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#31 With遺伝子組み換え

遺伝子組み換えのイメージといえば、なんかヤバそうなことをしてるから食べたくないし関わりたくない。というものだと思います。

しかし事実を追っていくと意外なことがわかってきます。

輸入トウモロコシ

日本は遺伝子組み換えの農作物をたくさん輸入しています。

財務省の貿易統計を見ると、日本はトウモロコシを100%輸入していることになっています。(もちろん国産トウモロコシもありますが、 四捨五入すると国産は0%です。)

そして輸入のトウモロコシの78%が遺伝子組み換え品種と推定されます。

表示義務がない食品

納豆、豆腐には遺伝子組み換えの表示義務がありますが、

コーンシロップ
甘味料(清涼飲料水等に使われている果糖ブドウ糖液糖)
サラダ油
などには表示義務がありません。

コーンシロップや甘味料はトウモロコシが原料で、サラダ油は菜種が原料です。これらの食品の原料に遺伝子組み換えのが使われていたとしても、私たちには知りようがありません。

なぜ、これらの食品には組み換えの表示をしなくてもよいのでしょうか?
それは、コーンシロップや食用油等には、組み換え作物にあった遺伝子も、その遺伝子がつくり出したタンパク質も含まれていないので、その商品が組み換えかどうかを調べる方法がないからです。

また、家畜のえさの多くには遺伝子組み換えのトウモロコシやダイズが使用されていますが、組み換え表示の対象外です。

豚肉や牛肉を調べても、 その豚や牛が遺伝子組み換えのトウモロコシやダイズが飼料を食べたかどうかはわかりません。

医療技術

糖尿病の治療に欠かせないインスリン注射は、遺伝子組み換え技術によって量産が可能になりました。糖尿病患者が、病院を出て日常生活を送れるようになったのは、インスリン注射のおかげです。

またiPS細胞(人工多能性幹細胞)や ES 細胞(胚性幹細胞)などにも組み換え技術は使われています。

私たちの暮らし

遺伝子組み換えが良いか悪いかは置いておいて、遺伝子組み換え技術は、既にしっかり私たちの暮らしにも組み込まれています。

現代の文明とは切っても切れない関係になっているので、遺伝子組み換えを避けようとしても無理です。「遺伝子組み換え反対!」といっている人の生活にも、遺伝子組み換えは何らかの形で関わっています。

今後はさらに遺伝子組み換え作物は生活の中に入ってくるでしょう。

以上のことを踏まえると、これからは遺伝子組み換えを頭ごなしに批判するのではなく、遺伝子組み換えといかに付き合っていくかを考えていくべきなのかな、と思います。

他の記事、参考文献など

最後までお読みいただきありがとうございました。

他にも、色んな記事を書いています!

参考資料
『誤解だらけの遺伝子組み換え作物』 
小島 正美 (編集) 株式会社エネルギーフォーラム

使用させて頂いた画像
Couleur on Pixabay


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