+4回目+ オイルの前についている、Extra virgin(エキストラバージン)って なんだろう
今日も、読者のみなさんには、スーパーの油売り場を想像しながら、読み進めてもらえたらなと おもいます。
前回は、キャノーラ油 菜種油 大豆油 について、せつめい しました。
--いざ、油選びの世界へ!
わたしの 主観 なんかも、入ってたりしますが、選択肢が多すぎる油世界で、少しでも道しるべ をたてることができたらいいなあ なんて、おもいながら、徒然なるままに、書きつらねるそうろう なわけなのです。目指せ、油界の 清さんちの少納言ちゃん。(清少納言 のことです。)
それでは、さっそく、せつめい スタート!としたいところですが、まず、どうしても伝えたい 予備知識 があります。知識といってもとても簡単なことなので、そんな身構えなくても大丈夫です。
だって、絶対にみなさんも聞いたことがあるはずなんですもの。
「エキストラバージン」
これだけで聞くと、ゲームで、回復呪文みたいなかんじで、出てきそうな気配をかんじます。
こんなくだらない妄想をしているあいだに、もうお気づきかとおもいますが、この 「エキストラバージン」は、オリーブオイル や ココナッツオイル などに、よくくっついています。
エキストラバージンオリーブオイル
エキストラバージンココナッツオイル
なんだか強そうですね。
そこはかとなく、攻撃呪文っぽい響きをもっている気がします。
英語でかくと、Extra virgin 。
Extra=特別な、格外の
virgin=処女、未婚婦人 、 童貞の男性
直訳すると、"特別な処女"。
ってことは、Extra virginオリーブオイルは、特別な処女のオリーブオイル。なにやら、大変なことになってきました。禁断の香りをかんじます。
Extra virgin は、その名のとおりでして、原材料であるオリーブさんやココナッツさんの、特別な一番最初をいただくことなのです!
いけないものに手を出している気分ですね。
ドキドキしちゃいます、でも、冷静をたもちましょう。冷静と情熱の間 ってやつです。
普通のオイルは無味無臭なものが多いかと思いますが、その理由は、オイルになる過程で「精製」処理をされているからなのです。「精製」をすると、香りや味がうくなります。料理やお菓子づくりには使いやすのですが、油自体の旨味 はなくなってしまうのです。
対して、エキストラバージンはというと。
原材料を絞ったまま のものを、オイルとして瓶詰めしています。なので、原材料の風味や味が、そのまま残るのです。(しかも、オリーブオイルの場合は、その酸度が低いものにかぎり、エクストラバージン と名乗ることを許されているそうな。酸度が低ければ低いほど、おいしいそうです。)
原材料の品質 そのものが、ダイレクトに影響するわけですね。
製造過程も、も、科学溶剤などは一切入れず、物理的、機械的方法だけでつぶしたりする方法で抽出することを必須としています。
材料にも製造方法にもこだわっていて、油の旨味たっぷり。だから「特別」!
しかも、その香りを大切にしているがゆえに、一番搾り を使っていることがほとんど。なので、処女のイメージと重なるのでしょう。「一番最初をいただきます!」みたいな。でも、これを最初に、エキストラバージンと名付けた人のセンス、すごいですよね。性的対象が、オリーブオイルだったのでしょうか。変態ですね。
まとめると、エキストラバージンがついているとは、すなわち「一番搾りで自然に作られた香りと味がとってもおいしいですよ!」という、油たちの 宣言 なわけなのです。
さて、予備知識の せつめい もひと段落したところで、油たちの紹介にうつりたいと思います。
今日は、
オリーブオイル
ココナッツオイル
について、お話しします。
オリーブオイル(オススメ度4:★★★★☆)
見た目:精製されたものは無色透明 エクストラバージンは薄緑色
味や香り:精製されたものは、特にないが、エクストラバージンはオリーブ特有の香りと味
主な脂肪酸の種類:オレイン酸(オメガ9系列)
特徴としては
・イタリア料理にぴったり
・生でも加熱でもいける
特に、香りがついているエクストラバージンは、料理のアクセントにぴったりで、一気に香りが豊かになりますよね!わたしも大好きです。
上の「エキストラバージン」でもお話したとおり、製造過程では化学処理が行われないものが多いのも特徴的。なので、比較的安心安全なものが、多く出回っています。
しかし、注意も必要!
