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日本の医療・介護財政破綻を防ぐ4番目の方法

健康保険組合から封筒が届きました。
封を開けてみると「健康保険料の納付率の引き上げのお知らせ」でした(汗)。
えっー、消費税の引き上げなら国会であれだけ議論されるのに、健康保険税なら有無を言わさず引き上げてくるの~!!

しかも事後報告。「ありえない。。」

「だけど、日本は少子高齢化医療保険介護保険にお金がかかる。制度を維持するためには仕方がないことなのかな~…」

とかブツブツ考えながら自分を納得させる日々。

とまあ、前置きが長くなりましたが、

医療保険や介護保険のような社会保障制度を維持するためには下記のような対策が考えられます。
❶番目:保険料を引き上げる
❷番目:自己負担額(窓口負担)を引き上げる
❸番目:診療報酬・介護報酬を引き下げる

以上の3つの対策がすぐに思いつくでしょう。

そして、まだ、もう一つ重要で根本的な対策が存在します。
それは、
❹番目:日本人が病気や介護状態になりにくい心身を作る

この❹番目の対策をないがしろにして、お金の面だけ何とかしようとしても、少子高齢化の日本の現状を考えると、いつかは医療保険および介護保険財政も逼迫し、最終的に崩壊してしまいます。

この❹番目の対策を
・日本人の健康・医療行動を考慮しつつ、
・予防概念である1次予防・2次予防・3次予防の観点から

考察してみたいと思います。

✅ 日本人の健康意識の低さ

日本は全国民に対して健康保険(医療保険)が適応されています。そのため、何かの病気に罹っても低価格(1~3割負担)で医療サービスを受けることができます。

そのため、日本人は、自費診療が当たり前の欧米人に比較して健康行動に対する意識が低いと言われています。
つまり、「病気になったら病院に行って治してもらえばいいや!」という安易な考えの人が多いということです。

✅ 心身の健康状態のプロセス

人間の心身を最適な状態~に至るまでの一連の状態を下のようにまとめてみました。
人間は年齢を重ねるに従って、病気を発症したり、障害(後遺症)を負ったりしながら徐々に死に近づいていきます。

【⇅:心身の状態】
最適

正常

不健全(病気が潜在化)

症状(病気が顕在化)

病気が確定(診断)

障害(後遺症)が残る

介護状態

この死へのプロセスを食い止めたり、遅らせたり、健康状態へ引き戻すためには「1次予防」が最も重要であると考えられます。

✅ 心身が最適 or 正常 or 不調…1次予防

心身が最適あるいは正常な時、我々は特に目立った健康・医療行動は行っていないことが殆どでしょう。
むしろ、仕事や趣味に没頭しているのが普通だと思います。

一部の健康意識の高い方々は、ウォーキングやランニング、フィットネスクラブやヨガ教室に通ったり、趣味の範囲でフットサルを行ったりする方々も増えていますが、まだまだ少数派です。

【1次予防の領域】
心身が最適 → 仕事・趣味 
⇅ 
心身が正常 → 仕事・趣味 
⇅ 
心身が不健全(病気が潜在化)

この「1次予防」の定義は…

病気になる前の健康者に対して病気の原因になる可能性のある事柄の除去や回避健康増進を促す行動をとる等して、病気の発生を防ぐ予防処置を行うこと。

日本は、この1次予防が個人の裁量に委ねられているのが現状です。

しかも、健康意識の高い方々でもスポーツはしているけど、食事の内容は偏っているとか、食事には気を使っているけど、精神的なストレス対策は何もしていない等々。

このように健康行動に「偏り」が生じてしまう現状があるため結果が現れにくいという課題があるように思います。

✅ 心身に症状が出現…2次予防

体調が優れず、調子の悪い日が続いたり、軽度の痛みやむくみ等の症状が出てくると、栄養ドリンクを飲んでみたり、CMで流れているサプリを注文したりと健康ビジネスに手を出すようになります。

これを私は、何となく付け加える型健康法と呼んでいます。

【2次予防の領域】
症状(病気が顕在化)→ 人間ドッグ
⇅ 
病気が確定(診断)→ 病院で治療

時間と共に不調は悪化していき、本格的に症状が出始めると、徐々に不安が増していき、「人間ドック」で検査することになります。
これを「2次予防」と呼びます。2次予防の定義は…

病気になった人をできるだけ早く発見し(早期発見)、病気の進行を抑え、病気が重篤化しないように努める行動(早期治療)を意味します。

人間ドッグに行って体調が優れない原因や要因が判明すれば治療のしようがあるのですが、検査しても特に問題ないのにも関わらず、不調が改善しない場合もあります。
また、何らかの診断名が付き、薬を飲むなどの治療行為を行ったとしても症状自体は継続してしまうケースも多数存在します。

