カウンセリングでより良い人間関係をつくる 6 言葉が持つ力
突然ですが、質問です。あなたは日本一を目指そうと思ったことはありますか?
もしかしたらこの記事を読んでくださる方にも全国大会やワールドクラスの大会などに何らかの種目で出たことがある方もいらっしゃるかもしれません。
多くが日本一を目指すことは考えたことはないのではないかと思います。
実は私が通った高校の校長先生が集会のたびに「日本一の学校になる」ということをお話しされていました。こう毎回のように話されると、実際がどうかは別にして日本一の高校を意識するようになります。
言葉の力はとても不思議です。
カウンセリングは心を扱うものと思われがちですが、実際は言葉を扱います。
ネガティブなことばを多く用いればネガティブになります。一方でポジティブな言葉を多く用いれば前向きにもなります。
カウンセラーはクライエントが発する言葉に注意を払いながら聴きます。その言葉の中にどんな気持ちがあるかを見極めつつ聴くわけです。
60分程度のカウンセリングの中でも、最初はネガティブだった言葉が、後半はポジティブなものに変わることもあります。
何回か面接をする時も、初めの頃よりも回を重ねるごとに前向きな言葉が増えます。
気持ちが落ち込むからネガティブな言葉がが出るというのもありますが、ネガティブな言葉を多様するからネガティブな気持ちになるとも言えます。
声に発する言葉も内面世界でつぶやかれている独り言にも力があります。
言葉の力を知れば知るほど、言葉が選ばれます。結果として、他人に対する言葉も選ばれていきます。
人間関係を良いものにするには良い言葉を多く用いることが大切なのです。
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