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広告代理店の業界話と(アカウント)マネージャーとしてのキャリア Aquent Podcast#8 Ko Horie

クリエイティブやデジタルの世界で活躍されているスペシャリストにお話を伺うエイクエント ポッドキャスト🎙 
第8回目の今回は、今年からエイクエントに加わった東京ジェネラルマネージャーのKo(堀江 廣輔)。⁠アメリカと日本の広告代理店で長年働いてきた経験や業界事情、アカウントマネージャーの役割、そしてこれからのキャリアについてオープンに話してもらいました🎙

自己紹介

-- まず最初に、Koさんの簡単な経歴を教えてください。
キャリアのスタートとして、BtoCのサービスの海外企画をやった後、ゲーム業界に移りアプリ開発のディレクター、デジタルに特化した外資系代理店で仕事をしてました。アカウントマネージャーだったり、デジタルマネージャーだったり、そういった肩書はいろいろありましたけれども、スポーツメーカーとか車メーカー、音楽系のクライアントなどをクライアントとして持っていました。

-- Koさんって海外でもお仕事されてたんですか?
キャリアの最初の時にニューヨークの日系IT企業で、日系クライアントさんにデータベース作ったりとか。最初のスタートはそうですね、ニューヨークです。

エイクエントに入社を決めた理由


-- それで晴れて今年AQUENTに加わっていただいて。入った決め手って何だったんですか?
いくつかあるんですけど、リクルーティング業界に入る(ことは)転職活動し始めたタイミングではそこまで思ってなかったんですけど、仕事の内容とかを知るうちにどんどんどんどんその魅力、業界の魅力もそうですし、(エイクエントの)魅力にもすごい気づかされて、ジョインしたいなというふうに思った次第です。

✨魅力1✨「ありがとう」と言われる仕事

代理店の時もそうなんですけど、あまり仕事で他人に、クライアントはもちろん別なんですけれども、「ありがとう」って言われることがなかったなと思っていて。他人にありがとうって言われることは素晴らしいことなんじゃないかなって考えに至って、この業界に入ろうと思ったのが一つ。

✨魅力2✨タレント(求職者)に寄り添う姿勢

あとは、やっぱり求職者さんにすごく寄り添うっていうスタンスが魅力で、何名かとインタビューをしていただいたんですけど、やはりそれを体現するような人たちばかりだったので、すごくそれが魅力に感じたのと、

✨魅力3✨クリエイティブ特化の強み

いろいろな企業が占める中で、クリエイティブとかデジタルマーケにすごく特化してやっているっていうところが、大きな理由になったかなと思います。
当時は大変でしたけど、今入って本当に良かったなあっていうのはすごく思ってますね。

広告代理店業界は変化している!

-- ありがとうございます。じゃあ、前職の広告代理店について伺っていきたいなと思います。代理店ってどんなところなんですか?
まあ、基本的にはクライアント企業、まあ広告主になるんですけど、その広告活動を代理で行って(います)。新聞とかテレビとかラジオ、雑誌ウェブメディアの広告媒体を出稿サポートするっていうのが代理店のメインの役割かなと思います。
ただ、広告媒体の種類については割とここ5年10年の中で多様化が進んでて、かなり変革を求められているっていうのが、業界における現状かなと思います。

-- 変化っていうのはなんか、新聞からデジタルに、紙媒体からデジタル化してるみたいなことですか?
うん、それだけじゃなくて、やっぱりコロナで人がその広告に触れる場所だったり、状況っていうのも変わる中で、例えばテレビからウェブに。まあもっと前から言うと、新聞からテレビに移るみたいな変化がある中で。今はまさにそんな状況なのかなというふうに思います。

-- コロナの頃とか電車とか駅の広告が全然なくなったりしましたよね。
本当にそうだと思っていて、あとやっぱりテレビCMとかを見てても顕著だなと思うのが、以前はね、すごく色々な広告主の方は大金をはたいてCMって作ってたと思うんですけど、今どちらかというと、それがYouTubeだったり、そっちの方にだいぶ移行してるかなっていうのは、見ていて思うところですね。

-- それって全然価格帯が違うじゃないですか。ビルボードとかだったら何百万とか(かかる)けど、広告だったら何十万とかでもできる。
何万からでも始められる広告って今すごいコスパがいいけど、これからどんどん金額って上がっていくもんだと思いますか?

