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AIツールは、私たちクリエイティブの味方

ここ最近のAI テクノロジーの急速な加速により、MicrosoftやGoogleなどの企業は宇宙競争のような状況に陥っています。

ChatGPTがその人間のような書き込み能力で注目を集めた後、Microsoftはチャットボットの作成者である OpenAIに100億ドルを投資しました。その直後、GoogleはBardと呼ばれる独自のAIを発表しました。初期の躓きはあったものの、AIツールは特にクリエイティブな分野で仕事の世界を変えると広く信じられています。

AIが人間に取って代わられ、人間のクリエイティビティを崩壊させることを心配している人がいますが、私たちの見方は異なります。Aquent Studios では、AIテクノロジーがクリエイターの仕事に取って代わることはないと強く信じています。むしろ、人間のタレント(才能)を向上させ、私たちはよりクリエイティブで機敏で、効率的な仕事ができるようになるのです。今回は私たちがどのようにジェネレーティブAIを採用し、その可能性についてどのように考えているのかをお話しします。


AIは、どうデザイナーやクリエイターをサポートできるか

仕事の質の向上

AIが顧客の嗜好や行動に関する貴重なインサイトを与えてくれることで、ビジュアルや広告、マーケティング資料を作成する際に、より多くの情報に基づいた意思決定が可能になります。また、AIツールは、デザインの反復作業の自動化に加え、アイデア出しを効率化することで、クリエイターがより少ない時間、より少ない手作業で、より質の高い成果を生み出すことを可能にします。この生産性の向上により、チームはプロジェクトのタイムラインを短縮しながら、同等またはさらに少ない労力で、より大量の作業を処理できるようになります。AIの力を活用することで、クリエイターはより高度で戦略的な仕事に集中することができます。

デザインプロセスの最適化

画像認識や自然言語処理 (NLP) などのAIを活用したツールにより、デザインプロセスがより効率的になります。画像やビジュアルの内容を認識することで、AIはより少ない労力で画像の特定部分を識別、調整できます。例えばシーンの雰囲気や顔の部位、撮影した季節などを識別できます。またNLPを使用することで、デザイナーは既存のデータを分析し、その結果に基づいたアイデアを用いて、ゼロから素早くコンテンツを生成することができます。

新しいクリエイティブコンセプトの開発

コンセプトワークもAIの絶大な強みで、単純なテキストコマンドから複雑なテキストコマンドまで、限界はあるものの印象的な画像を作成することができます。ジェネレーティブAIの文脈は、クリエイティブなアウトプットに制約を与える可能性があります。

企業は、成功に不可欠なブランド・インテグリティ(ブランドの誠実さを持って消費者からの信頼されること)とビジュアル・アイデンティティ(ロゴや色、デザインなど、ブランドを目に見える形で表現すること)を維持することに、当然のことながら関心を寄せています。もし、ジェネレーティブAIのクリエイティブが、ビジュアルブランディング、カラーパレット、タイポグラフィを適切に適用できれば、コンセプト開発の推進やレイアウトのインスピレーションをより高い精度で得ることができるかもしれません。

書く力を高める

ChatGPTが話題になって以来、私たちは生成AIがライティング業務にどのように役立つかを見てきました。すぐに使用できる洗練されたAIライティングツールがすでに数多く存在します。これらの興味深いアプリケーションは、速度の向上やコンテンツの再加工に役立ちますが、人間のライターがこの新しいテクノロジーをあらゆる段階でAIをガイドする必要があります。

AIライティングプラットフォームは、非常に素早く、ブレーンストーミングの元となる文章を作成してくれます。しかし、そう単純なものではありません。自由形式のチャットボットが複雑な入力を消化できるとはいえ、ブリーフィング、フィードバック、編集が必要であり、それには多くの時間がかかります。プロンプト(AIを導く、指示を出す)スキルを身につけ、AIとの最適な連携方法を学ぶことは、より良いアウトプットをより効率的に生み出すための貴重な財産となるはずです。

AIのクリエイティブ・プロセスの位置付け

過去数か月にわたって、Aquent Studios はさまざまなアプリケーションやユースケースに向けいくつかのAIツールを実験してきました。この作業を通じて、私たちのチームは、AIをシームレスに導入する新しいクリエイティブプロセスを開発しました。このプロセスはこんな感じです:

  • Preparation 準備:アイデアを練る際に、あらゆるアプローチを検討できるよう、情報や資料を集めておく。

  • Incubation インキュベーション:一度仕事から離れる。この間、あなたは頭の片隅でそのアイデアを処理している。ここでAIを使用して、アイデアから複数のコンセプトを生成する。

  • illumination イルミネーション:あなたの考えやプランが、解決策に変わる瞬間。あなたのアイデアが形になる時。アイデアを洗練させるために、AI に指示を与えてアイデアを磨き上げる。

  • Verification 検証:アイデアをフレームワークとして使用して、作品を完成させる。

このモデルでは、クリエイティブなプロセスの2つの重要な段階で、AIテクノロジーが登場します。

インキュベーションの段階では、AIツールはブレインストーミングのリソースとなり、検討すべき複数のコンセプトを呼び起こすことができます。

そして、イルミネーション段階では、AIはほぼ逆の方法で活用され、アイデアを最終的な実行に落とし込む手助けをしてくれます。

これはあくまで一つの方法です。今後、この分野での実験やノウハウが蓄積され、成熟していけば、他にも成功する方法は無数にあるはずです。

生成AIの未来とは

AIのモデルがどれだけ早く進化し、そのアウトプットがどれだけ優れたものになるかはわかりません。Googleのような業界の巨頭がAIに注力し、新興企業がそれに対抗して精力的にイノベーションを起こそうとしています。より柔軟なツール、より多くの教材データ、そしてより優れたAIモデルの開発が進めば、クリエイティブワークにおいてAIが果たす役割はますます大きくなっていくことでしょう。

それでも、クリエイターは依然として重要です。私たちは、自分たちの専門性を深く理解しています。企業やクライアントのブランドを深く理解してます。そして、人間であることに不可欠な共感、判断力、生きた経験を持っています。ジェネレーティブAIには、こうした能力はありません。しかし、AIテクノロジーと専門的なクリエイティブマインドを組み合わせれば、強力なパートナーシップを築くことができます。より良い、より速い結果が待っています。

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