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秋の上野公園。初めてのカメラ散歩。

とはいえ家の中で試し撮りはしているのですが。
ともかくカメラを持って初めてのお出かけです。ストラップはきっちり固くセットできているか、レンズはちゃんと取り付けたか、そもそも充電はOKか。前の晩から初心者丸出しのチェック、チェック、チェック……。

行く先は上野公園。
ちょうど国立西洋美術館で開催中のキュビズムの展覧会に行きたかったこともありまして。
本来的には「美術館で展示作品を撮りたい」という動機でカメラを購入したわけですが、慣れないうちに会場で使っていきなりフラッシュ光っちゃってあばばば……では困るので、今回はエントランスを撮るのみで我慢しました。まず1枚。こんな風。

2023.10.28 国立西洋美術館で開催中

キュビズムは割と好きなジャンルです。
幾何学的な絵は見ていて楽しい。あと、色の重なり具合とか。
はっきり明るい色合いも好きですが、ジョルジュ・ブラックの黒と茶の渋い世界にもすごく惹かれます。もちろん色が入る時もあるんだけど、その場合も落ち着いた青や緑のことが多くて洒落てる。かっこいい。そのブラックの作品が堪能できて幸せでした。他にはメジャーどころではシャガールなんかも何点か。こちらは透明感のある水彩みたいな色が美しいですね。眼福。ありがたや。

さて、展覧会を満喫したところで。
せっかくカメラ散歩デビューなのですからエントランスだけ撮ってもつまらない。積極的に何か撮りに行きましょう。
上野公園というのはいろいろと撮影スポットに恵まれている場所です。
まず動物園がありますし、美術館だって外観だけでもだいぶ良いです。神社も大仏も野球場もあるし、もちろん不忍池だってある。
そんな中から今回は上野東照宮に行ってみることにしました。
ここのぼたん苑でちょうど「ダリア綾なす秋の園」という企画をやっていたので、そこで撮影の練習をさせて頂こうかという目論見です。
何しろまだカメラを提げて歩いているだけでもおどおどしていますからね。
他にも撮影している方がいそうな場所で、こそっと便乗して撮らせていただこうかな、とそういうことです。

上野東照宮。国立西洋美術館のすぐそばにあります。
西洋美術館から動物園方向に歩いていくと四差路のど真ん中みたいなところに出るのですが、そこで左手に目を向けていただくとございます。
ぼたん苑の入口は敷地に入ってすぐ左。大人1名800円のチケットを自販機で買い求めまして入場。ぼたん苑というくらいですからメインは牡丹のはずですが、毎年秋にはダリアを展示するそうな。
む。あまり人気はないな。静か。これなら素人がもたもた撮影していても邪魔だということはなさそうです。

あのー。
植物なら撮りやすいかと思ったのですがそんなことは全然ないですね!というのが撮り始めてから発覚。
そうだよね。自然な状態で生えているのだから、そんなに上手く収まるようにポージングしてくれるわけじゃないものね。
「突然だがもう5センチくらいこっちに向けて伸びてくれ」とかそんな無茶ぶりできないものね。
あと、蜂がね。蜂を刺激してしまうと大変だからね。蜜蜂のみなさんの邪魔をしてはいけません。

練習の前に一応、背景をぼかすにはこう、色味を変えるにはこう、とカメラの機能は確認してきたのですがなかなかうまくはいかない。
失敗をたくさんしながら、それでも頑張って撮ってきたのがこんな感じです。

ダリアなのでやっぱり赤やピンクの花が多め
これもダリアなのか??
上野なのでパンダもいました

ご覧の通り、ばりばりにオート機能の力を借りているのですが楽しかったので良し。
それにスマホとは違ってカメラでは“質感”が写るのだなということがよく解りました。花びらの柔らかさだとかそういうこと。
色や光のイメージとか自分で意識したとおりに出せるようになるともっと楽しいのでしょうね。
あと瞬間か。途中、風が吹いて良い感じに揺れたけどもたもたしているうちに終わっちゃいました〜ってことがありました。
練習、練習ですね。
何しろデジタルは失敗しても消せばいいので気楽。
子供の頃のフィルムカメラだと「現像に出すにもお金がかかるんだからカメラを悪戯しちゃいけません」なんて怒られてましたが、それもない。
そもそも親に怒られる歳でもない。
またカメラ散歩に行きたいと思います。