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『俺たちのBL論』サンキュータツオ、春日太一 (2016)|読書感想文


本の紹介

BLとはなにかから、腐女子の生態、男が読むBL、さらには世界平和論まで、BLにどっぷりハマっている著者のサンキュータツオが、みなさんをBLの世界へいざないます。初心者もそうでない人も大歓迎。

感想

鉛筆と消しゴムから物語が作れる

有段者になると物が二つあればキャラクター付をし、物語を想像できるようになるそうです。そんな高度なことをしているとは露知らず。私は、想像力が豊かな方ではないので、羨ましいです。その想像力をちょっとでも私に分けて欲しい。そしたらもっと読書が楽しくなりそうです。

余白を補完する知的遊戯

行間や余白からさまざまな想像をするということは、俳句や短歌を楽しむ文化と通じるところがありそうです。もしそうであれば、ずっと昔からある文化なのかも知れません。本書では深堀していませんでしたが、誰か検証していないだろうか、ありそうな気がします。資料は少ないだろうけど。

あれもこれもBL?

例として、ラーメンズが出てきました。二つ前の記事で『小林賢太郎戯曲集』を紹介しましたが、人気の理由の一つにそういうのもあったんですね。小林さんが相方の片桐さんを褒めているのを読んだことがありますが。私の大好きな小説恩田陸の『ネバーランド』も格好のネタになりそうです。冬休みに男子校の寮に残った数人の男子高校生の話なので。今までそんなこと全く考えたことがなかったけれど、見方が変わってしまいそうです。

最後に

入門書として楽しく読みました。新しい世界を知ることが出来て良かったです。
この本は、特に男性におすすめです。よりカルチャーショックがあるのではないかと思います。

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