【建築探訪】vol.10 突如現れるブラックキューブ『大阪中之島美術館』
今年の4月に大阪に行ってきました。
用事を済ませて向かったの大阪市北区中之島
大阪市中央公会堂や大阪府立中之島図書館といったクラシックな建築作品が立ち並んでいます。
その一方で、こども本の森中之島や国立国際美術館といった現代的な建築作品も見ることができます。
そんな建築好きにはたまらない中之島に2022年2月に新たな建築スポットが完成しました!
今回は完成したばかりの建築スポット『大阪中之島美術館』を紹介します。
(なんと構想が発表されたのは1983年!)
新大阪駅から御堂筋線に乗ること約10分
淀屋橋駅に到着しました!
そして、そこから西に歩くこと15分
突然視界に入ってきたのは黒い大きなキューブ
とても不思議な感覚でした。
これだけ大きな塊なのに強い圧迫感や存在感を放っているのかと思いきや、そういうやけではない。
かといって、周りに溶け込んでるかと言われたらそれまた違う。
これまでに体験したことのない建物でした。
表現する言葉が見つかりません。
中に入る前に近くをぐるりと。
それにしても、黒い。黒すぎる…
今までにたくさんの美術館を見てきました。
ですが、ここまで黒い。
そして、周りに対して開かれていないものは記憶にありません。
設計者は建築家の遠藤克彦
勉強不足かもしれませんが、今回の大阪中之島美術館で初めて名前を知りました。
事前に大阪中之島美術館の建築コンセプトは『パッサージュ passage 』と知っていました。
『パッサージュ passage 』はパリ発祥のガラスアーケードの商店街みたいなものです。
『パッサージュ passage 』がコンセプトとなっているのに、外観はあまり光を取り入れているようには見えません。
なら、館内はトップライトから光を取り込んで外観とは対照的な空間が広がっているのではないだろうか?
そんなことを考えながら、階段を上がり館内へ。
館内に入るとイメージとは違う空間が広がっていました。
「自然光に満ちた明るい空間」は広がっておらず。
外観で確認できた南北に設けられた大窓が光の道を作り、やわらかく館内を照らしています。
無彩色を基調としたアルミパネルやタイルの仕上げ
予想とは対極にある静寂に満ちた空間が広がっていました。
それにしても、フロアを貫く巨大な吹き抜けが何とも心地よい。
息苦しさなんてものはまったく感じられません。
そして、この巨大な吹き抜けがとても魅力的
見る位置や角度によって見せる表情が違います。
本当にどこを切り取っても絵になります!
1階と2階は休館日でも自由に見学することができるます。
休館日に人の目を気にせずにパッサージュをゆっくりと楽しむのもよさそうですね!
個人的にもうひとつの見どころだと感じるのが、椅子。
館内のところどころに置かれています。
すべて、北海道・旭川の家具メーカー『カンディハウス』で制作されたものです。
すべてデザイナーの藤森泰司が大阪中之島美術館のためにデザインしたものです。
すべての椅子は中之島の頭文字「N」をモチーフにデザインされています。
無彩色・無機物で満ちた館内に木の温かみが感じられる椅子がよく映えます。
シンプルながらも美しいです。
ぜひ一度、訪れてみてはいかがでしょうか?
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