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呼吸法って素晴らしい! ~マインドフルネスのすすめ ★第一夜★

突然ですが、皆さん普段呼吸にどの程度意識を向けているでしょうか?
私は子供の頃からずっと喘息持ちなので、比較的呼吸に意識を向けてきた方です。というか、肺活量少ないし、息苦しいと自ずと腹式呼吸になるっていう(笑)。必死に息吸おうとすると、横隔膜引き下げて、無理くり酸素を体に入れようとします。横隔膜を下げる、つまり下腹を膨らまして息を吸うという、まさに腹式呼吸そのもの。望まずとも出来ちゃう(笑)。
そういうわけで喘息患者の人は、実際に腹式呼吸を取得している人が多いそうです。と聞いたような気がします(適当)。

いずれにしろ、肺活量が平均的にある肺に問題のない方であれば、呼吸は自然に行えるもの。風邪をひいて息苦しい時とかでもない限り、特に取り立てて意識をしないものではないでしょうか?

マインドフルネスとは何ぞや

「突然呼吸の話始めてどうしたこいつ?」と既に思われているかもしれませんが、気を取り直して。
そもそもマインドフルネスとは何なのでしょうか。
マインドフルネスとは、英単語を節に区切ってまま訳すと、「心一杯」、「意識充実」みたいな意味になります。
要するに、普段意識しない些細なことにも意識を向け集中することで、満ち足りた心を実現するみたいな感じだと私は解釈しております。

ですので、マインドフルネスというのは特定の手法を指すわけではないようです。精神に重きを置く瞑想(メディテーション)であったり、肉体により重きを置くヨガであったり。無理のないストレッチもマインドフルネスな状態になるには効果的な方法と言えるでしょう。

そんな中、いずれの手法でも重視されるのが、呼吸です。正確には、腹式呼吸が重視されます。

呼吸はなぜ大事?

ちょっとサイエンスのお話。
「科学だと?頭でっかちはいけねえや。心で語れよ」と言う方。私自身理屈っぽいのは嫌いなので(ごりごりの理系出身ですが)、読み飛ばして貰ってOKです(笑)。

さて。心に温かさがあって満ち足りた状態、マインドフルネスな状態とは科学的にはどんな状態が想定されるのでしょうか?
良く言われるのは、自律神経が整っている、正常であるということ。

自律神経には、交感神経と副交感神経の二種類があります。
昼夜逆転生活を送っていたり、ストレスフルで戦っていかなければならない環境に長時間身を置いていたりすると、攻撃性を高める交感神経が刺激されます。一方、睡眠中などリラックスする時には、副交感神経が働くと言われています。
交感神経と副交感神経、どちらも現代社会を生き抜くにはバランス良く働いてくれるのが重要。
攻撃的すぎても、のんびり過ぎても暮らしにくいんですね。過ぎたるは及ばざるがごとしとはよく言ったもの。
自律神経がバランス良く働いている。整っている。科学的にはマインドフルネスな状態とは、このような自律神経が正常な状態のことを指します。

では、なぜ、腹式呼吸がマインドフルネスな状態を作る上で重視されるのでしょうか?
実は、副交感神経は横隔膜付近に集中しています。腹式呼吸は横隔膜を上下させる呼吸なので、腹式呼吸をすると副交感神経が刺激されるということです。
ストレスを感じている人は交感神経が優位な状態にあります。腹式呼吸をすることで副交感神経が刺激され、自律神経のバランスが整うということなのです。

とまあ、そういった理屈はさておいても。
呼吸すること。呼吸ができること。それはまさしくあなたの心臓が動いている証。生きている証拠です。呼吸を意識し感じることで、あなた自身が生きていることそのものを受け入れ、そこに温かさを覚えることができます。

いや、ほんと。最高なんですよ。呼吸を意識して感じることでもたらされる心の平穏になり具合。

ちょこっと私の話~実体験~

まあ、私は写真の女性のように痩せても、美しくも、若くも全くありませんが(笑)。髪も短いし!
瞑想のクラスを受けると、必ずまず学ぶのが、腹式呼吸。そして、吸って吐いてを時間カウントして、呼吸をコントロールする簡単な呼吸法です。
呼吸法には本当に色々あるので、その種類紹介は一旦おいておきます。というか、私自身、昨今NYやLAで大流行りらしい本格的なブレスワーク(呼吸法だけ取り上げているもの)については、詳しくは知らないです。
知識を得ることと、感じられる充足した心になることは、実は対極にあると思うのですよね。

さて。ヨガのクラスなどを受けたことがある方は、呼吸に合わせて形をキープしながら動くように教えられることが多いと思います。
私自身、瞑想にはまる前、最初にハマったのがヨガ……いえ溶岩ヨガ(ただの溶岩石で成る床に寝っ転がるのが気持ちよかっただけ)だったので、その時は呼吸をカウントされても、それでリラックスするとかは思っていませんでした。
ヨガはどちらかというと肉体のバランスを整えるものに思えるので、体が動くことに慣れていない人だと、どうしても体を動かす方に意識がいってしまい、呼吸を感じることそのものの安らぎにまでは目がいきません。

ところが、瞑想のクラスでは、まず腹式呼吸を習得し、その呼吸に意識を向けることで、自分自身に集中していくという導入をすることが多いです。
想像力を働かせることで心を落ち着ける方法なども勿論あるのですが、基本の基本は呼吸にあると私は思っています。

