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信じるって橋を架けていく、気づかせてくれた長男の話


私の息子は幼稚園不登園です。その息子が『幼稚園行きたくない!』となってから約10ヶ月、子どもを信じるってこういうことなのか!と気づかせてもらった出来事がありました。

長男は現在幼稚園年長児です。入園時より時折「幼稚園行きたくない」的な事を言ったりしていましたが、昨年の年中児3学期より本格的に「幼稚園いきたくない」と不登園が始まりました。

丁度学年が上がる間際だったのでそれを機に引越と転園。この辺りの話は長くなるのでまた別の記事にまとめたいと思います。

前の幼稚園での3ヶ月はほとんど家で過ごし、4月から現在の幼稚園での約7ヶ月は基本的に一日おきに幼稚園に通うというスタイルを自分で決めて通っています。

そんな長男の事で、先生から嬉しいことを教えて頂きました。
幼稚園の運動会、色組のイメージキャラクターになんと長男の絵が採用されたのです!
元々絵や工作ブロックなど作ることが大好きな長男。最初は正直登園のモチベーションあげるため…?とちょっと穿った見方をしてしまったのですが、ちゃんとクラスの皆で話し合って決まったとの事だったので喜びもひとしお。

これをきいたとき、嬉しさと共に「あ、信じるってこういうことなんだ!」と感じた事を覚えています。

幼稚園のクラスの中で自分の絵が認められる、選ばれる。これってかなり自信に繋がる事だと思うのです。自分の好きな事、頑張った事が認められる。

でも、これがもし、母親である私が「この子はこんな調子で小学校大丈夫なのだろうか」という気持ちを全面に押し出していたり。あまつさえ無理やり毎日幼稚園に通わせていたとしたら、幼稚園で運動会に向けて伸び伸びと自分の好きなようにイメージキャラクターを描いていただろうか?と思います。嫌々幼稚園に行っていて、嫌々絵を描いていたとしたら、クラスの皆に「長男の絵がいい!」と選んでもらえていただろうか?きっと選ばれる事もなく自信に繋がる事も無かったのではないかと思います。

正直なところ、一日おきに休園の電話をかけるのが辛いと感じる時や、長男に「お休みする」と言われて二つ返事で休ませていいのだろうかと苦しい時も多々ありました。
それでも「今は心が疲れているだけ、元気になったら自分から行きたくなるだろう」と自分や周囲に言い聞かせなんとか乗り切ってきた感じです。

朝クラスの子から声をかけてもらったり、「今日は○○やったよ、楽しかったよ~」とお迎えの時に話してくれたり。そんな私から見える姿に加え先生から見た幼稚園になじんでいく姿を教えてもらい、「これでいいんだ」という思いをぐっと強化してもらえた感覚です。

最初は半信半疑ででも、途中何度もこれでいいのか?と思い悩む時があっても、結果が見えてこなくても、自己暗示のように「今は心が疲れているだけ」と幼稚園不登園を、長男の「幼稚園行きたくない!」を受け入れてきました。長男なら大丈夫だろうと信じて。

でも信じるってとても辛い、心から信じる事ができるようになるまでが。確固たるものが自分の中にも長男の中にもあるわけではない、見えない橋を一歩一歩足で確認しながら進んでいくような感覚。それでも、見えないだけで確実にそこにはある。信じて行けば、そこに橋は出来上がっていく。最初は透明で頼りない、あるかどうか心もとない橋。どんどん強固になっていく反面きっと崩れてしまう事もあるでしょう。それでも、一度橋の存在を知る事ができれば再建する事も容易なはず。

自分は橋を架けることができる、信じることができる。一度その感覚を味わえば忘れることはできないでしょう。

「長男ならきっと自分の力で乗り越えられるはず、彼のタイミングで進み始めるだろう」と確信させてもらった出来事でした。

#子どもに教えられたこと #不登園 #不登校 #信じる #信頼


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