“減量”に失敗したビール。その対処法は……?
2020年6月7日(日)
【Day 80】
ビールを仕込んでから1週間。ドライホッピングから4日。もう1次発酵も完全に落ち着いて、そろそろボトリングの時期である。ちょうどロングウィークエンドで明日も休みだから、今日明日でFG(最終比重)を測って、そのままボトリングに移行しよう。
ドライホッピングの時の比重(1.021)から考えて、いい感じにターゲットのFG(1.010)に落ちて……
……ない!!! ((((;゚Д゚)))))))
っていうか、1.021!?
水曜日時点ですでに発酵止まってたいうことやんけ!
いや、発酵が早く止まるのは別に構わない。それだけ酵母が活発だったと言えるのかもしれない。しかし、問題は比重そのものだ。ターゲットまでまだ0.01もある。
(比重計入れた写真撮り忘れた……_| ̄|○)
味わいも、ドライホッピングしたためもちろんホップ香は感じられるようになっているが、水曜日に飲んだものとほとんど変わっていない。
どうする、どうする俺。明日はボトリングの日だぞ……
この焦燥感……気分的には、前日の計量でリミットを圧倒的にオーバーしたボクサーである。ここまでスケジュール的にも順調に落としてきたというのに、最後の追い込みで完全にサボってしまうとは。
ビールよ、オマエはネリか?ネリなのか!?
考えられる原因を洗い出す
なぜこの“ネリビール”が体を作り切れていないのか?いくつか考えられる要因はある。
①酵母がわずかに足りていない
→今回、パッケージの裏側に張り付いて残っていた酵母を丹念に払い落とさなかった。なぜなら、軽く指で弾いても落ちてこなかったし、手で触って投入するのは雑菌が混入しそうで憚られたからだ。パッケージの裏側の酵母をかき集めて培養したら、使える酵母が育つかな、と思うぐらいには酵母が残っていたので、もしかしたら残り0.01比重を落とすだけの酵母が足りなかった可能性がないとは言えない。
トラブルシューティング案
→新たに酵母を入れていいものか?それが有効な手段だとしても、その量には細心の注意を払わなくてはならないだろう。
②サニタイザーの濃度が強すぎた
→先日記載した通り、仕込み当時、僕はサニタイザーを希釈せず使用していた。洗い流さないタイプのサニタイザーゆえ、サニタイザーの水滴がタンク内に残ったままビールを仕込んでいる。多少のサニタイザーは酵母の栄養になるとも言われているし、23リットルもの水で“希釈”はされているので対して気にしていなかったが、もしかしたら濃度が強すぎて酵母の活動に影響を与えた可能性がないとは言えない。
トラブルシューティング案
→①に同じ
③液温が低すぎる
→エール酵母の発酵温度は、調べてみても様々な見解が述べられている。記載されている中で幅を取れば、下限は15℃、上限は30℃といった感じだ。さらに、理想的な温度となると、もう少し幅が狭くて下限が18℃で上限が25℃程度。“ネリビール”の液温は、仕込み当時の24℃から徐々に落ちていき、ここ数日は18℃で安定している。しかし、このキットに付属しているインストラクションによれば、「なるべく25℃をキープしろ」とある。もし、この説明書が最も有用なのであれば、僕のビールは後半の液温が低すぎることになる。
トラブルシューティング案
→タンクを温め、液温をなるべく25℃まで上げる。そうすると、仮眠状態だった酵母が再び活動を始める可能性はある。
①〜③のうち、最も可能性が高そうなのは③だと考えている。酵母を新たに買いに行かなくていいので、トラブルシューティング的にも今すぐ対処ができる。バスタブにお湯を張ってそこにタンクをブチ込めばいい。
ただ、「いや、そのタイミングでそれやっちゃダメなのよ〜!」っていう可能性も十分にある。
これは頼れる男、デイヴに助けを求めるしかない、と考えたが、明日はクイーンズ・バースデーのため彼のショップも休みらしい……
終わった……ボトリングが試合だとしたら、完全に失格である……_| ̄|○
失意の中、僕は「世界に通用するビールのつくりかた大辞典」のページをめくった。
——む?
こ、これは……! (*゚▽゚*)
もしも比重が2日間つづけて同じ数値だったら、ビールが発酵を終えたと思われます。(中略)この段階でビールを瓶詰めしても大丈夫ですが、さらにあと数日だけ酵母に触れさせておくことを習慣づけてください。
なるほど、幸い、1次発酵が終わっても、発酵容器の中で酵母に長い間触れさせておく分にはあまり悪いようにはならないらしい。
ここは焦らず、火曜日まで待ってデイヴの指示を待つのが正解だろう。
※どなたか正しい対処法をご存知の方がいらっしゃいましたらご教示いただけますと幸いですm(_ _)m
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