うん。やっぱりデジタルになったことでね、データとしてそこがどれぐらい見られているのかっていうのが測れるイコールそれが広告費にダイレクトに表現されてしまうんじゃないかなっていうところで言うと、まあ上がってくるんだろうなと言うふうに思ってますね。

-- 確かにデジタルの方が結果が数字がすごいはっきりわかりますよね。
その測れるっていうところがやっぱり強味なので、やっぱりどうしてもやっぱそちらに流れてしまうっていうのは必然な流れなのかなと思います。

広告代理店で働く人たち

-- 代理店でKoさんはアカウントマネージャーだったんですよね?
そうですね。複数の企業の代理店とやってますけど、そうですね。あとデジタルマネージャーという職と、アカウントマネージャーをやってました。

-- デジタルマネージャー?
その当時はオウンドメディアのデジタル運用、まあFacebookだったり、Twitterだったり、あとLINEだったりを使って、その企業さんの広告活動っていうのをやってました。

-- チームの中って他にどんな職種があるんですか?
クリエイティブ系か非クリエイティブ系かっていうのがあって、クリエイティブ系だとコピーライターさんとかデザイナー、アートディレクター、クリエイティブディレクターの上に立つディレクターと、何何ディレクターみたいな形の人がいるのと、あとは非クリエイティブ系で言うと、僕のようにアカウントマネージャー。その上にアカウントディレクターがいたり、あとはプロジェクトマネージャーという職種があって、その下に何何コーディネーターさんとかっていう形でひもづいているっていうのが一般的な形式になるかなと思います。

Ko, 広告代理店を辞める

-- Koさんは代理店やめちゃいましたけど、代理店で働く醍醐味ってどんなところにありました?
やっぱり目に見えて自分が関われたプロジェクトとか、広告のCMだったりが一番分かりやすかったりすると思うんですけど、世に出て行くことで、これが自分が関わったっていうやりとげた感というか、自分のライフスタイル、ポートフォリオの一つになるっていうのが、まあ一つ大きなところかなと思います。
あとは、クライアントさんがブランドであった場合、自分の好きなブランドと仕事ができて、それを世に広められるって言うところが、大きいな利点になるのかなと思います。

-- 転職を考えたってことは、燃え尽き症候群的な感じですか?
いやまあそんなまあ100%それではないんですけれども。そうですね、幸いにも好きなブランドのあのクライアントさんといろいろお仕事させていただいて、40手前になった時に少し今後どうしていこうかなっていうキャリアを考えたときに、まあ違う業界でやりたいなあっていう気持ちは最初からあったのは確か。

-- じゃあ転職をしようと思った時に広告業界じゃないところにしようと思ってたんですか?
うん、その通りですね。

広告代理店の未来予測

-- Koさん的に代理店は今後どういうふうに変化して行くと思われますか?
そうですね。インハウスかっていうのがすごく進んでいる現状になっていて、あの例えばソーシャルSNS運用とかまあ、皆さん普通にユーザーとして使っているし、セミナーとかに出てしまえば、ある程度はそのノウハウっていうのが出来るようなこのご時世の中、お金っていうところでも、やっぱり代理店をお願いすると、どうしてもコストがかかってしまうというのがあるので。
そういう意味でインハウス化は進んでいるなと言うのが印象ですね。かなりスピードアップしていると思います。
で、コロナの状況もあって、まあ会社さんも色々と苦労している中さらに進んだっていうところと、あとはまたこれもコロナの話になりますけど、デジタルでリモートでいろいろとできるっていうことがわかった。この中でDXデジタルトランスフォーメーションがさらに進んでいるっていうところもあって、少し衰退の顕著な状況っていうのが見て取れるかと思います。

-- インハウス 化が進むってことは、代理店さんにとっては衰退っていうことになっていきます?
ええ、その中で残って行く代理店っていうのが、やっぱり専門特化している代理店さん、例えばデジタルにすごく強いとかっていうところの専門特化型っていうのは、いろいろなやり方で残って行けるかなと思ってます。
一方で、総合代理店的なところは、まあ大手を除いては少し戦えなくなってくるのかなっていうのは、見通しとしてはあるのかなと思います。

-- 専門的なほうが良いっていうのは、より深い知識専門性がある方がいるから強いっていうことですか?
そうですね。あの本当に専門知識っていうところで言うと、尖った広告の表現だったり、そういうクリエイティブで表現ができるところっていうのが残って行くんじゃないかなと思います。

