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課外活動

高校一年春のことである。悪友Tから電話がかかってきた。


「バンドやろうぜ」


という内容の話だった。当時は、バンド全盛期。ボウイにブルーハーツ、バービーボーイズと人気アーティストがメディアを賑わせていた時代。


その当時、まことしやかにふんわりと高校生男子の中で流れていた怪情報があった。それは、バンドマン=女にもてる。と言う図式だった。


元来、女好きで名を馳せていたTもその噂にどっぷりつかってやろうという計画だった。Tの熱心な勧誘にとうとう根負けした私は、バンドを始めることになった。


15歳から初めて20歳まで、何じゃかんじゃでバンド活動を続けることになった。でもここで断言しておこう。私は、バンドをやったからって一切女子には持てた記憶がない。つまり、結論。バンドマン=女にもてる。という当時のうわさは、嘘だったということが証明されている。(´;ω;`)


21才のころ、Tから電話が入った。


「俺のサークルで、男子が枯渇してんだよ、頼むからイベントに来てくれよ」


と言う内容の電話だった。当時Tは大学でイベントサークルとやらをやっていて、ことあるごとに、ダンスパーティーだのクリスマスだのとイベントを開いては、女子に囲まれることを生きがいにしていた。


彼らイベント執行部の引き立て役となる男子がイベントでいつも枯渇していたので、しょっちゅう呼ばれていた。そりゃそうである。執行部の男子目当ての女子が集まるパーティーなんぞに行って、こっちに何の得があるものか。他の男が来ないのは当たり前の現象なのだ。


でも、まぁ、ただ酒飲ませてくれるというので、ホイホイイベントには参加させていただいていた。


25歳のころTからまたよく電話がかかってきていた時期がある。


その当時「キャバクラ」なるものが、世の中で認知し始めたころである。昨日は、難波、今日は梅田、明日は京橋と夜な夜な「浪花キャバクラ巡り」につき合わされた。


今思うと私が経験してきた、女がらみの課外活動はすべてTによるものだ。Tとの課外活動で美味しい思いをしたことは一度も、本当に一度もない。しかし、Tのおかげでいろんな経験をさせてもらった。バンドもパーティーもキャバクラもTがいなければ私の人生で経験することはなかっただろう。そう思うとTには感謝しないといけない・・・のかな?


まぁ、私の話はさておき、あれだけ、女子に情熱を燃やしていたTは、今も嫁以外の女子にご執心である。


かわいい、かわいい、一人娘に( ^ω^)・・・

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