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用途変更時の注意点について

拠点としている能美市は昔繊維の町としても栄えてきた町でした。実際祖父の家にも撚糸工場が会ったのを覚えています。

繊維業も低調していく中、上の写真のような今は使われなくなった撚糸工場が町を歩いていくとポツポツと散見されます。撚糸工場の特徴として、内部空間が大きな大空間として確保されている点があります。機械を撤去したあとは写真のようながらんどう空間が広がっています。

内観

合掌組みにて構成された大空間、見ただけで様々な用途での活用が思い浮かびます。天井を開け放し構造躯体を表し、何か別の用途に活用することができたら、、とすぐ考えてしまうものです。

撚糸工場の活用の相談は年一回受けるくらい多いものですが、ここで注意しなければいけないのは、今建っている建物の活用ではあるのですが、現行の建築基準法に照らし合わせた活用の形が必要であるということです。

新築の場合は確認申請手続きが必要であることはよく理解されてきてはいますが、改修の場合でも必要な場合があります。

知らないうちに違法建築物として活用してしまっているということがないように少し確認してみましょう。

用途変更確認申請が必要となる条件

元ある建物を用途を変えて使用する際には用途変更確認申請が必要な場合があります。

条件は以下のものとなります。

・建物の用途を特殊建築物に変更する場合において規模が200㎡以上の変更
・建物の用途を特殊建築物に変更する場合において類似用途以外への変更

特殊建築物というと何か特殊な用途を浮かべてしまうと思いますが、建築基準法の法別表第一で規定されている用途です。以下確認してみます。

法別表第一い

これらの案件で200㎡以上であり、かつ類似用途以外の変更の場合は用途変更確認申請が必要となります。類似用途とは表の同じ行にある用途のものです。

例えば、
(二)行にある200㎡を超えるホテルから旅館への用途変更は用途変更確認申請は必要でありません。
(三)行にある200㎡を超える学校から(四)行にある百貨店への用途変更は用途変更確認申請は必要となってきます。

今回の相談では、撚糸工場を建築会社の資材置き場として活用したいというものでした。この場合、資材置き場(倉庫)への用途変更となりますので、法別表第一(五)号に該当するため、用途変更の確認申請が必要となってきます。

現状使っていない大きな空間を物置として活用くらい、、と思われるかもしれませんが、しっかりとした手続きが必要となってくるのです。

また、この建物が200㎡以下の建物であったとしても、用途変更確認申請は必要ではありませんが、建築基準法には適合させていく必要はあります。

昨今ではリノベーションによる建物活用がとても盛になってきています。既存ストックを活用しようとする流れはとても良いこと思います。

ただ、その際はいったん慎重に、違法建築にならないよう1度設計士に相談することをお勧めします。

Archlife


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建築家|Archlife主宰|株式会社西和人一級建築士事務所|金沢科学技術大学校非常勤講師|日本建築士会連合会青年委員会|Hp:https://archlife.jp|Insta:https://www.instagram.com/kazutonishi_architects/

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