見出し画像

江戸川乱歩が好きピ。

江戸川乱歩って最高だよね。

同意してくれる人ってどのくらいいるんだろうか。

多分、メチャクチャいっぱいいるんだけど、おそらくはそういう人は成人してもどこか瞳の奥に中二の炎を宿していないだろうか。

私は名前の通り、小学生の頃から陰キャ(含中二)の素質が十二分だったし、かなりの読書少女だった。

でも、当時はまだ小学生。まだ汚れを知らない私は、江戸川乱歩なんて読んでなかった。

陰キャ(中二)の素質は十二分…とはいっても、やっぱりまだ人の思いの強さや悪意、愛なんて知らないただの少女だったわけで。

そんな私に、陰キャの世界の扉を強烈にノックするキッカケを作ったのがこの江戸川乱歩だった。

そんな乱歩たん好きピ!なポイントを書きたくなったので書いておく。


理由①:ネーミングセンスがヤバい(いい意味で

江戸川乱歩というのはペンネームで、本名は平井太郎と言います。
このペンネームは、アメリカの詩人で推理小説の元祖でもあるエドガー・アラン・ポーに由来します。
エドガー・アラン・ポーをもじって、江戸川乱歩、という名前にします。

自分が「よぉし、俺は作家になるぞ」そう思った時に、憧れの推理作家を文字るのはわかるんだけど、アランポーのランポーをまんま乱歩にするネーミングセンスが好き。

日本人の名前でパ行の名前ついてる(しかも漢字名)なんて思いつかない。

かっけぇ。

あと作品の題名もいちいちヤバい。

・芋虫
・鏡地獄
・人間椅子
・屋根裏の散歩者
・陰獣
・孤島の鬼
・黒蜥蜴
・人でなしの恋

ちなみに、私のファースト乱歩は人間椅子でした。

文章気持ち悪くていまだに大好きピ。


理由②:人は好奇心から目をそらせない

江戸川乱歩のイメージと言えば、やっぱアングラな雰囲気だったり、ブッ飛んだ世界感だったりすると思う。

もしかすると、リアルじゃ乱歩が好きだなんて言えない…なんて人だっているかもしれない。

乱歩の作品はそのくらい、ショッキングな内容を扱ったものが多い。

それでも、今も沢山のファンがいるのは大っぴらに言えない、そんな秘密のクラブのような背徳感があるからだと私は思っている。


理由③:誰でも持っている感情がベース

いや笑。ねーよ。笑

そう思った人はこれを読んでほしい。

「こんな面白くない世の中に生き長ながらえているよりは、いっそ死んで了しまった方がましだ」
 ともすれば、彼はそんなことを考えました。併しかし、そんな彼にも、生命いのちを惜おしむ本能丈だけは具そなわっていたと見えて、二十五歳の今日が日まで「死ぬ死ぬ」といいながら、つい死切れずに生き長えているのでした。

これは「屋根裏の散歩者」っていう作品の一文なんですが「…あ。なんか人生ってつまんねぇな…」って思った時がアナタにもあるはず。

この後、この登場人物はその感情をこじらせてヤバい事になっていくんだけど、ほとんどの作品で誰でも持ってる感情をベースに増幅して話を作ってるから、知らないうちに乱歩沼にズブズブしてるのが凄い。


江戸川乱歩の神髄は短編にあるんだ。

ここまで読んだ人はもう気づいてると思うけど、江戸川乱歩の神髄は短編にあるんだと私は思っている。

読みやすいし、人間の中身をがっつりフォーカスして書かれている作品が多い気がするから。

青空文庫とかに大量に作品が挙がっていて無料で読めるので、本じゃなくてもWEBでいーわ。って人は、ぜひ惹かれたタイトルの作品を読んでみてほしい。

やっぱ本でしょ。って人はこっちから。


余談:中二病が重病化すると陰キャ度も増す。

このインターネットが酸素くらいに当たり前になっている時代、ネットのスラングだったのに市民権を得ている中二病の言葉。

ちなみに、

「中二病」とは、思春期である中学2年生頃の少年少女が取りやすい言動やエピソードなどのあるあるネタを指したスラング、用語。別名「他人とは違う俺カッコイイ病」。

「他人とは違う俺かっこいい病」これを書いた人、ほんとセンスあるなぁ。笑

とにかく、そんな中二病の中でもありがちなのが、謎のアングラ(霊感・グロ・反社会的)感や、自分には感情がないんだ…的なサイコパスを装う症状だ。

だから何?とか言いたくなるが人は本来なりたい自分になる為生まれたのだから、それがその人の価値なのだろう。

社会人になってからできた後輩の女の子が、下剤飲んでオーバードーズしようとしてたけど、それってただの強固な糞詰まりだっていう宣言なのに、何考えてるんだろう。

ちなみに、当時の自分も乱歩のおかげでもれなく中二に足を突っ込んだが、なりたい自分はアングラ感を醸す自分か?と聞かれたら、今の私なら確実に毅然とした態度で「NO!」と言える。


おわり




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?