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東京駅周辺の地下はダンジョンどころか大地下都市だ

日本の地下道・地下街で、範囲が広くて複雑で、いわゆる「地下ダンジョン」と呼ばれている場所といえば、東京では新宿駅や渋谷駅、大阪では梅田駅などが有名ですが、

いやいや・・・東京駅の地下のほうがすごいんじゃない?

かなり前から気になってたんです。
Googleマップで東京駅を見たとき、画面に収まらないほど地下通路網が広がっていて、地図好きの私としては、ものすごく興味を惹かれたんですよ。
八重洲地下街、大手町駅だけでも広大なのに、あれ?二重橋駅にも繋がってる?その先も?日比谷、銀座、東銀座駅まで行けるじゃん!

このご時世、外で人と合って遊んだり旅行に行ったり、そういうことができなくなったので、散歩ばかりしていました。
なのでせっかくだから、実際に行って確かめてみよう!とことん歩き倒してみよう!と思い立ち、ここ半年ほど通い詰めていました。
このエリアを歩いた時間はおそらくトータル30時間は超えたでしょう。
それでもまだ、行くたびに新しい発見があって、とても面白いです。

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↑ 皇居と東京駅を結ぶ行幸通りの地下。
8/14現在は教育関係者向けのワクチン接種センターが設置され、通行止め。

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↑ C62形蒸気機関車の動輪。このようなものも地下に展示されてたりします。

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↑ 各駅の案内地図や商業施設のフロアガイド。

大丸有・八重洲・銀座地下マップ

ひたすら歩き回って手に入れた情報の記録として、自分で地図を描いてみました!
あまりに膨大なので、まずは「地下道を散歩するとして、どこまで行けるのか?」という観点で。

地図の説明
オレンジ色・・・地下通路
紫色・・・地下通路と接続している、地下街やオフィスビルの地下飲食店街等

※「無料で出入りできる地下通路・地下商業施設」を基準として作成しました。なので東京駅の改札内は除外しています。また地下にビジネス用途の施設しかないビルも除外しています。
※Googleマップに乗っている地下道の情報をベースに、目視で確認した情報で修正、追記して作成しましたので、通路の幅や建物の形状等は不正確ですし、見逃している箇所も多々あると思います。

何がすごいのか?

広さ
地下道の総面積が分かればいいのですが情報を見つけられなかったので、規模を示すひとつの指標として、一番離れている出口同士の距離を測ってみました。
大手町駅の北端、大手町カンファレンスセンターに隣接する出口C2bと、東銀座駅の南端、南海東京ビルディングに接続する出口6。
これを直線距離で結ぶと約2.25km
一方、新宿ダンジョンは1.53km、渋谷は0.51km、梅田は1.21km。

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出口C2bから出口6まで地下を実際に歩いてみると、最短距離(おそらく)で約2.5km、30分ほどかかります。
しかも道程はフラットではなく何度か階段を昇り降りするので、結構な運動量・・・!

接続している鉄道路線
東京メトロ
 銀座線 銀座駅
 丸の内線 大手町駅/東京駅/銀座駅
 日比谷線 日比谷駅/銀座駅/東銀座駅
 東西線 大手町駅
 千代田線 大手町駅/二重橋駅/日比谷駅
 有楽町線 有楽町駅
 半蔵門線 大手町駅
都営地下鉄
 浅草線 東銀座駅
 三田線 大手町駅/日比谷駅
JR(地下ホーム)
 総武線 東京駅
 横須賀線 東京駅
 京葉線 東京駅
 武蔵野線 東京駅
JR(地上ホーム)
 中央線 東京駅
 京浜東北線 東京駅/有楽町駅
 山手線 東京駅/有楽町駅
 上野東京ライン 東京駅
 宇都宮線 東京駅
 高崎線 東京駅
 東海道線 東京駅
 東北・山形・秋田・北海道新幹線 東京駅
 上越・北陸新幹線
 東海道新幹線

地下ホームだけでも13路線、しかも1路線あたり3駅あったりするのも。
恐ろしい・・・

接続する施設
マップ中に紫色で描いた施設をカウントすると77あります。
「地下に商業施設があるものor地下街」に限定したので、除外した銀行やホテルなどを含めると80以上
飲食店、コンビニ、食料品店、ドラッグストア、衣料品店、雑貨店、電気店、マッサージ、病院、美容室、トレーニングジム、カルチャースクール、旅行代理店などなど。
生活に必要なものはだいたい揃ってるんじゃないでしょうか。
タイトルで「大地下都市だ」と言ったのはこういうことです。

これらの施設の中には、別の地下道へ通り抜けできる場所があったりします。
例えば、八重洲地下街から銀座に行きたい場合は、地下道だけを見ると八重洲の北側から大手町駅、二重橋駅、日比谷駅を経由して行かなければなりませんが、実はショートカットルートがあって、八重洲地下街南側から「グランアージュ」を通り抜けて京葉線改札前を通り、「東京国際フォーラム」の地下コンコースを通り抜け、有楽町駅の地下道を東に進み「東京交通会館」を通り抜けてその先の「イトシアフードアベニュー」を通り抜けた先の通路を東に行くと、もっと短距離で銀座に辿り着きます。

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あと、アート作品を展示している通りがあったり、江戸時代や明治時代の歴史的遺産が残っていたり、そういうのに興味があるのならば、もし東京に旅行に来たときに大雨とかで外に出れないとしても、ここだけで1日過ごせますね。

まだまだ奥深い地下都市

作成した地図は今後もいろいろな情報を追加していく予定です。
(ただしGoogleマップには描画数の制限などがあるので、どこまでできるかは分かりませんが)
何か面白い情報がありましたら教えていただけると嬉しいです!

あと、この「東京駅周辺の地下都市」を一体何と呼べばいいでしょうかね?
大手町、丸の内、有楽町地区をあわせて「大丸有(だいまるゆう)」と呼ぶそうですが、これに八重洲、日比谷、銀座を追加して「大丸有八日銀」???うーん、微妙・・・

※2021/08/21 補足記事を書きました。
https://note.com/arancia_aran/n/nba3b228c2fc2

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