見出し画像

ファイナンシャルプランナー×中小企業診断士の家計簿 13【家計やりくり⑤】保険選び:実践編②

保険の実践編①に続き、実践編②です。

ここでは、具体的に加入する保険について、書いていきますね。
わたし自身が、選びに選んで決めた保険を公開します。

前回の記事、一応目を通しておいてください!前提として書きますので。

保険に求めるもの

これを決めるには、まず、スタンスと、必要な保障額をおさえることが必要です。前回の記事に書いた通りですが、Excelファイルをいじったりして、ざっくり考えておくと整理しやすいです。

リスクに対して、保険でカバーしなくてもいいものもあるので、その辺も整理できますしね。

どうしてもって、ことで保険にする場合、必要な保障額に対して、具体的に、保険会社の保険プランとして、どういうものがあるのか、保障範囲・保障条件や、保険会社のアフターフォローなどはどうなのか、など、考えることが多いように思えます。

実際、わたしも網羅的に見ましたw

保険という保険、すべてを・・・。

結構疲れました。1カ月くらいかかりましたしね。

もう10年以上も前ですが、ライフステージが変化した今でも、考え方はかわらず、かつ、加入保険も変わっていません。

ではまず、必要だと思った保障は、これ。これを保険に求めるとしました。

◇生命保険:500万円程度
◇医療保険:先進手術保障
◇火災・地震保険
◇自動車保険:対人・対物無制限
◇個人賠償責任保険:1億円

対策しても防ぎきれないものに絞っても、やはり保険に頼らざるを得ないものもありますが、最低限です。

火災・地震保険は、日本に住む限り、入っておきましょう。。。これはマンションだったり、借り上げの社宅だったりすると、指定されることもあるし、年間だいたい1万円はいかない程度ですので、どれにはいってもそこまでコスト削減対象にならないので、言及をおいておきます。
(持ち家の場合は、3万円くらいしちゃいますが)

車を運転する場合、どんなに注意していても、事故を起こす確率をゼロにはできないので、これも入っておきましょう。ただし、車に関しては、レジャー費としてとらえるべきだということを以前記事にしました。車をもつことが、仕事上必須である場合などは別ですが。それゆえ、レジャー費として許容できる範囲で保険を選べばOK!

個人賠償責任保険は、クレジットカードのオプションになっていたり、月数百円程度なので、どれを選んでも差はないので、入っておけばいいと思います。

ということで、生命保険・医療保険に、見直す、手を入れられる余地がある場合が多いので、具体的に書いていきますね。

生命保険・医療保険

ここが、見直し重要ポイントです。大きく2つに分かれます。

そう、貯蓄兼用か否か

結論からいうと、貯蓄兼用はおすすめしません。

終身保険・養老保険などの、お金返ってくる系の保険は、とにかく高い!

終身保険の場合は、解約すれば、解約返戻金が戻ってくるシステム。
養老保険の場合は、満期で満期保険金が戻ってくるシステムです。

くわえて、それぞれ、ある期間、保険会社に預けておかないと、支払った額が返ってこないシステムです。

では、中立な立場から、ファイナンスの考え方を入れて、貯蓄兼用(返戻金or満期保険金あり)・貯蓄兼用でない(定期)保険を見ていきましょう。

比較を簡単にするため、以下を考えます。

今時点が30歳の人だとすると。。。

①貯蓄兼用型
死亡保障額:1,000万円
先進医療保障あり
保険料払込期間:60歳
保険料月額:2.5万円

②貯蓄なし
死亡保障額:1,000万円
先進医療保障あり
保険料払込期間:60歳まで
保険料月額:0.3万円
60~85歳は、同保険料で死亡保障は段階的に下がる

ということで、完全に比較することはできないのですが、貯蓄兼用型の場合、満期保険金受取、もしくは解約返戻金を受け取ると、保障がなくなります。加えて、自身が、70歳とかになっても、1,000万円もひつようか???って、はなしもあるので、60歳までで、比較してみましょう。

まずは、この2つのグラフを。

画像1

左側は、支払う金額、右側は、返戻金など入ってくるお金と考えてください。

まず左側のグラフを説明すると、①,②と比べ、そりゃー支払額は違いますよね。30年の合計で見ると、なんと800万円以上も差があるのです!!

