「ミスチ」に教えてもらった大切なこと
2020年5月2日(土)
【Day 44】
今日は長女がチーズケーキを作った。レシピは「ミスチ」の愛称で親しまれているMr.CHEESECAKEのもの。
「ミスチ」のシェフ田村さんも、SIOの鳥羽さんと同様、自粛生活を送る人々のために、積極的にご自身のレシピを公開している方だ。
長女はずっと週末にケーキを作りたいと言っていたのだが、ツイッターで田村さんが今日の16時(日本だと15時)からチーズケーキ作りのライブ配信をすると知っていたので、僕が「ミスチ」を提案したのである。
まあ、始めてみるとライブ配信を見ながら作業するという余裕はなかったみたいで、公開されているウェブ上のレシピをずっと睨みながら作業していた感じだ。
なので、僕の方から一応、田村さんにアピールしておいた。
「おっ、娘さんが作る、スゴい」
拾ってもらってありがとうございます。
その声援が届いたのか、僕がサポートすることはほとんどなく(強いて言えば、途中でコーンスターチがないと言ってダッシュで買いに行かされたぐらい……)、ほぼ全ての工程を自分でこなし、チーズケーキは問題なく冷蔵庫に収まった(焼き目がつかなかったけど)。
その後が問題である。長女がやりたがるのは作ることだけで、道具や材料の片付けを異様に嫌がるのだ。
気持ちはわかるぞ。片付けってめんどいもんな。
僕もかつては、料理を担当した時など、食事が済んだ後アッコが片付けを始めるまで無言で牽制していたものだ。
後片付けは瞑想
しかし、「後片付けは瞑想である」と捉えることを覚えてからは、少し面倒臭ささが軽減した。このコンセプトを口にしていた(いやツイッター上なので書いていた、が正しい)のも、何を隠そうミスチの田村さんなのだ。
なるほど、瞑想とは、乱れた心を鎮め、ポジティブな方向に持っていく効果があるものと捉えるならば、思い当たることがありまくる。
僕は、結婚してからずっと、夫婦喧嘩をしたら部屋を片付ける、という習慣的行動が無意識に形成されているのだ。
夫婦喧嘩の際、一通り言い争いが終わり、まだ気まずい状態の時というのは手持ち無沙汰になりがちだ。これは性格的なものもあるだろうが、僕の場合、そんな時に自分の好きなように行動することはできない(たとえばソファで寝そべってネットフリックスを見続ける、とか)。
だから、アッコの顔を見なくて済んで、かつ、アッコが文句をつけようがない行動として、片付けに行き着いているのだと思う。言ってしまえば「逃げ」なのだが、これはとても前向きな逃げ方だ。
部屋が綺麗になっていくにつれて、不思議と心も鎮まって何に腹を立てていたのかわからなくなる。加えて、見るも無残だった部屋が片付くのだから、それがアッコのイライラを軽減することに繋がる効果もあるのだ。
我が家は夫婦揃って決してハウスキープが上手とは言えない(いや、正直なところめちゃくちゃヘタクソだ)が、夫婦喧嘩をするたびに家が綺麗になるものだから、それに味をしめたアッコは、部屋が散らかってきた頃を見計らって喧嘩をふっかけてきているフシもあるほどだ(実は、今朝もそんな感じで軽く夫婦喧嘩になっている。何しろ、引っ越してきた荷物がまだそこらじゅうに散乱していたからだ)。
10年以上無意識に続けてきたことだが、それを「片付けは瞑想である」と言語化することで、自分がやっていたのはまさにコレなんだと、その行動の原理が一瞬で理解できたし、こうしてその効果を改めて振り返ることができたのである。これもまた、コピーライティングの力と言うべきだろう。
さて、そんなことを言っている間にチーズケーキがいい感じに冷えた。コッソリ食べてやろうと冷蔵庫を開けたらアッコ+長女にガチギレされたので、明朝までガマンである……
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