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フリーランスの契約書について

フリーランスの契約書が義務化される方向のようです。

そもそも口約束で契約するなんてこと今時あるのかよ...。依頼者側も情報管理の観点から危険すぎるんでないかい😰

とはいえ、昔の時代はトップコンサルファームといえど、パートナークラスと企業のCEOだけの談笑の中でプロジェクトがスタートして、契約書はプロジェクトの後半で捺印したなんていう話を聞いたことがあります。

本日はこのテーマをめちゃくちゃ簡単にまとめますね✨


なんで契約書なしで仕事を請け負ってしまうの?

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個人的には、Pマーク取得だの、コンプライアンスだの「いちいち、うるせえ!」と叫びたくなるこの時代において契約書無しでプロジェクトを進行する人の気がしれません。私はたとえ1万円の仕事でも契約書をガッツリ作ってから取り掛かります。

ただ、コンサル駆け出しの頃には「契約書」という形式ばったものを出した際にクライアントが構えてしまうことも少なからずあり、契約書の条項をひとつひとつ確認していく中で「もし、これで契約できなかったらどうしよう・・・」という心理になったこともありました。

野暮なことをいって相手が萎えてしまうリスクがあるなら、契約書なんてなくていいか

こう考えてしまうケースが多いということでしょうか。しかし、待って下さい、そこを怠ると高い確率でリスクと出会ってしまうのです。


契約書がないと生じてしまうリスク

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リーガルの観点で契約書が必要なことは勿論、あらゆる権利と責任、そして目的を明確にするために契約書は必要です。

リスク① 契約においてどんな役割と目的を持つのか不明瞭になる

俗にいう「スコープを絞る」に通じる概念となりますが、上流の案件になればなるほど、けっこう目的がぼんやりしているプロジェクトは多いです。

たとえば下記のような依頼がきたとします。

「中南米において薬事申請の一連の流れが知りたい」

製薬企業が新興国に出る時によく出るテーマです。この情報だけでは「どんな領域の薬」を申請するのか、「一連の流れ」とはどこまでを指すのかは捉え方によってそれぞれになってしまいます。

「400床以上の病院において医療従事者の情報共有をクラウド活用する」

猫も杓子もDXの案件。「何の情報共有」をするのか、「クラウド活用」するということはシステムを開発すればいいのか、または業者を選定すればいいのか、これも捉え方は人それぞれです。

ざっくりした依頼が来た時に企画書・提案書でスコープは絞っていきますが、相手が求める予算感やスピードによってその作りこみに差も生じるでしょう。だからこそ契約書では役割と目的を明記しておかなければ後々揉めます。

特にスコープを絞ってない案件は炎上待った無しで、コンサルタントの心と体を壊していくのはファームに所属した人間なら誰もが理解してることですよね。

リスク② 情報漏洩などが起きた場合の責任所在は

サイバーアタックが珍しくなくなってる昨今、NDA(秘密保持契約)がなければ万一の時、クライアントからいくらでも請求されてしまいます。

過失で生じた情報漏洩なのか、故意に生じた情報漏洩なのか。どこまで責任(補償)をもつのかハッキリさせることでクライアントは勿論、自分の身を守ることにもつながります。

とはNDAの期間です。これはプロジェクトの年数にもよりますが2年が一般的ではないでしょうか。情報管理にもコストがかかるのでそれ以上となった場合は費用を含んだ交渉を推奨します。

リスク③ 知的財産の所有権利や著作権は

プロジェクト進行時に生じた成果物の権利は全て先方(クライアント)にある、というケースがほとんどです。

しかし、必ずしもお金を払った側が著作権者になる、というのは誤解です。その代表がHPではないでしょうか。著作物の定義とWebサイト(ホームページ)の著作権は結構曲者です。


そもそも契約書の雛形は持ってますか?

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先日、変なコンサルタントをテーマに書きましたが、そもそもそういう人は契約書の雛形もっているのかな?と思ってしまいます。

一度でもしっかりした管理体制にある企業に所属した人間ならば契約書がいかに重要か、そしていかに自分の仕事を守る「盾」になるかを理解しているはずです。

「依頼する側」も「依頼される側」も契約書の制作・精査は怠らないようにしましょうね😁いつだって泣くのは常識ある人間の方なんですから😥

KCC

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