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物理数学の世界 #12 〜1自由度系の振動〜

物理数学の世界。始まります!

前回は剛体運動(並進運動と回転運動)について、基本事項の復習と演習問題を解いてみました。

今回は振動について扱います。以前の単振動の話でも出てきた通り、三角関数を多用する分野なので、その辺もチェックしながら先に進めると良いです。

今回は多自由度系の振動に入る前に、1自由度系の振動について説明することにします。

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整理したノートを公開

実際にノートにまとめてみました。非減衰系については前回までの復習です(バネ単体による単振動)。今回はバネの他にダッシュポット(粘性減衰係数)を追加した減衰振動について考えることにします。

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減衰振動は運動方程式から導いた特性方程式の解が示す通り、3つのパターンに分けられます。特に、減衰比が1未満である場合に減衰振動の形になることが分かります(他の2つは振動せずにゼロに収束する)。

強制振動については、自由振動と定常振動の2つの合成になりますが、最終的には定常振動だけの形に収束します(定常振動の角振動数は加振力の場合と同じと仮定している)。

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機械力学(機械振動)について

今回の問題は、工学系で言うところの「機械力学」の範囲で扱われます。私もこの授業で機械振動に関する話を聞きました。機械力学とは、機械を構成する要素や仕組み(機構)に関する動力学(物体の動作における力の影響を扱う学問)のことを指しています。

バネとダッシュポットという2つの要素を利用した機械振動のモデル化は多くの分野で使われるので、比較的に重要です。バネによる復元力は変位量に比例して、ダッシュポットによる減衰力は速度に比例します。

これらはあくまでモデル化のツールのひとつであり、例えば、バネは機械要素が弾性力により元に戻ろうとする力を模したものです。また、ダッシュポットは緩衝装置による減衰力、流体の抵抗力、摩擦力などを総合した内部減衰を模したものになります。

機械力学で扱うものの多くが機械振動です。今回の『物理数学の世界」ではこの中から比較的に簡単な部類を選定して、お届けできればと考えています。

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おわりに

今回は1自由度系の振動について扱いました。次回は2自由度系(もしくはそれ以上の自由度の振動)を扱う予定です。

これまで「物理数学の世界」で取り上げてきた「質点の力学」「剛体の力学」については、基本中の基本という位置付けです。その土台の上に機械力学の話が乗ると考えていただければ良いと思います。

今後も楽しみにしていただけたら幸いです。

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。実際は非定期ですが、毎日更新する気持ちで取り組んでいます。あなたの人生の新たな1ページに添えるように頑張ります。何卒よろしくお願いいたします。

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