)」と題した彫刻(2024年-)-London

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The Fourth Plinth「850 Improntas」
それは、テレサ・マルゴレス(Teresa Margolles)の作品だ。
テレサ・マルゴレス(Teresa Margolles,1963- /メキシコのアーティストであり、コンセプチュアルアート、彫刻、写真、ビデオ、パフォーマンス、法医)

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概要「Improntas」

「Improntas」(850インプリント/imprint-痕跡)を意味するテレサ・マーゴレスの彫刻は、850人のトランスジェンダーの人々の顔のキャストで作られている。

「生きている」アート彫刻

「生きている」アート彫刻を作成するには、石膏を「モデル」の面に直接適用します。その結果、特徴が記録されるだけでなく、素材にも髪の毛や皮膚の細胞が注入される。

望まない人々の窮状

キャスト (cast)は、ツォンパントリ(頭蓋骨の棚)の形で台座の周りに配置されます。ツォンパントリは、メソアメリカ文明(中央メキシコからコスタリカ北部に広がる地域)に存在し、戦争の捕虜や犠牲者の遺体を展示するために使用される頭蓋骨の棚。古代の犠牲の慣習とのこのつながりは、私たちが社会の望まない人々の窮状に注意を払うことを要求する。- Teresa Margolles

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アーティストのスタイル

テレサの作品は通常、紛争の社会的および美的側面を調査し、死の物質的な痕跡を染み込ませた彫刻のインスタレーション、写真、映画、パフォーマンスを作成します。
彼女のアートワークは、身元不明の遺体が遺体安置所を通過した麻薬密売暴力の無名の犠牲者の影響を受けました。
彼女は、社会的ケアへのアクセスがほとんど、また、まったくない人々と協力しアートを作成し続けています。
(参考)The Fourth Plinthサイト

(註)2020年代の現代アートにおける彫刻と言う表象において、テレサ・マルゴレスの作品は、重要なアートの位置付けだ。それは、生きていられる事の視点をどこに置くかという事だろう。死(喪失)は最期のその一部だろうし、ほぼ忘れられた人々を思い起こす儀式のような気がするのだが。
The Fourth Plinthは、2024年から、「850 Improntas」、その賞を得たことに納得できる表象だろう・・

・死んでしまった事、その喪失感は周囲の人々にとっては辛い事象でしょう。その後、時間が経ち、その人の存在(痕跡)さえも、誰からも、忘れられてしまう、それは、何よりも悲惨な事かも知れないですね・・・「女性作家テレサ・マルゴレスと死へのコンセプト」につづきます。


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