〜〜波待ち日記〜〜 オフ・ザ・リップに憧れて
3月18日(木)
ノーサーフ
今日は20ノットぐらいのストレートオンショア、ぐちゃぐちゃのクローズコンディションでノーサーフ。
さて、(自称)日本初のリアルサーフィン小説「ビジタリズム」第2話、「オフ・ザ・リップに憧れて」が公開された。
第2話あらすじ
横に滑れるようになったマエノリくんが次にやりたいこと、それはもちろんリッピング。オフ・ザ・リップは、マエノリくんがサーフィンに惹きつけられたキッカケでもあります。そんな彼に相棒が送ったアドバイスはーー
あらすじにもありますが、多くのショートボーダーが、「ショートボードをやりたい!」と思うキッカケに、オフ・ザ・リップへの憧れがあると思う。
僕も御多分に洩れずそうだった。
そもそもサーフィンというものをあまり知らず、会社の同期に無理矢理誘われてロングボードから始めた僕にとって、サーフィンビデオ(VHSの!)で初めて見たケリーやロブのオフ・ザ・リップは衝撃的だったことを覚えている。
今回登場する、主人公のマエノリくんがサーフィンを始めたキッカケは、僕の経験をそのままテキストにしたものとも言える。
ちなみに、マエノリくんが「コレがやりてえ!」と思った、このくだり。
波のトップで大量のスプレーを撒き散らす瞬間、柔らかく身体を捻って後ろ足が綺麗に伸びるショニーのスタイルは、カンフーマスターのような美しさを兼ね備えていた。
イメージは完全にコレです↓
リッピングが成功するようになったキッカケ
で、マエノリくんに和虎がアドバイスしたリッピングのコツ、これは僕がリッピングできるようになるキッカケとなった意識の持ち方が元になっている。
当時のサーフィン雑誌のテクニック解説には「サーフィンはとにかく前足に荷重せよ!」みたいなアドバイスが並んでいて、「抜重」の大切さを全く知らず、前足を踏ん張ったまま、上半身を無理矢理捻ったり、後ろ足を無理矢理蹴り込んだりして板を返そうとしていたものである。
そういえば、捻ったり、蹴り込んだり、というのも当時のサーフィン雑誌に並んでいたキーワードだ。
そんなこんなでいつまで経っても板を返せない僕に、当時ずっと一緒に波乗りしていた友人が送ったアドバイスが、和虎の言葉の元になっている。
小説の中には出てこないのだが、僕の友人は「チャーシューメン!(※昔のゴルフ漫画「明日天気になあれ」に出てくる、ショットがうまく行く掛け声)のタイミングだよ」とも言っていた。
ちなみに、字面だけ見ると勢い的に「メン!」でリッピングするようなイメージを持つかもしれないが、実際は、「チャー」はボトムターンのキッカケづくり、「シュー」でグッとつま先に荷重(つまりボトムターン)、「メン!」で抜重しフェイスを駆け上がる、である。
まあ、自分のリッピングをしっかりと映像で見たことがほとんどないので、自分が今できていると思っているものが果たしてどの程度のクオリティなのかわからないが、少なくとも、これを意識すれば、波のトップでアクションができているという自己満足を得られるのは間違いない。
今時は、名だたるプロがYouTubeなどで、惜しげもなくテクニックのコツや意識を公開してくれているのだから、本当にいい時代だと思う。
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