「比較的多い」だけで、化学溶剤をがっつり使用したものがあるのも現実なのです。
それは、精製オリーブオイルと呼ばれています。
精製されているので、無味無臭です。日本では、この精製オリーブオイルは、中くらいの品質のバージンオイルとブレンドして、「ピュアオリーブオイル」として売られています。ピュアというヘルシーそうなイメージにひかれて、食べてたら、半分は化学溶剤により抽出された、あまりよろしくない油だった なんてことも!
言葉がもつイメージとは、その商品がもつ本質を隠すこともあります。その裏にある、本当の 意味 を正しく理解することで、自分にあったオリーブオイルと選んでいきましょう。
基本的に、エクストラバージン と書いてあるものを選ぶようにすれば大丈夫です。そして、これはエクストラバージンオリーブオイルの醍醐味でもあるのですが、いろんな栄養も含まれています。
ビタミンA:乾燥肌の予防
ビタミンE:アンチエイジング
植物性スクワラン:肌に潤いを与える
美容や健康に嬉しい成分がたっぷりです!
粗悪品との区別のしやすさや、オレイン酸も豊富で、また、サラサラした油の中では、酸化しにくいということを考えて、オススメ度4!
ココナッツオイル(オススメ度2:★★★☆☆)
見た目:固形だと乳白色 液体だと無色透明
味や香り:精製されたものは、特にないが、エクストラバージンはココナッツ特有の香り
主な脂肪酸の種類:ラウリン酸 パルミチン酸 ミスチリン酸
初めて聞く脂肪酸が出てきました。
ラウリン酸 パルミチン酸 ミスチリン酸は、全て飽和脂肪酸です。飽和脂肪酸は、固形のものが多いのも特徴の1つ。なので、ココナッツオイルも常温だとバターみたいな固形です。
液体になる温度は24度。夏以外は、だいたい個体のポマード状であることが多そうです。(冬はとても硬くなるので、とりだすときは、ナイフでくり抜くことをオススメします!)
このココナッツオイル、ここ数年で、いっきに有名になりましたよね。
痩せる油として、ダイエットや美容を気にする女性に大人気になりました。今もその人気は続いており、ビン入りで、ドーンと鎮座しているのを、近所のスーパーで見かけます。
油で高カロリーなのに、なぜ「痩せる油」なのでしょうか?
それは、脂肪酸の長さ に関係があります。というのも飽和脂肪酸であるラウリン酸は、比較的短い長さの脂肪酸なのです。化学ちっくにうと、中鎖脂肪酸と呼ばれたりもします。このラウリン酸は、ココナッツオイルの約半数をしめます。なので、食べても体の中ですぐに分解されやすく、蓄積される前にエネルギーとして使われるため、
体にたまりにくい=太らない
という図式が なりたつ わけなのです。しかし、オリーブオイルと同様、精製されていないものを選ぶのが前提です
ココナッツオイルの栄養的効能について、少しお話しましょう!
ココナッツオイルには、ビタミンEの一種である「トコトリエノール」が含まれています。これは強い抗酸化力をもつので、アンチエイジングに、とっても効果的!また、ダイエット中に比較的摂取しやすいという特徴もあったりと、女性にとっては強い味方となりそうです。
主成分であるラウリル酸 には抗菌・抗ウイルス効果が!
抗菌・抗ウイルス効果のある天然成分は、グレープフルーツシードオイル(グレープフルーツのタネのオイルです)をはじめ、いろいろあります。でも、味が悪いものが多く、ピリッとしたりして、刺激が強いのが多くって、、、抗菌作用とおいしさがそろったのって、なかなか少ないんです。
その点、ココナッツオイルは低刺激で、抗菌・抗ウイルス効果がありますし、なによりおいしい!
ココナッツの甘い風味が好きな人は、そのままでも、食べれちゃいそうです。
でも、おいしいからといって、毎日食べるのは、オススメできないんです。
というのも、ココナッツオイルには、男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」を体内で作られにくくする という働きがあるからです。
最近、論文で発表されたのですが、内容をおおざっぱに せつめい すると、ラウリン酸が、この男性ホルモンの精製を弱める働きのきっかけづくりをしてしまうとのこと!
