~読むアロマ読書会ver.~「赤いモレスキンの女」

国分寺にあるカフェといろいろ日よりさんで開催中の「ちょっと大人なフランス展



そのなかのイベント企画のひとつ「『赤いモレスキンの女』を香りで表現する会」に参加してきました。

まず、みんなで物語の感想をシェア。好きなシーン、印象に残ったところ、キャラクターについてなどなど。

現代のパリを舞台にしたミドルエイジが主人公の素敵なラブストーリーなので、ライフスタイルやお国柄などに話がどんどんひろがりました。
そう、やっぱりフランスっていちいちおしゃれなんですよね~(笑)

私の最近の読書は、アロマセラピー関連や知識を得るためのジャンルにかたよっていたので、色や匂い、街の雰囲気、そして男女の機微なんかの描写が楽しくて楽しくて。

言葉を五感で読むので、まるで映画を観ているような感覚になり、「これを香りにするのは間違いなく楽しいぞ」と確信しながら読み終えました。


私の『赤いモレスキンの女』の香りのテーマは盗まれてしまった「紫色のバッグ」

タイトルは「赤いモレスキン」なのですが、主人公の二人が出会うきっかけであり、主人公のひとり、ロールの人生がつまっているものという意味で、紫のバッグがこの物語のキーだと感じたのです。

通常の「読むアロマ」ですと、ここからエピソードにそって自分で精油選びをしていくのですが、今回は用意されたトップ、ミドル、ベース各6種類、合計18本からチョイスする形なので、「どんなラインナップなのかな?」というお楽しみが加わりました!


赤いモレスキンの女/アントワーヌ・ローラン著/新潮社
右下は作中に登場する香水ハバニタ


そして出来上がった香りがこちら。

<読むアロマ読書会ver.「赤いモレスキンの女」ブレンド>

・カルダモン
・ローズマリーベルべノン
・ジャスミングランディフローラム
・ローレル
・ベチバー
・カカオ

もうね、めっちゃいい香りなんですよ!!(自画自賛w)

ミドルノート(主題)のジャスミングランディフローラムとローレルは、主人公「ロール」のイメージ。女性性、官能性のジャスミンと理知的な雰囲気をローレルで。

カルダモンとローズマリーベルべノンのトップノート2種は、「出会い」や「インスピレーション」を。もうひとりの主人公ローランが、一度通りすぎたのに、引き返してバックを拾うという「ひっかかり」のニュアンスを入れました。

種から抽出されるカルダモンは「はじまり」にも通じていて、ふたりの物語がここからスタートです!

世界観をあらわすベースノートはベチバーとカカオを。
喪失や人生の苦みを知っている二人だからこそ、その奇跡のような出会いが滋味あふれたものとして沁みました。
そしてそしてカカオ!まさにパリ、フランスが一瞬で口のなかにひろがる美味しい香りです。


このブレンドは私だけではうまれなかったレシピ。
自分の香りのイメージの枠を一度外して、もう一度おさめるような作業は、発見とワクワクがあってすごく楽しかった!

コラボレーションの相乗効果ってこういうことなのかもしれませんね。
主催のChezClaraさん、素敵なチョイスをどうもありがとうございました。

「紫のバック」は持ち主のロールにとってはいつも持ち歩く“日常”であり、拾ったローランには突然舞い込んだ“非日常”。

ふたりの日常と非日常をつなぎ出会いを作る、そんなブレンドになりました。


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