凄い金額!!ほかにいろいろできそうですが、①の貯蓄兼用の場合、もちろん貯蓄という目的もあるので、リターンも望めるわけです。

では、次に右側のグラフです。

解約返戻金は、支払った保険金に応じて支払われるのが一般的です。ただし、ある程度年数がたたないと、支払った金額よりも、低くなることがほとんどです。一方、もっとも返戻率が高くてもよくて20%ちょっと、通常10%ちょいくらいでしょう。

しかも、それを一時金で受け取ると、税金が取られます!!まぁそこまで大きい額ではないはずなので、考慮しませんが、30年がんばってこつこつ支払った金額の120%が返ってくる!!

これって、どう思います?

多いと思いますか?

実は・・・正直ありえないくらい低い数字ですね。

ファイナンス的には。

ファイナンスを考えるうえでは、複利という考え方を使います。

具体的には、こんな計算になります。

今のお金の金額 ✖ (1+金利)^(年数) = 将来のお金

数式やだ~って方のために、少しわかりやすく、具体例でかくと、

今のお金を100万円、金利は2%として、その将来のお金っていくらになる?っていうもので、

1年後:100万円✖ (1+2%) = 102万円
2年後:100万円✖ (1+2%)^2 = 104.04万円
3年後:100万円✖ (1+2%)^3 = 106.12…万円
・・・

という風になりますが、乗数(^の部分)が???ということであれば、こうですね。

1年後:100万円✖ (1+2%) = 102万円
2年後:102万円✖ (1+2%) = 104.04万円
3年後:104.04万円✖ (1+2%) = 106.12…万円

という風になりますね。

もちろん、利益分には税がかかるので、それを差し引いて考えたとして、2%運用、5%運用時のグラフを上図の右側、点線に示しています。

要は、保険会社に運用をまかせるか、自分で運用するかって話です。

保険会社に任せる場合、この複利で計算すると、どのくらいの金利として、得られるかっていうと、ざっくりいって、0.5%~0.7%くらいですね。

ひくすぎです・・・しかも途中で解約すると、マイナスだし・・・

楽天銀行に貯金していた方が0.1%確約だしいいかもしれないレベルw

運用っていう意味では、もちろんリスクもあります。
保険だって解約しなくちゃいけないリスクにさらされることもありますしね。

それらリスクを差し置いても、2%~5%なんて割とむずかしくないって思えます。

その話は別にするとして、収支をグラフ化すると、これです。

画像2

5%運用が魅力的ですね~!

というより、注目したいのは、解約返戻金の収支ですね。

支払い続けて20年以上しないとプラスにならないのです!

ん~、これを貯蓄型と呼べるのか・・・

ファイナンス的な考えでは完全に厳しい見方をせざるを得ません。

ということで、個人的にもおすすめなのは、②の貯蓄なしで、自ら、運用することです。そして、この②のプランは、実際にあって、かつ、年間の支払額のうち、1/3ほどは返ってくるので、毎月約2,000円くらいの負担ですね。

しかも、70歳、80歳でも熟年型のプランというものがあって、死亡保障額は減っていきますが、入院とか、先進医療までカバーしてくれます。
こちら

その名も、「全国共済」!!

知ってる人は多いですよね。でもほんと優秀なプランだと思います。

まとめ

保険の実践編②では、生命保険・医療保険で具体的に入るべきものは、全国共済!で、加えて自ら運用することに取り組もうという内容で書きました。

その他の保険については詳しく書きませんでしたが、保険は最低限にしましょう。

複利という考え方だと、いまの満期保険金や解約返戻金の利率は少なすぎて・・・運用方法は別途おススメを書くとして、日本のつぶれない大企業の配当、結構ありますからね。

ここまで、保険の考え方から見てきましたが、やはり、貯蓄効率が悪い保険にお金を使うより、自分で運用したり、リスクを実現させないようにお金を使う方が、いいですよね。


有栖ケンタ





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?