広義で企画職という仕事柄、私自身は想像力を働かせることはまあまあしてる方かと思うのですが、初めて瞑想のクラスを受けて、とことん呼吸に意識を向けるということを体験した時の新鮮さは衝撃でした。
カウントしながらひたすら呼吸に意識を向けるだけで、こんなにも心が静かになるものかと驚いたものです。
瞑想というと、よくあぐらをかいて、姿勢を伸ばしてするものと思われがちですが、姿勢なんて究極何でも良いなと。
むしろ呼吸にとことん意識を向け、腹式呼吸の深い呼吸を繰り返せば、自然と背筋は伸びていきます。

腹式呼吸に慣れていない人は、まず口で深呼吸を何度か行い、その後鼻でゆっくり深く吸うことを意識していけば良いかと思います。その際に、肩の力は抜きながら下腹を膨らますことを意識すると、徐々に横隔膜を使った腹式呼吸に慣れていきます。

とは良く言われますが、究極別に上手く出来なくても良いと思います。
一番大事なのは、呼吸という命の証たる行動にひたすら目を向け、新鮮な空気が気管に肺に入って来てることを感じること、そしてふーっと吐き出す時にリラックスするその瞬間瞬間を感じることだと個人的体験からは思います。

息を吐く時こそリラックス

なんでこの画像なのか……と、突っ込まれそうですが。
呼吸に集中する内気持ち良くなってくると、本当に体の底から自然とあくびが湧いて?くるのです(笑)。

さて、私は勘違いしていたのですが、深呼吸では、実は吸う時に体をぎゅっと締め緊張させ、吐く時にリラックスしています。
喘息で息苦しいと吸えた時にこそ安らぐので(生命活動を続けられた的な)、てっきり息を吸うのが気持ち良い、リラックスできることなのだと思っていました。
ですが、実際には吐く時こそ、体はリラックスしています。
ですので、ヨガでも瞑想でも、吸うより吐く時間を長くと教えられます。体の中を巡って汚れていった空気をゆっくりと穢れと共に吐き出していくのです。

実際、意識して呼吸をすると、気管にトラブルを抱えている場合、吸う方が辛い、気管が(肺が)痛い、詰まっていると感じられます。

喘息患者にとって、吐くとは、貴重な酸素をわざわざ外に出してしまうイメージだったので(笑)。
命を吐き出すイメージだったのですが、実際酸欠になるかな?ってぐらいに細くゆっくりと息がなくなるぐらい吐き切ると、そこには穏やかな静寂があるように感じます。涅槃とはこういうことかと。
いや、やっぱり酸欠で死にかかってるだけじゃね?って、こういう言い方をすると思わないでもないですが……。

とにかく、カウントに合わせて、ひたすら鼻からゆっくり吸って吐くというだけの行為で、ここまで心落ち着くのかというのは、私は衝撃の体験でした。

まとめ

ぜひ皆さんも、独自カウントで良いので、カウントしながら吸って吐くを試してみてください。
腹式呼吸に慣れていない方は、まずは口で深く吸って吐くを3回程繰り返してみてください。
常に意識するのは、肩の力は抜くということ。
肺呼吸ですと胸郭が緊張し鎖骨が持ち上がり、肩がすくみます。ですので、実際には難しくても、常に「肩の力は抜いてー」とイメージしながら息を吸って、吐いてみてください。

口で深呼吸をしたら、次は、口からストローで飲み物を飲むかのように息を吸って、ストローから出すように細々と息を吐いてみましょう。

それも2〜3回繰り返したら、次は鼻呼吸にトライ。
この時、ストローで吸ったのと同じように、鼻から息を細くゆっくり吸って、同様に吐いていくのがポイントです。
例えば朝霧に濡れるバラの芳しい薫りをゆっくりと堪能することをイメージしてみましょう。
いきなりガッと吸い込むのではなく、ゆっくりと空気を堪能するように、鼻の頭から鼻腔の上を通ってすーっと空気が通るように吸うのではないでしょうか?

ちなみに、息を吸う時は絶対に鼻から、肩の力は抜きつつも下腹を膨らませながら行って欲しいのですが、吐く時は口からでも構いません。私はつい鼻から吐き出してしまいますが、口からの方がふんわりと吐いていけるので、細く柔らかく吐くのイメージは掴み易いかもしれません。
なお、口から吐く時も細く長くという人もいますが、個人的にはほっと一息つく時の、あの「ほっ」というほんわりした感じを少しずつ続けていく方が心地が良いように思います。

可能であれば、吸う時も吐く時も息の量が出来るだけ均等になるように心がけるとよろしいかと思います。

いずれにせよ、吸う時も吐く時もゆっくりと長くを意識しながら、カウントをして呼吸をしてみましょう。
個人的には、まずは4カウントで吸って、6カウントで吐くのがやり易いんじゃないかなと思います。
カウントというのはそのまんまの意味で、「吸ってー1、2、3、4。吐いてー1、2、3、4、5、6」と心の中のカウントに合わせて呼吸することを言います。
息を吐き慣れていなくて、6カウントで均等に吐いていくのが難しいと思う方は、例えば4カウントで吸って、4カウントで吐き出すなど、時間を自分がやり易いように調整してみたらよろしいかと思います。
大事なのは、カウントする時に、急がずに、ゆっくりと1秒1秒カウントすることです。
脳内でカウントする自分の声も安らぎを与えることと思います。

皆さんもぜひ呼吸の持つ癒しの力を体感してみてください!

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