第4話 ベンチャー支援とアロマ開発の共通点とは？

（読了2分半：2,100字）

前回までのあらすじ

アロマの良い香りを残しながらも、機能で選ぶ“効くアロマ”を開発することに思い至った。リモートワーク等で仕事・プライベートの切替えが必要な人にモードを瞬時に切替えるツールとして使ってもらえるよう、商品を作っていくことにした。

モードを瞬時に切替えるツールとしての商品イメージを確立するため、まずは身体・メンタルのコントロールに敏感であるアスリートに使ってもらうことでブランド確立を目指し、その後、最終的なターゲットであるビジネスパーソンに展開していく。

アロマ開発は共同プロジェクト

このプロジェクトは、コンサルティング会社出身者2名と香りのスペシャリスト1名による共同プロジェクトとして取り組んでいる。もちろん、プロジェクトを進める過程では、周囲の多くの方々にサポートいただいている。

このnoteでは、コンサル出身者が普段やっているベンチャー支援の説明と、そのアロマ開発とのつながりを書いてみる。

普段はベンチャー支援

コンサル出身者2名は今はサイネスという会社で働いている。サイネスは、創業者が製薬企業、外資系コンサル会社、独立系戦略コンサル会社、バイオベンチャー等で経験を積み、多くの基礎研究/技術に触れる中で、良い技術にも関わらず持続可能な形(=ビジネス)で世の中に実装されていない事例が多いことに課題感を感じ、設立した会社だ。

顧客のほとんどは会社設立前の大学研究者や、設立数年未満の若いベンチャー企業で、彼らは優れた技術を持っているが、開発資金の調達や、優秀な社員採用に困っていることが多く、そんな状況が長く続くと最悪の場合には事業自体がつぶれてしてしまうこともある。

優れた技術を持っている研究者や会社が陥りがちなワナとして、その製品・技術がどれほど優れているかを頑張って説明しようとしてしまう。気持ちは大変わかるが、それで目を輝かせるのは同じ領域の専門家/技術者だけだ。例えば、投資家であれば、「その製品・技術が解決する課題は何か？」「どれほどニーズの大きい課題なのか？」「他の既存ソリューションと何が違うのか？」「どれくらい事業が成長するのか？」などに興味があるだろう。

わたし達は、そうした製品・技術の先にある価値を見極めた上で、製品・技術をどう社会に届けるかを考えるお手伝いをさせていただいている。お手伝いのバリエーションは様々で、事業計画書の作成や、それをもとに投資家と話して資金調達支援をしたり、会社設立のお手伝いをしたりする。ご縁があれば、ベンチャー企業以外のコンサル案件もしている。

サイエンスとビジネスの橋渡しを行い、優れた技術の社会実装を促進する機能を提供するというコンセプトから、「サイエンス」と「ビジネス」の2文字を取って、サイネスという社名をつけた。
「サイネス」ホームページ：https://www.sciness.co.jp/

アロマ開発に通じるもの

そんな普段取り組んでいるベンチャー支援とアロマ開発は似ていると考えている。対比的に書いてみると以下のような感じだ。

ベンチャー支援：優れた製品・技術の先にある価値を捉え、投資家などの聞き手のニーズに合わせて、わかりやすく伝える。

アロマ開発：従来、見逃されていた香りの機能という価値を定量的データで捉え、リモートワークをするビジネスパーソンの“切替え”というニーズに合わせて、商品を開発・展開する。

両者に共通するのは、多くの人にまだ伝わっていない価値を見極めて、わかりやすい形にして、ニーズに合わせて届けるという点である。わたし達はものづくり初心者ではあるが、根本的な考え方はこれまでやってきたことと同じで強みが活かせると思っており、何よりもこの新しいチャレンジにワクワクしている。

わたし達だからこそ辿りつける商品、価値を提供できるよう頑張っていきたい。

編集後記

ここまで“サイエンス”の部分を強調して書いてきましたが、一方で、人間が感性的に良い、好きと感じる香り=“アート”の部分も大切にしたいと思っています。つまり、サイエンスとアートの両立です。アートの話も、後々書いていければと思います。

このnoteでは、コンサル出身者らが、アロマ商品開発、事業とどのように向き合い、奮闘していくかをほぼ週刊で綴っていきます。

ぜひ温かく見守ってください。

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