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いっぱい食べる君が好きな理由

「いっぱい食べる君が好き」とはカロリミットファンケルのCMソングの歌い出しであり、キャッチコピー。

その言葉通り、僕は一生懸命食べている人、おいしそうに食べている人を見るのが好きなのです。

こう改めて言葉にすると気持ち悪いんですが笑。何も飲食店でマジマジと誰かがものを食べている様子を眺めているというわけでもないし、コンビニの前や駅のホームで軽食を取っている人のことをめざとく発見して眺めている訳でもありません。

ただ食べている人、が好きというよりかは「楽しそうに食べている人」が好きなのです。

「攻略」という観点で食に臨むこと

だからカロリーメイトやコーンフレーク、ゼリーなどなど、味気ないというか、均一というか、そういうものを食べている人には全くときめかない訳です。

僕がワクワクするのは、定食だったり、ラーメンだったり、丼ものだったり

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という意気込みを持って食事に臨む人なのです。

普段そんなことまで考えて食事してないよ〜!と多くの方は思うでしょうが、意外と知らず知らずのうちに食へのこだわりは食べ方に現れているものです。

好きなものは後か先か、何から、そしてどこから手をつけるのか、同じメニューでも選択肢と攻略法は無限大です。

原点は東海林さだおさん

こうやって食事、「人の食事」を見るのが好きになった原点は、父の本棚にあった東海林さだおさんのエッセイを読んだことです。

東海林さだおさんのエッセイは、一つの食べ物についての「攻略法」や「人それぞれの流儀」について語られることが多いです。

特に覚えているのが、カツ丼の食べ方について書かれている回。

カツ丼といっても「一口に膨大な選択肢がある」から大変だ、という趣旨の語り口だったと思います。

一口の選択肢とは

①出汁のしみた卵や玉ねぎとご飯
②卵とふやけたカツのコロモとご飯
③カツとご飯
④少し衣の剥げたカツとご飯
⑤カツと卵と玉ねぎ etc...

のような口の中に同時に放り込まれるものの組み合わせの可能性のことです。そしてそのあと、それぞれの組み合わせの美味しさについて語られる、本当に読んでいて楽しい食べ物エッセイ。

ジャンクから高級料亭まで、なぜそれが美味しいのか、どうすれば美味しいのかについて語る人の面白さを僕は東海林さんのエッセイから知りました。

「忘却のサチコ」から学ぶ「食の曲展開」

同じくその文法で、「グルメ漫画」を読むのも好きです。最近だと「忘却のサチコ」でしょうか。

「忘却のサチコ」は、結婚式を目前として婚約者に逃げられてしまった女性編集者、サチコがそんな悲しみを払拭できるほど美味しい「忘却グルメ」を求めながら編集者として奔走する物語です。

何が好きって食べ物のリアリティもさることながら、サチコの食事には絶対Aメロ、Bメロ、サビ、ラスサビ、アウトロがあるところ。

徐々に徐々にその食べ物を攻略していって、まずはその食べ物の美味しさに気づく「サビ」を迎えます。

そこから自分なりの攻略法を見つけ、最後にサチコが忘却するほどの美味しさに出会う

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へと展開していきます。

そして最後、人との出会いと土地との出会いを噛み締める「アウトロ」で1話を完結させるのはこの漫画なんです。

とっても音楽にも似た盛り上がりがある素敵なグルメ漫画ですので皆さまぜひ。

Youtubeで「ただ食べる」が成立した

あと、最後に紹介したいのが、Youtubeにある「ただ食べる」動画たち。

今まで紹介したようなグルメ漫画、グルメ映画やエッセイは今まであれど、それは脚色された人の食。

「食」は今までドキュメントされることはなく、編集されたものを我々は見て楽しんできた訳です。

でもインターネットが可能にしたのが「食事を丸々配信する」ということ。

これはなかなか連載雑誌やテレビ番組でできることではありません。だからこそ僕みたいな人の需要を満たすのがそういう動画なんです。

ASMRでの咀嚼音動画はもちろん、今は木下ゆうかさんを筆頭とした「大食いYouruber」たちも増えています。

特に好きなのが、ラスカル新井さん。

すするTVなどにゲスト出演経験があるので、ご存知の方も居るかもしれません。

ラスカル新井さんは大食いYouruberとして活動を始め、そこから有名になりテレビ番組等にも出演するようになった方。ほかのフードファイターさんとは逆のルートを辿った実力派の大食いさんです。

らすかる新井さんの動画の何がいいって、他の大食いYouruberさんの動画にありがちな

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ところ。

30分、40分超の動画で休憩なしノンストップで、9キロのカレーとか7キロのラーメンとかをたべつくします。もはや気持ちがいいです。

この方の食事に「攻略感がある」というとまた意味合いかわってくる気がしますが笑、この方も終始笑顔なんです。9キロ食べても笑顔なんです

だから、本当に食事を楽しんでらっしゃるんだなーと思って、食事フェチな私は30分の動画も飛ばさず見てしまう訳です。

そんなこんなで今日は食事を「見る」楽しみというものについてその出会いからたっぷり語ってみました。

グルメ作品を見ると作中のキャラの食べ方や感想に多少引っ張られてしまうのもまたあるあるだと思います。僕もサチコのごとく忘却グルメ目掛けて毎日頑張ります。

ではまた!

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