これは完璧に余談ですが、男性ホルモンといえば、「はげ」とも関係が深い印象、、、話題の「AGA(男性性脱毛症、はげ)」は、男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」と深い関わりがあるそうです。
--はげ薬
もしかしたら、近い将来、ココナッツオイルによる はげ対策のお薬が作られるかもですね。男性ホルモン抑制薬的な。
さて、話を戻しますと、男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」、少なくなるとどんなことが起こるのでしょうか?
女性の場合はほとんど影響はないのですが、妊婦さんの方に限り、男の子を妊娠中、性器、筋肉、体毛が正常に成長しないといったことがあるようです。
男性の場合は、とっても深刻!!
せっかくきたえているのに、腹筋が割れないぞ 腕が細っこいまんまだぞ なんてことにつながりかねません。というのも、男の象徴たる筋肉が増えにくくなってしまうのです。
つまり、男の子を妊娠中の女性と、男性は、むやみやたらにココナッツオイルを摂取しないでくださいね というわけでした。
そして、そして、、、これはまだ世界でもあまり知られていないことなのですが、ココナッツオイルを摂取する上で、気をつけてほしい人が、他にいるのです。
それは、全身性金属アレルギーの人。
全身性金属アレルギーとは、食べ物に含まれる金属分に反応して、アレルギー症状が出てしまうことです。金属分とは、つまりミネラルのこと。
金属が食べ物に入っているの?
と、びっくりするかもですが、ミネラルの日本語の意味は 金属 です。イメージしやすいのは、カルシウムやマグネシウム、鉄分、亜鉛などでしょうか。
原材料である、ココナッツには「ニッケル」という金属の含有量が、すーごくたくさんなのです。ニッケルとは、歯の治療にも使われたり、アクセサリーにも入っている金属。わりと身近なかんじ。食べ物だと、他にはチョコレートや、大豆製品なんかにも、たくさん含まれています。ココナッツはニッケル含有量がぶっちぎりで多く、100gあたり1400μgも。(μgという単位はとても小さいですが、アレルギーの人にとって、金属が人体に与える影響はとても大きいのです)
全身性金属アレルギーは、人によって反応する金属の種類が違うのですが、ニッケルに症状を出す人が、多いような印象です。
なので、もし、そう診断されたことがある人は、少し気をつけたほうがいいかもしれません。
食べられる人が限られているのと、香りが強く調理しにくいので、オススメ度3です!でも、アジア料理にはぴったりで、グッと美味しくなりますよ!加熱にも強いので、炒め物にも◉。
ここだけの話し、ココナッツオイルには、女性にとって、実はとても役に立つかもしれない、マル秘の使い方があります。どうやら、男性ホルモンが少なくなった男の人は、心が 穏やか になるそうです。
なので、何かと攻撃的な言動をくりかえしたり、夜が過激すぎる男性に対して困っていたら、ココナッツオイルを食べさせてみましょう。
料理に使えば、大丈夫です。
--「ヘルシーで、体にいいから使ったよ」
笑顔でそう言えば、ご機嫌で食べると思います。(そもそも、こんなマニアックな情報、知っている男性少ないですからね)
(最近、やたらココナッツくさい料理が増えたぞ という男性は、気をつけてください笑)
ちなみに、わたしは、軽いニッケルアレルギーを持っているので、ココナッツオイルを使うことはほとんどありませんが、その美味しさは十分に理解しています。アレルギーを発症するのをわかっていながら、こっそりクッキーに使って食べちゃったり。
エクストラバージンオリーブオイルは、生でも食べれるので、常に家の棚に常備しています。
次回は、いよいよ荏胡麻油と亜麻仁油について、お話し したいと思います。この2つの油は、スーパースター!私たちの体を、今よりも良い状態へと持っていってくれる万能選手。
ネットの記事だと、よく同じような効能を持っているとして紹介されていますが、それぞれにきちんと特徴があります。それによって、活用方法もだいぶ変わってきますので、使用シーンなどについても、お話ししていきますね。
note書くときのコーヒー代や、クロエちゃんへのスペシャルおやつ代にさせていただきます٩( 'ω' )و