-- 確かにコロナで広告代理店の売り上げが減ったみたいなニュースもありましたけど、デジタル部門だけはすごい増えてるって
それを見てもやっぱりみんなが見ているところが、もうアナログでわなくてオンライン上になっているっていうのが表現されたようなことなんじゃないかなと思います。

クリエイターのフリーランス化が進行中

-- インハウスかが増えるってことは、クラウドソーシングみたいに外注が増えていって、もっとフリーランスの方が増えて活躍して行くみたいな予想ですか?
うん、僕の周りでもやっぱりフリーランスのデザイナー、クリエイティブ系、PMとかも増えてるんですけど、やはりフリーでできる土壌が割と整ったところはあってすごく増えているかなと思います。

-- マネージャーポジションも外注で、フリーランスの方がやるっていうことですかね?
ええ、それも全然近い将来、もうすでにやってる人もいるんじゃないかなっていうぐらいのレベルがそういう方ってプロジェクトごとに入ってるそうですね。プロジェクトごとに入って、その期間が終わったら終了みたいなとこともあります。それが結構前なので、さらに進んでいるんじゃないかなっていうのを予想してますけど。

-- マネージャーとかクリエイターさんも、どんどんUpworkでしたっけ?ああいうクラウドソーシングサイトでパッと見つけてアサインされて、プロジェクトごとにやってて、それでまた別のプロジェクトを見つけてみたいな。フリーランスの方がどんどん増えていくんですか?
そうですね。もうその流れは完全にきてると思いますし、やっぱりそこでマッチングができるサービスもどんどん増えているので。プラットフォームも成熟化してきたし。ニーズもそこにいっぱいあるっていうのは流れなのかなと思います。

-- そうですよね。クラウドソーシングのマッチングサイトもあるし、今海外だと特にLInkedInとかでも自分で見つけたり全然できますよね。
Koさんは自分でフリーランスでPMをやろうって思ったことはないんですか?

ああ、正直ないですね。やっぱり会社に所属していることって、ある程度の安心感っていうのはありますし、あとは、まあ仕事として所属している会社チームでやることが個人的にはどうしても好きなので、それを一人でどっか知らない会社に入ってマネージする? みたいなところはちょっとあまり想像がつかなかったので、考えたことはなかったです。

-- 今とかそうですよね。一人でエイクエントに入ってきて、今あるチームをまとめるって同じでもありますけど。それはKoさんならどっちでもやっていける気がします。
まあでもそこにはエイクエントの良さとかバリューみたいな、今まで25年間日本で培ってきたところに共感したからこそ入って、もちろん一人で入ってチームを大きくしたいなって言うところがあったので、まあちょっとそこはあります。

-- 働き方が良かったっていうより、そこに共感して入ってこられたって感じですね。

アカウントマネージャーという仕事

-- アカウントマネジメントの話をちょっと聞きたいなと思っていて、まずアカウントマネージャーの役割ってどんなものなんですか?
お客さんであるクライアントと、チームメイトであるクリエイティブの人たちを繋げる橋渡しをするような、ブリッジもしくは潤滑油みたいな存在かなと思います。意見がぶつかったりとか、そういった時に間に入って、クライアントの言うことをうまくフィルターを通してチームメイトに伝える一方で、逆もありきで、クリエイティブから上がってきたをうまいようにクライアントに伝えるという意味で、まあ本当に間に入っていろいろと気を使って。

-- 今の仕事の結構繋がるところってありますよね。
きっとそうですね。上司であるカントリーマネージャーのPaulと、日々頑張っていただいているスタッフの皆さん、エージェントと営業の皆さんとの間っていうところでは、まあ共通しているかなと思います。

(アカウント)マネージャー職は必要か!?

-- アカウントマネージャーのお話を聞きたいなと思ったのが、ちょうど先日、エイクエント のオーストラリアのブログの記事を翻訳してて、それが「優秀なアカウントマネージャー不可欠」って記事だったんですけど、その内容が、アカウントマネージャーは必要ないと。クライアントと代理店のクリエイティブの人たちが直接やりとりするようなビジネスモデルを支持するって言う人に対する反論の記事だったんですよね。
で、「アカウントマネージャーって、業界で正当に評価されてない」みたいなことをその記事は書いてて、それってKoさん的にはそうそうだそうだって思います?

