見出し画像

美しい論理展開に惚れ惚れしよう|ビジネス教養:産業革命編【執筆日誌】

こんばんは、アリントスです。
本業は国内の電機メーカーで法人営業をしています。
28歳となり中堅に差し掛かり、ノリと気合では仕事が回せなくなってきました。
そんな時に、私の脳内ビスマルク宰相が言います。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶのだ。21世紀では使い古された言葉だろうが、お前には必要な言葉であろうが!」と。

ということで、世界各国の企業の歴史を学び、先人の知恵に預かろうと学び始めました。
折角ですので、私と同じように悩むビジネスパーソンの皆様と得られた知見をシェアしたく、ブログとnoteを始めました。
ブログでは様々な文献や論文から学んだ内容そのものを書き、noteでは執筆日誌として日々の思いの丈を綴っていきます。

こちらがブログになります。
もしよろしければこちらも覗いて頂けると幸いです。

さて、本日は前回に引き続き「産業革命期の企業家」を学んでいます。
参考文献はこちらです。

著者は世界的な経済史家のR・C・アレンです。
当時のイギリスが置かれている状況や産業革命前夜の様子が多くのデータとともに説明されており、非常に分かりやすい書籍になります。

抽象化と応用のやり方

本書の「第5章 なぜイギリスが成功したのか」という章があります。
それまでの章で論じてきたイギリスで産業革命が発生し、成功し得た要因を総括する章になります。
ここの論の展開の仕方が個人的にビビッと来たんです。
端的に申し上げると、

  1. イギリスの個別具体的な要因の確からしさを個別に論じる

  2. 個別要因から抽象化した汎用モデルを作る

  3. 汎用モデルを他の国に適用させてモデルの確からしさを論じる

という論の展開をしています。
具体的な事象

抽象化・一般化
という2段構えの論理展開は至極一般的だと思うんです。
しかし、R・C・アレンはそこに3段目を用意して、もう一度、現実世界に落とし込み、具体的な事象とマッチするのかを確かめているんですね。
彼の構成したイギリスの成功の近世経済モデルを3段目には他のヨーロッパの国々に適用しています。
すなわち、モデルを構成する変数がイギリスとは異なることにより、導かれる解がイギリスとは異なってきます。
その解が現実の歴史の結果と合致しているのかを検証しています。
もちろん合致しているんです。

「あー、美しい論理展開だな」と思わずニッコリしてしまいました。

と同時に私も営業先での提案において、かくも美しい論理展開を披露することができれば受注間違いなしなのに、と思わずガックリしてしましました。

もちろん、論理展開だけでなく歴史的事実の解釈や整理も素晴らしいので、是非ともご一読をおすすめ致します。
そういった歴史的な事実からの学びはブログの方に綴っていきます。

本日はこの辺りで失礼いたします。

皆様の日々が良きものでありますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?