特に原因不明による症状を「不定愁訴」と呼びます。

このような方々は、何とか辛い症状を改善すべく、整体や接骨院、鍼灸マッサージ院などの代替医療に頼るようになります。

それでも不調や症状が改善しない場合は、ドクター・ショッピングを繰り返し、何とか症状の原因を突き止めようと試みます。
そして、さらに何らかの診断名を頂くことになるのです。

このような不定愁訴に付けられる診断名としては、心身症、自律神経失調症、腰痛症、〇〇神経痛、〇〇関節症などが多いように思われます。

✅ 心身に障害(後遺症)が…3次予防

生活習慣病といわれる病気には重篤な病気が多く、脳卒中(脳出血・脳梗塞)、糖尿病、心筋梗塞、悪性腫瘍(癌)などが知られています。
これらの病気は、完全な自然治癒が難しく、死に直結したり、後遺症や障害を残すことも珍しくありません。

【3次予防の領域】
障害(後遺症) → リハビリ
⇅ 
介護状態 → デイケアなど

障害(後遺症)が残る場合は、理学療法士や作業療法士によるリハビリを行い、社会復帰家庭復帰を目指していくことになります。これを「3次予防」といいます。3次予防の定義は…

病気が進行した後の後遺症治療および再発防止残存機能の維持・回復リハビリテーション社会復帰などの対策を計画・実行することを意味します。

3次予防の領域では、すでの心身に何らかの障害(後遺症)が存在しているため、様々な治療を試みても元のような心身の状態に戻ることは厳しいでしょう。

ただ、身体に障害(後遺症)が残っても、心(精神)の健康を維持していくことは十分に可能だと思います。

✅ 火事の例えが解りやすいかも…

1次予防・2次予防・3次予防自宅が火事になった例えを想像すると解りやすいと思います。

1次予防は、放火を含め、自宅が火事にならないようにあらゆる手を尽くす予防法です。
例えば、放火犯対策としてセコムと契約する。ガスコンロからIH式コンロに取り換える。壁紙を火が燃え移らない(燃えにくい)ものに変更する等々が考えられます。

2次予防は、何らかの原因によって自宅が出火し、すでに一部が燃え始めている状態の時に、火が燃え広がらないようにあらゆる対策を尽くす予防法を指します。
例えば、早急に消防へ電話をかける。小さい火種であれば、自分で放水して消火に努める等々が考えられます。

3次予防は、自宅が火事で半焼したとして、その焼けた部分を補修し、再び生活ができるように修繕に努めるという対策です。
例えば、焼け焦げた柱の補強工事。焼けた畳を新しいものに買い替える。もう何をしても修繕不可能なくらい燃焼した区画は解体して庭にしてしまう等々のような対策が考えられます。

✅ 結局のところ…

ここで強調したいのは、2次予防と3次予防は結局のところ「自宅は焼けている」という事実です。

一度でも自宅が燃焼してしまうと、自宅の耐用年数は極端に減少してしまいますし、修繕のための費用もかかってしまいます。

これを人間に当てはめれば、「寿命が縮み、治療費が膨大にかかってしまう」ということになります。

結論としては、火事は起きない方が良い(=病気にはならない方が良い)ということに尽きるでしょう。

✅ 1次予防 と2次・3次予防…決定的な相違点

1次予防の特徴は、病気になる前に対処し、自主的に先手を打ちます。
自発的な行動であるので非常に能動的な健康行動になります。

これに対し、2次・3次予防は、病気になってから何とかしようとします。
何とかしようとしますが、専門家(医者など)に「依存」という形をとるため非常に受動的な医療行動になってきます。

プレゼンテーション1

介入部位についての詳細は、別の記事で説明できたらと思います。

1次予防と2次・3次予防のどちらが「良い・悪い」というものではないのですが、病気になった後の苦労を考えると1次予防に力を注ぐ方が得策だと私は思います。

✅ 私が考える1次予防とは…

現時点で1次予防の取り組みは、個人の裁量に委ねられています。
現状、世間で認知されている考え方は「食事・運動・睡眠」の最適化でしょう。
しかし、その中身は学校教育でも学習していないため、具体的に何をしたら良いのか解らないという課題が存在します。

理想としては、科学的に有効性と再現性があり、心身の各器官(臓器)毎バランスの取れ、体系化された1次予防が必要だと考えています。

それが、予防型健康法「6Dメソッド」になります。

これから徐々にnoteにて詳細な部分を投稿していこうと思っているので、興味のある方は一読してみてください。

これらの情報が皆様の健康にプラスになれば幸いです。


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