はい。うんうん、って頷きながら、本当にそうだと思っていて。割とあんま目立たないんですよね。クリエイティブがすごくいけているところがやっぱり評価するされる。一方で、そこをうまく円滑に裏でいろいろと動いているっていうのが、アカウントマネージャーの仕事だと思っているので、本当にその記事に対しては同意でしかなかったですね。

-- エイクエントに入ったきっかけが、ありがとうって言われるって(さっきおっしゃっていたので)、アカウントマネージャーは感謝されない仕事だみたいに記事にも書いてあって、そういうふうに思ってるんだな〜って思ったんですけど。アカウントマネージャー時に必要とされてないって感じたりとか、実際に必要とされてないんじゃないかこの仕事? みたいに感じられました?
そこはね。それを思ったら負けだなと思ってたんで感じなかったですけど。まあ、クライアントがたまたますごく理解がある方々だったっていうところもあるかなと思いますけど。いなくていいんじゃないかって思われてる可能性はありました。クリエイティブの。

-- 自分でね、「いや、そんなことはない」って信じていれば別に。
そうですね。はい、もうその通りです。絶対に必要だと思うので。クリエイターは結局すごく奇抜なアイディアだったり、そういったものをもってて、それを表現するのが仕事なんですけど、どこかで、第三者目線で停めなきゃいけなかったりとか、クライアントがそこは望んでないっていう目線で、一旦フィルターをかけるのがアカウントマネージャーの仕事だと思うので。バランス感覚が必要なのかなっていうのは非常に思います。

-- クライアントもわかっている、クリエイティブ(の人たちも)わかっているアカウントマネージャーならではの感性というか、バランスですね。
そうですよね。やっぱりクラウドで一番大事してるのは、アカウントマネージャーので、そこでクライアントのブランド本人よりわかってなきゃいけないのもあると思う。そこが大事だなと思います。

-- アカウントマネージャーだけじゃなくて、最近結構海外の記事で特に「マネージャー職、要る要らない論争」みたいなのをよく読むんですけど、それもなんか同じようなことですね。
根本は一緒な気がします。ただ、絶対に必要。というか、結局違う仕事をしているので。アイディアを形にするのがクリエイティブの人たち。一方で、それを納品するために色々と動かなきゃいけないっていうのが、アカウントマネージャーの仕事なんですけど、マネージするっていうか、そこで交通整理するっていうのがマネージャーところなのかなと思うので。うん、アクションとしては絶対に必要なものなんじゃないかな。

-- 絶対に必要だけど、必要とされるなんか要素というかが変わってきているんですかね?マイクロマネージみたいなそのタスクをマネージするっていうのではなくて、もっと何て言うんですかね。その心のケアとかもそうだし、うんと寄り添うみたいなものが必要になってきてる気がします。
そのとうりだと思います。

これからのキャリア

-- Koさんはこれからどんなキャリアパスを思い描いてますか?
代理店に居たときはアカウントマネージャーからシニアアカウントマネージャーみたいなロール(役割)があって、その後に代理店のManaging Directorという形のキャリアパスを描いてはいたんですけれども。
今はそうですね、エイクエントのチームを引っ張るロールになったところから、まずはビジネスを大きくする、っていうのは一つの目標にもなってます。で、今後どういう風なキャリアを目指しているかっていうのは実は昔からそんなになくて。
もう基本的に、仕事を楽しくって言ったらちょっと軽く感じちゃうんですけど、いい意味で仕事と感じられないような仕事をどんどんやって行きたいなってはずっと思っていて。うん、そういう意味では今の仕事っていうのもすごく毎日楽しくやっているし、どんどんいろんな人を絡めて、大きくしていく。さらに下についてる人が成長して行くのを後ろで眺めて、ニコニコしてていいかなと思って。

-- うん、Koさんって感じです。
ありがとうございます。

-- 最後にエイクエントで今後どんなチームにして行きたい? どんなことをしたいですか?
まずはエイクエント、クリエイティブとかデジタルマーケティング業界の中で、「クリエイティブとデジタルマーケット言えばエイクエント 」っていう風に認知をしてもらうぐらい定着したいなっていうのは一つ思ってますし、それにそういった時にエイクエント体験できるチームを作りたいなって言う風には一つ思ってます。
で、社名がね、「(AQUENT=)追随しないもの」っていう風に入れる場合があるんですけれども、新しいチャレンジをどんどん果敢にして行きたいなと思ってて、それの一つの例が、メタバース業界向けの人材紹介とかやれればいいなと思っているので、そういう意味ではそこはどんどん追及して行きたいなというふうに思ってます。追求追究追求はいそうですね。

-- 新しいことをどんどんやって行きましょう。はい、じゃあ今日は、このへんでありがとうございました。

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