一級建築士設計製図試験対策における相互チェックすることの意義
自分のプランほど、客観的な評価をすることが難しいものはありません。
これは、誰にも言えることです。
つくり手の理屈だけでつくったものは、使い手の視点が欠けていることが多く、ここに難点が生じる原因の一つがあります。
自分のプランは客観的に見ることが難しくても、他人のプランは客観的に見られるものです。
これも、誰に対しても言えることです。
他人のプランは、使い手として見ることができるので、ここには客観性が発揮できます。
他人のプランを通して、図面を客観的に評価する力を養うことが「相互チェック」することの目的であり、最終的には自分のプランを客観的に「自己チェック」できるようになることをめざします。
受講者同士で講評しあう中で、自分のプランを計画の要点に照らして説明してみることで、説得力のある内容であるか否かが明らかになります。
こうしたトレーニングをつむことで、技術的根拠をもって説明するスキルが身につき、計画の要点を論述していく技術を磨いていくことにつながっていくと考えます。
研修の際、6時間30分で完成させた図面をチェックする以下のメニューによって、「自己チェック能力」を高めるトレーニングをしています。
1.自己チェック15分
(自分の図面)
2.相互チェック①15分
(他の受講者の図面)
3.相互チェック②15分
(別な他の受講者の図面)
これを連日繰り返していくと、「自己チェック能力」は、かなり高まります。
チェックには、問題用紙中のチェックポイントとなる部分を赤字で示したものを使用し、ポイントだけに着目して、15分で機械的にチェックしていきます。
この成果は、6時間30分の試験時間の中でチェックする時間を確保し、自分の問題用紙に照らしてチェックする際に発揮されるものとなります。
誰から見ても減点につながるような不備をなくして、答案用紙を提出することは、試験における基本中の基本だと言えます。
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